
UU、もしくはユニークユーザーという指標を耳にしたことはありますか?Web広告における基本指標となるので、今日はその定義をおさらいしていきましょう。
本記事では、ユニークユーザーとアクティブユーザーの違いや、ユニークユーザーを効果的に活用する方法についても詳しく解説します。プラットフォームのリーチや影響力を正確に評価するために、ユニークユーザーの数をどのように解釈し、利用すべきかを見ていきましょう。
目次
ユニークユーザーとは
ユニークユーザー(Unique User)は、特定の期間内にウェブサイトやアプリケーションにアクセスした個別のユーザー数を示しています。例えば、同一のユーザーが1日に3回ウェブサイトを訪れても、ユニークユーザーとしては1人とカウントされます。この値は、コンテンツやプラットフォームのリーチや影響を評価する際に役立ちます。
ユニークユーザーとアクティブユーザーの違い
「ユニークユーザー」と「アクティブユーザー」は、混同されやすいですが、それぞれ異なる指標です。ユニークユーザーは、ある期間内にウェブサイトやアプリにアクセスした独立したユーザーの数を示しています。一方で、アクティブユーザーは特定の期間内に何らかのアクションやインタラクションを起こしたユーザーの数を示します。つまり、単にサイトを訪れただけのユーザーもユニークユーザーとしてカウントされますが、アクティブユーザーとしてはカウントされないケースが考えられます。
例えば、あるECサイトがあります。このサイトは月間で10,000人のユニークユーザーを獲得しているとしましょう。これは、その月に10,000人の異なるユーザーが少なくとも1回はサイトを訪れたことを意味します。しかし、これらのユーザーの中で、実際に商品を閲覧したり、レビューを読んだり、購入を行ったりしたユーザーは3,000人だけだったとします。この場合、10,000人がユニークユーザーとしてカウントされますが、アクティブユーザーは3,000人となります。つまり、残りの7,000人はサイトを訪れたものの、特にアクションを起こさず、閲覧のみで終了したことになります。このように、ユニークユーザー数はサイトのリーチやセッション数を反映しますが、アクティブユーザー数はユーザーのエンゲージメントの深さをより詳細に示しています。
ユニークユーザーの重要性とその役割
ユニークユーザー数の計測は、Webマーケティングでは重要です。例えば、新しい商品のプロモーションやキャンペーンを立ち上げた際、ユニークユーザーの数を計測することで、そのキャンペーンがどれだけの新規ユーザーを引き付けたかを正確に把握することができます。他にも、あるファッションブランドが新しいコレクションの発売に合わせて特別なプロモーションを行ったとしましょう。この期間中にウェブサイトのユニークユーザー数が大幅に増加した場合、それはプロモーションが成功した(=新規顧客の獲得に成功した)ことを示しています。
加えて、ユニークユーザー数は、他の指標と組み合わせることで、ユーザーのエンゲージメントや関心の深さをより深く理解するのに役立ちます。例えば、ユニークユーザー数が高く、同時にページビュー(PV)や平均滞在時間が長い場合、それはユーザーがサイト内のコンテンツに深く関心を持っていることを示しています。これは、特にニュースサイトやブログのようなコンテンツ中心のプラットフォームにとって重要です。
さらに、高いユニークユーザー数は、そのウェブサイトやアプリの広告やコンテンツのクオリティが高いことを示す良い指標となります。たとえば、あるeラーニングのプラットフォームが高品質な講座を提供している場合、そのプラットフォームへのユニークユーザー数の増加は、教育コンテンツが市場で受け入れられていることを示していると考えることができます。
ユニークユーザーの計測方法
GA4を利用した計測
Google Analytics 4(GA4)を使用してユニークユーザーを計測する方法は以下の通りです。
まず、GA4のアカウントを設定し、計測したいウェブサイトやアプリに適切なトラッキングコードを設置します。次に、Google Analyticsのダッシュボードにログインし、「レポート」セクションにアクセスします。

