本記事ではリスティング広告のメリット・デメリットについて分かりやすく解説します!
リスティング広告は、検索エンジンの検索結果に表示される広告です。
主な特徴は以下の4つです。
- 検索結果にテキストで表示される
- 配信データがリアルタイムで確認できる
- キーワードを指定して広告配信
- クリックされた時に費用が発生
本記事では、「これからリスティング広告を始めたい」という方に向けて、リスティング広告のメリット・デメリットを具体例を用いて分かりやすく解説していきます。
また、「リスティング広告」の基本については、以下の記事で詳しく解説しています。

目次
リスティング広告のメリット10選
ここでは、リスティング広告のメリットを詳しくご紹介します。
購買意欲の高いユーザーに配信可能

リスティング広告の大きな魅力は、購買意欲の高いユーザーに的確にリーチできる点です。
検索連動型広告では、ユーザーが入力した検索キーワードに応じて広告が表示されます。例えば、「ダイエット サプリ おすすめ」と検索したユーザーに、ダイエットサプリの広告を表示できれば、興味・関心の高い層に直接訴求が可能です。
テレビCMや雑誌広告のようなマス広告では難しい「ニーズが顕在化しているユーザー」へピンポイントに広告を届けられるため、無駄な広告費を抑え、効率的に集客を進められます。
即効性がある
リスティング広告は、出稿すればすぐに検索結果に広告が表示されるため、施策の即効性に優れています。
SEO施策のように検索順位が上がるまでに数ヶ月かかる、といったタイムラグがありません。キャンペーンを開始したその日から集客をスタートできるのは大きな強みです。
例えば、期間限定のセールや新商品のリリース時など、短期間で効果を出したい場合には非常に有効です。設定やキーワード選定が適切であれば、広告配信初日から成果が得られることも珍しくありません。
短期的に結果が求められるビジネスや、新たな施策のテスト段階において、頼りになる手法と言えるでしょう。
低予算から始められる
リスティング広告は、クリック課金型(PPC)であるため、広告が表示されるだけでは費用は発生しません。
ユーザーが実際に広告をクリックした分だけ料金が発生するため、限られた予算でも無駄のない広告運用が可能です。1日あたりの予算上限やキーワードごとの入札単価を自由に設定できるため、スモールスタートにも最適です。
初期投資が大きくなりがちな他の広告手法と比較しても、リスクを抑えた運用が可能です。予算が少ない中小企業やスタートアップ企業でも手軽に始められるため、幅広い業種・規模のビジネスで活用されています。
細かいターゲティングができる
リスティング広告では、地域・年齢・性別・時間帯・曜日・デバイスなど、非常に細かい条件でターゲティング設定が可能です。
たとえば「平日の昼間にスマートフォンで検索する東京都在住の30代女性」など、より自社の商品やサービスにマッチしたユーザー層に向けて広告を表示できます。
これにより、 無駄な表示やクリックを避け、効率の良い配信が可能になります。
ターゲティング項目 | 調整内容の詳細 |
---|---|
地域(エリア) | 都道府県・市区町村・郵便番号・指定半径(1km〜)などで地域を詳細に指定可能 |
年齢 | 推定年齢層(18-24歳、25-34歳、35-44歳…)ごとに入札調整や除外が可能 |
性別 | 推定性別(男性・女性・不明)に対して入札調整や除外設定が可能 |
時間帯 | 1時間単位で時間帯ごとに配信ON/OFFや入札調整が可能(例:9:00〜18:00のみ配信) |
曜日 | 曜日単位での配信スケジュール制御が可能(例:平日のみ配信、土日除外など) |
デバイス | PC/スマホ/タブレットごとに入札調整や除外設定が可能 |
リアルタイムで効果検証・運用改善が可能
リスティング広告では、広告の表示回数、クリック率(CTR)、コンバージョン率(CVR)といった重要な指標をほぼリアルタイムで把握できます。
そのため、広告運用の成果をリアルタイムで把握し、問題があれば即座に改善できることがリスティング広告の特徴です。
これにより、広告のパフォーマンスを常に可視化し、何か課題があればすぐに改善策を講じられるのが特徴です。
例えば、CVRが低い場合はユーザーがクリックした先のランディングページ(LP)に課題があるかもしれません。
このように、データに基づいた「仮説を立てる→実行する→効果を検証する」というサイクルを素早く回せるため、広告の最適化スピードと精度を格段に高められるのが、リスティング広告の大きな魅力と言えるでしょう。
広告文を自由に変更できる
リスティング広告は、広告の配信開始や停止を、管理画面から即座に操作できるのが大きな強みです。
急なキャンペーンのスタートや一時停止、あるいは商品の在庫状況の変化に応じた配信の調整など、リアルタイムで柔軟に対応できます。例えば、ある商品が完売してしまった場合でも、その商品の広告をすぐに停止すれば、無駄なクリックや広告費の発生を抑えられます。
印刷物やTVCMなどの変更が困難な媒体とは大きく異なる特徴です。
市場や顧客ニーズの変化に即応できる広告運用が求められる現代において、スピーディな改善サイクルを実現できるのは非常に大きな利点です。
