KPIとは?KGIとの違いや具体例、効果的な活用方法を詳しく解説!

2023年11月01日

2024年07月10日


ビジネスの成果を測るKPIは、戦略的な意思決定に欠かせない要素です。この記事では、KPIの重要性とその活用方法について、やさしく解説していきます。KPIがどのように企業の目標達成に役立つのか、具体的な例を交えながらご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

KPIとは何か?

KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)は、企業や組織が設定した特定の目標や成果に対する進捗を定量的に示す指標のことです。これらの指標は、目標達成に向けての具体的な進行状況を数値で表し、ビジネス戦略が望む結果に沿っているかどうかを確認するための道しるべとなります。

KPIは単なる数字ではなく、企業のビジョンや戦略を実行する過程での成果や効果を可視化する指標です。これにより、戦略が正しい方向に進んでいるかどうか、または計画の調整や改善が必要かどうかを迅速に判断することが可能になります。

KPIとKGIの違い

KPIとよく比較されるのがKGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)です。KGIは、ビジネスやプロジェクトの最終的な成果を測定する指標であり、組織のビジョンや長期目標を反映しています。一方、KPIはそのプロセスや進行状況を測定する指標です。例えば、eコマースサイトであれば、KGIは年間売上目標かもしれませんが、KPIはウェブサイトのユニークユーザー数(訪問者数)CVR(コンバージョン率)など、その目標達成に向けた途中経過を示します。KGIが「何を達成したいか」を示すのに対し、KPIは「どのように達成するか」を示す指標と言えます。

KPIの具体例

WebマーケティングにおけるKPIの例は多岐にわたります。例えば、ウェブサイトのトラフィックに関するKPIには、ユニークユーザー数(訪問者数)、セッション数PV数(ページビュー数)CTR(クリック率)があります。エンゲージメントを計測するKPIには、滞在時間、ページあたりのセッション時間、直帰率などがあります。また、コンバージョンに関するKPIには、リード(見込み顧客)獲得数、コンバージョン率、資料請求数などが挙げられます。さらに、顧客のロイヤリティを測定するKPIには、リピート購入率や顧客生涯価値 (Life Time Value: LTV) が含まれます。これらの指標はビジネスの目標に合わせて選択し、定期的にモニタリングすることが重要です。

以下に様々なKPI例をまとめましたので、ぜひご活用ください!

KPIとなるもの定義
PV数ウェブサイトやブログの特定のページが表示された回数。
直帰率特定のWebページにアクセスした後、ユーザーがサイトの他のページへ遷移することなく離れてしまう頻度。バウンス率とも呼ばれる。
エンゲージメント率広告にエンゲージ(クリック、いいね、リツイート、閲覧など)した割合。
CPA(顧客獲得コスト)コンバージョン一件あたりにかかった広告費のことで、広告費の総額÷コンバージョン数(円)で計算できる。
LTV(顧客生涯価値)顧客がサービスを利用している期間にどれだけの利益をもたらしてくれるかを表す指標。
CVR(コンバージョン率)Webサイトの訪問者を母数として、そのうち問い合わせや購入といった成果に至った割合のことです。
ROI(投資対効果)投資に対するリターン。ROI=(売上−広告費)÷広告費×100で求められる。
MQL(Marketing Qualified Lead)購買意欲の高い見込み顧客の数。
SQL(Sales Qualified Lead)MQLの中でも営業が対応するレベルの見込み顧客の数。
CTR(クリック率)広告が表示されたうち、クリックされた率。Click Through Rateを略して、CTRと表され、クリック数÷インプレッション数×100(%)で計算できる。

KPIの活用方法

Webマーケティングにおいて、KPIは以下の流れで活用されます。

KPIの選定:Webマーケティングでは、例えば、サイト訪問者数、ページビュー、コンバージョン率、リード数などが一般的なKPIです。例えば、ECサイト運営者であれば、コンバージョン率や1訪問あたりの平均売上(AOV)を重視することが考えられます。

定量的なデータの収集:Google Analyticsなど解析ツールを使用してこれらのKPIに関するデータを収集します。例えば、コンバージョン率を計測するためには、コンバージョン計測タグを設定し、どの広告やページがコンバージョンに貢献しているかを追跡します。

