
セッション数という用語、Webマーケティングに携わっている方なら一度は耳にしたことがあると思います。この記事では、セッション数の定義から始め、そこから似ている用語である「ユニークユーザー数」や「PV数」との違いを簡単に解説しています。それでは、見ていきましょう。
目次
セッション数とは?ユニークユーザー数やPV数との違い
セッション数は一人のユーザーがWebサイトを訪れてから、ページ操作を終了するまでの回数を指します。これに対して、ユニークユーザー数は特定の期間中にサイトを訪れた個別のユーザーの数を指します。つまり、同じユーザーが何度もサイトを訪れても、ユニークユーザー数としては1回としてカウントされます。また、セッション数とアクセス数は同義です。
一方、PV数(ページビュー数)は、サイトの特定のページが表示された回数を示す指標です。ユーザーがサイト内で複数のページを閲覧する場合、それぞれのページが表示されるたびにPVが増加します。
例えば、あるユーザーが10:00にサイトを訪れ、10:20までに3つのページを閲覧した後、11:00に再度訪れて2つのページを閲覧した場合、セッション数は2、ユニークユーザー数は1、PV数は5となります。
GA4においては、レポート>集客>トラフィック獲得、に進むことで確認することができます。セッション総数だけでなく、エンゲージメントなど他の指標と組み合わせた指標もここから確認できます。

セッション数の目安
セッション数が増加すればするほど、ユーザーがサイトに関心を持って頻繁に訪問していることを意味します。ですが、全てのWebサイトや業界で「良い」とされるセッション数が同じというわけではありません。例えば、ブログや情報提供サイトは、ニュースや記事の更新頻度によってセッション数が変動しやすいです。一方、ECサイトでは、キャンペーンやセールの期間にセッション数が急増することもあります。
Databoxによると、2023年4月の時点で、全業界を通じてのウェブサイトセッション数の中央値は3,930セッションでした。特に、アパレル業界は平均セッション数が18,160セッションと非常に高く、これは全業界の中央値の約5倍に相当します。一方で、建設業界やコンサルティング・プロフェッショナルサービス業界はセッション数が少なく、それぞれ2,240セッションと2,580セッションでした。これらのデータは、業界によってウェブサイトへの関心度やエンゲージメントが大きく異なることを示しています。
このように、セッション数は業界やウェブサイトの種類によって異なるため、自社のウェブサイトが属する業界の平均や競合他社との比較を行いながら、適切なセッション数を判断することが重要です。
GA4におけるセッション数の計測方法の変更点
GA4(Google Analytics 4)では、セッションの定義と計測方法に変更がありました。以下に、GA4でのセッション数の計測方法を詳しく解説します。
セッションのタイムアウト設定:従来のUniversal Analytics(UA)では、セッション中のページ操作が30分止まると新しいセッションとして計測される設定となっていました。しかし、GA4ではこのタイムアウト設定が変わり、操作しない時間が24時間続いても、その間にPV(ページビュー)やクリックなどのイベントが発生しなければセッションが終了しなくなりました。これにより、ユーザーのサイト利用の実態をより緻密に把握することが可能となっています。
イベントを基にしたトラッキング(追跡、分析):GA4はイベントをトラッキングの中心としています。ページビューやユーザーの行動はすべて「イベント」として計測されるようになりました。そのため、ユーザーがサイト内での特定のイベント(例:ボタンクリックやフォームの送信など)を行った場合、それがセッションの活動として認識され、セッションが継続されます。
深夜のセッション区切りの変更:UAでは、深夜0時をまたぐ活動は2つの異なるセッションとして計測されました。GA4ではこの区切りがなくなり、0時を跨いでも同じセッションとして継続されるようになりました。
セッション数を最大限に活用するためのポイント
セッション数を最大限に活用するためには、UX(ユーザー体験)の向上やサイト改善が重要です。セッション数の増加を目指す際には、サイトの内容やデザインの改善に加えて、訪問者が求める情報を提供することが不可欠です。また、GA4などのウェブ解析ツールを使用して、どのページやコンテンツがセッション数の増減に寄与しているかを分析することも効果的です。
さらにセッション時間を延ばすための戦略として、以下のような方法が挙げられています。まず、ウェブサイトのデザインを最適化することが重要です。これには、重要なコンテンツをページの上部に配置し、シンプルなデザインを心がけることが含まれます。また、モバイルフレンドリーなデザインの採用や、読みやすいフォントサイズの使用、リンク間の適切なスペースの確保も重要です。
次に、ユニークで魅力的なコンテンツの作成が挙げられます。オリジナルで興味深いコンテンツは、訪問者を引き付け、サイト上での滞在時間を延ばす効果があります。さらに、サイトの速度の改善も大切になってきます。Googleの研究によると、サイトの読み込みに3秒以上かかると、訪問者の53%がサイトを離れることが示されています。
また、ECサイトなど顧客からの疑問点があがりやすいサイトでは、ライブチャット機能の追加も有効な戦略です。これにより、訪問者とリアルタイムでのコミュニケーション、質問対応が可能となり、サイト上での滞在時間を延ばすことができます。内部リンクの活用もセッション時間を延ばすのに役立ちます。関連する記事へのリンクをブログ投稿内に含めることで、他の記事へのトラフィックを増やし、Googleなどの検索エンジンによるクローリングとインデックス作成を改善することができます。
これらの戦略を適切に実施することで、ウェブサイトのセッション数を増やし、より効果的なサイト運営を実現することが可能です。
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この記事を書いた人

田中祐晴
旧Twitterリスティング広告・SNS広告の運用歴3年以上
BtoBのリード獲得をメインとした領域の運用型広告コンサルを担当。
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