広告の配信や停止がいつでもどこでも可能
リスティング広告は、広告の配信開始や停止を、管理画面から即座に操作できるのが大きな強みです。
急なキャンペーンのスタートや一時停止、あるいは商品の在庫状況の変化に応じた配信の調整など、リアルタイムで柔軟に対応できます。
例えば、広告配信をした結果が芳しくない場合でも、その広告をすぐに停止すれば、無駄なクリックや広告費の発生を抑えられます。
自社の状況に合わせて柔軟に配信を調整することが可能です。
配信期間を自由に調整できる
リスティング広告では、配信開始日・終了日を細かく設定できるため、キャンペーンやセールのタイミングに合わせて広告の表示スケジュールを調整できます。
この柔軟な配信スケジューリングによって、無駄な広告費の発生を防ぎつつ、最大限の効果を狙うことが可能になります。
たとえば、「ゴールデンウィーク中の5日間だけ」「平日の午前中だけ」といった細かな条件で配信設定ができます。
また、繁忙期・閑散期に応じて配信の強弱を調整したり、イベントに合わせて配信を強化するなど、柔軟なマーケティングが可能になります。
自然検索結果の上部に表示される

リスティング広告は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、検索結果の上部に表示されるよう設計されています。
ユーザーの視線が最初に届く位置に広告が表示されるため、自然検索(オーガニック検索)よりも目立ちやすく、クリックされる確率が高くなります。
特に競争の激しいキーワードでは、SEOで上位を取るまでに多くの時間と労力が必要ですが、リスティング広告ならすぐに表示・クリックの獲得が可能です。
また、SEOと併用することで、検索結果ページの中での存在感を高め、ユーザーのクリック率や信頼性を高める相乗効果も期待できます。
AI Overviews(AIO)の登場により、一部の検索ではAI生成コンテンツが最上部を占め、広告が下部に押し出されるケースが増えていますので、今後の表示位置の変化には注視が必要です。
テストマーケティングが可能
リスティング広告は、少額の予算で仮説検証を行う「テストマーケティング」の手段として非常に優れています。
例えば、新商品のどのような訴求軸が最も響くのか、作った広告文はどれが効果的か、特定のターゲット層がどう反応するか、といったことを比較的安価に、そして短期間で検証できます。
複数の広告パターンやキーワードを同時に出稿し、そのデータを分析することで、どの方向性が最も効果的かを論理的に判断できるのです。
また、地域や年代などを限定して配信することもできるため、ターゲット市場の反応を確認する手段としても有効です。
市場調査の一種としても活用できることを押さえておきましょう。
リスティング広告のデメリット5選
次に、リスティング広告のデメリットを詳しくご紹介します。
検索しているユーザーにしかアプローチできない
リスティング広告は、ユーザーが検索エンジンで特定のキーワードを入力した際に広告が表示される仕組みです。
リスティング広告の仕組み上、広告のターゲティングが「検索キーワード」に限定されるため、幅広いユーザー層への情報発信には向いていません。
そのため、認知度が低い商品やニーズが明確でない商品をリスティング広告で配信しても十分な表示・クリックが集められない可能性が高いです。
リスティング広告は市場で一定のニーズを持っているユーザーへの訴求に特化した広告手法と考えるべきです。
認知拡大には不向き
リスティング広告は、主にユーザーの「検索意図」に基づいて配信されるため、商品やサービスの認知拡大には適しません。
ユーザーが既に興味を持っているか、購買意欲があることが前提となるため、新しい市場や未開拓の層に届きにくいのです。
たとえば、テレビCMやディスプレイ広告、SNS広告のように潜在層の目に触れさせることができないため、ブランドの露出を大きく拡げることは難しいです。
認知拡大を目指す場合は、リスティング広告以外の手法と組み合わせる必要があります。
リスティング広告は「即効性と効果測定のしやすさ」が強みですが、マーケティング戦略全体の中での役割を理解することが重要です。
クリック単価がキーワードによって異なる
リスティング広告では、キーワードごとにクリック単価(CPC)が大きく異なります。
競合が多い人気キーワードではクリック単価が高騰し、広告費が大きくなるリスクがあります。
例えば、「保険」「転職」「クレジットカード」といった競争の激しいジャンルは、1クリックあたり数百円〜数千円になることもあります。
逆に競合が少ないニッチなキーワードは低コストで済みますが、検索ボリュームも少ないため集客数は限られます。
したがって、効果的な予算配分やキーワード選定が必要不可欠です。
単純に高額なキーワードを狙うだけでは費用対効果が悪化しやすいため、予算や目標に合わせて適切な広告戦略を立てたうえで運用することが重要です。
4. 分析・運用改善に一定の工数がかかる
リスティング広告は、配信開始後も継続的にデータを分析し、広告文やキーワード、入札価格を調整していく必要があります。細かな作業が必要となるため、毎日一定の工数がかかることも押さえておきましょう。