定期的な効果測定:月ごとや四半期ごとにKPIをレビューし、目標達成度を評価します。例えば、期待したコンバージョン数に達していない場合、その原因を探り、改善策を考えます。

課題の特定と改善:コンバージョン率が低い場合、ランディングページの最適化や広告クリエイティブの改善、ターゲット層の見直しを行います。例えば、ランディングページにビデオを追加したり、クリックを促す明確な呼びかけを配置したりすることで、ユーザーの興味を引きつける工夫が考えられます。

フィードバックの活用:得られたデータや施策の成果をマーケティングチームや経営層と共有し、どの施策が効果的だったかを評価します。例えば、特定のSNSキャンペーンが特に良い成果をもたらした場合、その成功要因を分析し、他の施策にも適用します。

KPIの見直し:市場動向やビジネス戦略の変更に伴い、KPIを見直す必要があります。例えば、モバイルトラフィックの増加に伴い、モバイルユーザーのエンゲージメントを新たなKPIとして設定することも考えられます。

これらのステップをこなすことで、Webマーケティングの効果を最大化し、KPI達成に向けた具体的な行動を計画・実施することが可能です。

KPIツリーの作成法

KPIツリーは、組織の目標達成に向けた進捗を可視化するための有効なツールです。KPIツリーを作成することで、ビジネス目標に至るまでの道筋が明確になり、チームが一丸となって目標達成に向けた施策を進めることが可能になります。以下にKPIツリーの例をあげてみます。

KGIの設定:KPIツリーの最上位には重要目標達成指標(KGI)が位置づけられます。このKGIは、組織全体の戦略的目標を反映するもので、最終的な成果を定義します。例えば、WebマーケティングにおけるKGIは「年間売上の20%増加」や「市場シェアの拡大」などが考えられます。


KPIの設定:次に、そのKGIを達成するために必要な重要業績評価指標(KPI)を設定します。KPIはKGIに直接貢献する具体的な指標であり、KPIツリーの中間層に位置づけられます。たとえば、「年間売上の20%増加」を目指す場合、KPIには「新規顧客数の増加」「平均取引価格の増加」「リピート顧客率の向上」などがあります。


行動指標の特定:各KPIに対して、どのような行動が必要かを特定します。これらはKPIツリーの下層に配置され、具体的なアクションや戦術に対応します。例えば、「新規顧客数の増加」を目指す場合の行動指標には「ウェブサイトへの訪問者数」「メール登録数」「リードの獲得数」などが含まれます。


戦略とアクションの定義:それぞれの行動指標に対して、達成に向けた具体的な戦略やアクションを定義します。例えば、「ウェブサイトへの訪問者数」を増やすためには、「SEOの最適化」「SNSでの積極的な発信」「Google広告やMeta広告を活用したプロモーション」などの戦略が考えられます。

KPIを使用する際の注意点

WebマーケティングにおけるKPI使用の注意点に関しては、以下の点が重要です。

正しいKPIの選択: 組織のパフォーマンスについて正確な情報を得るためには、適切なKPIの選択が重要です。KPIが多すぎると、データの収集、解析が難しくなります。逆に、計測するKPIを絞る場合、パフォーマンス全体に関する重要な情報が見逃される恐れがあります。組織の目標に最も関連するKPIをいくつか選び、収集されたデータが正確に分析されるようにすることが最善策になります​​。

行動に移す: KPIを計測して分析した後に何の行動も取らないことでは、KPIを計測した意味がありません。データに基づく迅速な行動が重要であり、重要な変更を行うのに時間がかかりすぎると、競争相手に取り残される可能性があります​​。

戦略との連携: KPIを設定する際には、それが組織の戦略や目標に関連していることを確認することが重要です。KPIが組織全体の戦略と連動していない場合、時間とリソースの無駄につながる可能性があります。他の企業が使用しているKPIをむやみに選択することは無意味であり、結果として関連性のない情報の蓄積や不適切な意思決定を引き起こすことがあります​​。

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