そこから、集客>概要より確認することができます。

ここで、具体的な例を考えてみましょう。あなたが運営するオンラインストアがあると仮定します。このストアのユニークユーザー数を知りたい場合、GA4のダッシュボードで「ユーザー」レポートを選択します。このレポートでは、特定の期間(例えば過去30日間)にサイトにアクセスしたユニークユーザー数が表示されます。また、GA4ではセグメントを作成し、特定のユーザーグループの行動を分析することも可能です。例えば、モバイルデバイスからアクセスしているユーザーのみをターゲットにしたセグメントを作成し、そのグループのユニークユーザー数や行動を分析することができます。総じて、GA4を用いてユニークユーザーを計測することは、サイトやアプリのパフォーマンスを深く理解し、より効果的なマーケティング戦略を立てるための重要なプロセスです。
Cookieを利用した計測
ほとんどのサイト解析ツールは、ユニークユーザーを計測するためにCookieを使用します。Cookieは、ユーザーのブラウザに保存される情報ファイルのことで、サイトを訪問したユーザーを識別することができます。ユーザーがサイトを初めて訪れると、新しいCookieがそのブラウザに設定されます。次回そのユーザーがサイトを訪れた際、すでに設定されたCookieを通じてそのユーザーを再識別します。これにより、同じユーザーが何度サイトを訪れても、その期間中に1回のユニークユーザーとしてカウントされます。
ただし、Cookieを利用した計測は、ユーザーがCookieを削除した場合や異なるブラウザ、デバイスを使用した場合には正確ではなくなります。また、近年はプライバシーの観点から、Cookieの利用に制限がかけられる場合や、ユーザーがCookieの利用を拒否する選択をすることも増えています。そのため、ユニークユーザー数が実際の訪問者数よりも少なく見積もられる可能性があります。
ログインデータに基づく計測
ログインを必要とするウェブサイトやアプリの場合、ユーザーがサイトやアプリにログインする際の認証情報(例えば、ユーザー名とパスワード)を利用して、ユニークユーザーを計測することができます。これは、特にユーザーが複数のデバイスやブラウザを使用してアクセスする場合や会員制のサービス、Cookieを頻繁に削除するユーザーの計測に有効です。
たとえば、あなたは動画配信サービスを運営しているとしましょう。このサービスには、ユーザー登録が必要です。ユーザーがアカウントを作成し、ログインするたびに、そのログインデータはサーバーに保存されます。サービスはこのログイン情報を使用して、各ユーザーの視聴習慣、好み、利用頻度などを計測し、個々のユーザーに対してカスタマイズされたコンテンツを推奨することができます。
また、ログインデータに基づく計測は、マルチデバイス環境でも有効です。同じユーザーがスマートフォン、タブレット、パソコンなど複数のデバイスからサービスにアクセスした場合でも、ログイン情報を基にしてそのユーザーを一貫して識別できます。これにより、ユーザーの行動や嗜好をデバイスを超えて一元的に計測することが可能になります。
しかし、この方法にも限界があります。ユーザーがアカウントを共有する場合(例えば、家族間で共有する動画や音楽配信サービスのアカウント)、個々のユーザーの行動を正確に分離することが困難になる可能性があります。また、アカウントを持っていないユーザーは計測対象外となるため、サイトの全体的なリーチを評価する際には限界があります。
モバイルアプリの場合
モバイルアプリにおけるユニークユーザーの計測は、アプリ特有の環境とユーザーの行動に基づいて行われます。モバイルアプリでは、デバイスIDやアプリ内でのログインデータなどを利用して、ユニークユーザーを識別し計測します。
たとえば、とあるアプリを運営しているとします。ユーザーがアプリをダウンロードし、アカウントを作成してログインした際、そのログイン情報はアプリのサーバーに保存されます。また、多くのモバイルデバイスには固有のデバイスIDが割り当てられており、アプリはこのIDを利用して、同じユーザーが異なるデバイスからアクセスしているかどうかを識別できます。
また、モバイルアプリの場合、オフラインでも機能することが多く、ユーザーがインターネットに接続していない時でもアプリの使用データを記録し、後でサーバーに同期することができます。これにより、より完全なユーザー行動データを収集し、ユニークユーザーの活動パターンを正確に把握することが可能になります。
ただし、モバイルアプリにおいても、ユーザーがデバイスを変更したり、アプリを再インストールしたりすると、新しいデバイスIDが割り当てられることがあり、これがユニークユーザー計測の課題となることがあります。そのため、アプリ運営者はデバイスIDだけでなく、ログインデータやユーザー行動のパターンを組み合わせて、ユーザーを正確に識別するための戦略を立てることが重要です。
ユニークユーザーの活用方法
ユニークユーザー数は、マーケティング戦略の策定や評価を行う際の基礎的なデータとして利用されます。高いユニークユーザー数を持つウェブサイトやアプリは、ユーザーだけでなく広告主やスポンサーにとって魅力的なプラットフォームとなりえます。また、低いユニークユーザー数でも、その数が安定しているか、または増加傾向にあるかどうかを確認することで、将来的な成長の可能性や機会を見極めることもできます。
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この記事を書いた人

田中祐晴
旧Twitterリスティング広告・SNS広告の運用歴3年以上
BtoBのリード獲得をメインとした領域の運用型広告コンサルを担当。
成約までを考えた広告設計・改善で伴走支援いたします。