特に人数が少ない中小企業やスタートアップの場合、運用にかける時間やリソースの確保が課題となることが多いです。
効果的な広告運用を実現するには、広告運用の選任担当をアサインすることや、運用代行サービスを活用することも視野に入れておきましょう
専門知識がないと成果を出すのが難しい
リスティング広告は設定や運用に専門知識が必要で、適切なキーワード選定や広告文作成、入札戦略の設計など、複数のスキルが求められます。
これらが不十分だと、成果はおろか広告費を無駄に消費してしまう恐れがあります。
具体的には、ユーザーの検索意図を読み解き、それに最適化された広告文の作成。さらにランディングページの運用改善、と非常に幅広い専門知識が求められます。
また、広告運用ツールの使い方や各種指標の見方、改善方法を理解していないと、正しい判断ができません。
そのため、広告運用の初心者やリソースの限られた組織において、リスティング広告で成果を出す難易度は非常に高いと押さえておきましょう。
自社で運用する場合は専門の広告運用担当者を置くか、社外の広告代理店に依頼するケースが一般的です。
リスティング広告のメリットを最大化する4つのポイント
大前提:戦略的な運用が重要
リスティング広告は即効性があり、ターゲットを絞りやすいメリットがありますが、効果を上げるためには「戦略的に運用すること」が大前提です。
ただ広告を配信するだけでなく、ターゲット設定、キーワード選定、入札価格の調整、広告文の改善など、計画的にPDCAサイクルを回すことが必要です。
特に成果を左右するのが、ユーザーの検索意図を正確に読み取り、ニーズに合った広告を出すことです。これにより無駄なクリックを減らし、費用対効果を高められます。
計画的に目標を設定し、定期的にデータ分析と改善を続けることが不可欠です。
LP/サイトやフォームの改善
リスティング広告のクリック後にユーザーが訪れるランディングページ(LP)やサイトの品質も、広告効果を大きく左右します。
いくら多くのユーザーを広告で呼び込んでも、ページが使いにくかったり、情報がわかりにくければ離脱率が高まり、コンバージョン率が低下します。
ユーザーがストレスなく情報を取得できるようにページの構成やデザインを見直し、読み込み速度やスマホ対応も最適化しましょう。
また、問い合わせフォームや購入フォームの入力項目を簡潔にし、離脱しにくい導線設計を行うことも重要です。
このように、広告の遷移先となるLP(ランディングページ)を改善することも、 リスティング広告のメリットを最大化するうえで非常に重要です。
商品/サービスの改善
リスティング広告の成果を最大化するためには、商品やサービス自体の改善も欠かせません。
広告やLPでどんなに見せ方を工夫しても、商品やサービスの価値がユーザーの期待に応えられなければ購買やリピートにはつながりません。
ユーザーからのフィードバックを活かし、商品の品質向上やラインナップの充実、価格の見直しを行うことで、広告からのコンバージョン率が高まります。
また、独自のセールスポイント(USP)を明確にし、広告文やサイトの内容にも反映させることで、他社との差別化が図れます。
広告側だけでなく、商品/サービスも併せて改善していくことが成果改善のポイントです。
マーケティング/営業体制の改善
リスティング広告の効果を最大化するためには、マーケティングや営業の組織体制やプロセスの見直しも重要です。
例えば、広告からの問い合わせに迅速に対応できる体制を整えたり、営業担当者がリードの質を理解して適切なフォローを行えるよう情報共有を強化することが求められます。
マーケティングと営業の連携を深め、広告効果のデータを営業戦略に活かすことで、顧客獲得の成功率が高まります。
このような体制を整えることで、広告で獲得したリードの質を高め、より効率的に売上拡大につなげることが可能になります。
まとめ
本記事ではリスティング広告のメリット・デメリットについて分かりやすく解説させていただきました。
紹介したメリット・デメリットは以下の通りです。
◯リスティング広告のメリット
- 1. 購買意欲の高いユーザーに配信可能
- 2. 即効性がある
- 3. 低予算から始められる
- 4. 細かいターゲティングができる
- 5. リアルタイムで効果検証・運用改善が可能
- 6. 広告文を自由に変更できる
- 7. 広告の配信や停止がいつでもどこでも可能
- 8. 配信期間を自由に調整できる
- 9. 自然検索結果の上部に表示される
- 10. テストマーケティングが可能
◯リスティング広告のデメリット
- 1. 検索しているユーザーにしかアプローチできない
- 2. 認知拡大には不向き
- 3. クリック単価がキーワードによって異なる
- 4. 分析・運用改善に一定の工数がかかる
- 5. 専門知識がないと成果を出すのが難しい
それぞれのポイントを押さえて、リスティング広告を自社のビジネスに活用してみてください!
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この記事を書いた人

田中祐晴
旧Twitterリスティング広告・SNS広告の運用歴3年以上
BtoBのリード獲得をメインとした領域の運用型広告コンサルを担当。
成約までを考えた広告設計・改善で伴走支援いたします。