
Webサイトの「直帰率」って聞いたことありますか?この短い記事では、直帰率の定義から、改善方法までわかりやすく説明しています。直帰率と離脱率の違いにも簡単に触れています。
目次
直帰率とは何か?
直帰率とは、UA(前世代のGoogleアナリティクス)において、特定のWebページにアクセスした後、ユーザーがサイトの他のページへ遷移することなく離れてしまう頻度を示す割合です。具体的には、直帰率=直帰したセッションの数 ÷ 全体のセッション数 × 100 という式で得られます。ただ、GA4においては、エンゲージメントの無かったセッションの率と定義が変更されています。いずれにせよ高い直帰率は、ユーザーが求める情報や価値をページから受け取れなかった、またはUX(ユーザー体験)に改善点があることを示す可能性があります。
直帰率と離脱率の違い
直帰率とよく混同されるのが「離脱率」です。しかし、これらは異なる指標です。離脱率は、ユーザーが特定のページで閲覧を終了する割合を示す指標であり、サイト内での複数のページを閲覧した後にサイトを離れることも含まれます。
例えば、あるユーザーが検索結果からブログの特定の記事にアクセスし、他のページを閲覧せず(GA4では、その特定の記事にエンゲージせず;例えば、10秒以上の閲覧をせず)にサイトを離れた場合、これは直帰と見なされます。一方、ユーザーがオンラインショップのホームページから商品カテゴリー、特定の商品ページを閲覧した後に(つまり、サイト内の複数のページを閲覧した後に)サイトを離れる場合、これは離脱と見なされます。
一般的な直帰率の平均値
直帰率の平均値は、業界やサイトの目的によって大きく異なります。例えば、ニュースやブログサイトでは、読者が特定の記事や情報を求めて訪れることが多いため、直帰率が高くなる傾向にあります。一方、ECサイトやサービス提供サイトでは、複数のページを閲覧する割合が高いため、低い直帰率が期待されることが多いです。そのため、自社のサイト目的や業界特有の傾向を考慮し、直帰率を適切に評価することが大切になります。
参考までに以下のデータを挙げてみます。
業界 | 直帰率(平均) |
---|---|
IT | 53.59% |
自動車 | 51.96% |
金融 | 51.71% |
スポーツ | 51.12% |
ブログ系 | 70%~90% |
コンテンツサイト | 40%~60% |
データ参照元:CXL、SmartBug Media、Clicktale
加えて、Siege Mediaの研究によると、10億以上のセッションを分析した結果、良い直帰率は業界によって異なるものの、一般的には50%以下あたりが良いとされています。
また、Databoxの報告によると、2023年4月の全業界を通じた直帰率の中央値は60.78%でした。これは、業界全体で見ると、直帰率が比較的高いことを示しています。これらの数字は、業界によって直帰率の基準が異なることを強調しています。
これらの情報を踏まえると、自社のサイト目的や業界特有の傾向を考慮し、直帰率を適切に評価することが重要であると言えます。
直帰率を改善するための方法
直帰率の改善には、UX(ユーザー体験)の最適化が鍵となります。これには、サイトのデザインやレイアウトの見直しが含まれます。例えば、直感的で使いやすいナビゲーションメニューの設計、視覚的に魅力的なレイアウト、そしてユーザーが求める情報へ簡単にアクセスできるような構造が重要です。
次に、LPO(ランディングページ最適化)やEFO(エントリーフォーム最適化)の実施があります。これらは、ユーザーが特定のページに到着した際に、関心を引きつけ、コンバージョン(例えば、購入や問い合わせ)に導くための手法です。効果的なLPOは、魅力的なヘッドライン、明確なメッセージ、そして説得力のあるビジュアルを活用することで達成することができます。EFOでは、フォームの簡素化や明確な指示を含めることが重要です。
ページの読み込み速度の改善も不可欠です。長時間のページ読み込みはユーザーの離脱を引き起こす主要な要因の一つです。画像の最適化、キャッシュの利用、不要なプラグインの削除などにより、ページの速度を向上させることができます。
明確なCTA(コール・トゥ・アクション)の配置も重要です。ユーザーが次に何をすべきかを明確に示すことで、彼らをサイト内の他のページへと導くことができます。CTAは目立つ位置に配置し、行動を促す明確なメッセージを含めることが効果的です。
内部リンクの効果的な配置も、ユーザーをサイト内で留めるのに役立ちます。関連するコンテンツへのリンクを提供することで、ユーザーがサイト内でさらに探索する機会を増やすことができます。
最後に、GA4などの解析ツールを使用して、ユーザーの行動や離脱ポイントを詳細に分析し、そのデータに基づいた改善策を逐次実施することが重要です。これにより、どの要素が直帰率に影響を与えているかを特定し、より効果的な改善策を講じることが可能になります。
直帰率の適切な評価方法
直帰率は、その数値だけでサイトの品質や効果を判断するものではありません。重要なのは、直帰率を他の指標(例:コンバージョン率(CVR)やページ滞在時間)と併せて評価し、全体のコンテクストの中で適切に解釈することです。高い直帰率が必ずしもネガティブな結果を意味するわけではなく、ページの目的やユーザーのニーズに応じて適切に評価する必要があります。
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この記事を書いた人

田中祐晴
旧Twitterリスティング広告・SNS広告の運用歴3年以上
BtoBのリード獲得をメインとした領域の運用型広告コンサルを担当。
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