P-MAXをコントロールしてBtoB商材での成約率を伸ばした方法

2024年09月25日

こんにちは!ASUE株式会社Webマーケティング課のコバヤシです。ASUE通信ほぼ初登場です。(勉強がてら書いたGoogle広告の出稿方法の記事がありました。)事例をご紹介する記事では初登場です!

コバヤシ

よろしくお願いします!

僕が最初のヒアリングから現在の運用までご支援を担当しているBtoB向けの業務効率化ツールの広告運用で、P-MAXキャンペーンで本来調整できない部分を機械学習に反映させることで成果を大きく伸ばすことができたので、こちらの事例の初期〜現在までの運用内容についてご紹介できればと思います。

商材・案件の概要 / 初期ヒアリング内容

商材企業向けの業務効率化ツール
CPA15,000円(仮)
売上までの流れお問い合わせ/資料請求→架電→商談→成約

商材は業務効率化ツールで、企業向け(toB)です。

広告主さま

これまで広告以外の方法で単価15,000円でリードを獲得していました。その方法のリード単価の値上げで費用対効果が合わなくなりそうで……その代わりに広告運用を始めたいです!

コバヤシ

なるほど……ちなみに、こちらのCPAは獲得後の成約まで考慮した金額でしたか?

広告主さま

成約率が上がるのであれば、もう少し高いCPAまで許容できると思います。
コバヤシ:ありがとうございます! 一緒に頑張っていきましょう!

施策(1) リード情報の共有

  • 広告経由のリード情報を転載するスプレッドシートの作成
    • リードの属性情報(年齢・性別・企業規模)をシートに転記
  • リアルタイムでリード情報を先方と共有することで、PDCAサイクルの向上

まず最初に、実際のリードにどのような傾向があるのかを定量的に掴むために、先方が実際に取得したリードの属性情報をスプレッドシートに転記して共有してもらいました。

これは個人情報にも関わってくるので、取得する内容や情報の取り扱いには注意が必要ですが、リアルタイムでリードの属性情報や傾向を掴むことができるので、PDCAサイクルの頻度向上に繋がったと思います。

コバヤシ

先方の担当者と同じ目線に立ちやすくてよかったですね! 同じ地図を見て同じ景色を見るべき……。

施策(2) リード数増のためにP-MAXキャンペーンの配信をスタート

広告主さま

多少CPAが合わなくてもいいので、リード数をもっと増やしたいです!

コバヤシ

わかりました!!

ということで、新規リード数増加のため、予算を増額していただけることになったので、新たにP-MAXキャンペーンなどここまで配信していなかった配信メニューでの新規獲得を目指すことに。

初期の配信結果が以下の通り。

コンバージョン単価(CPA)約22,000円
コンバージョン数140件
P-MAXの入札戦略目標コンバージョン単価(tCPA)

リード数増のために予算を増やして配信を行った結果、目標CPAには及ばないながらも獲得件数は大きく伸ばすことができました。

P-MAXキャンペーンにおける配信開始からのCV数とリード単価の推移は以下の通りです。

CV数CPA
配信1週目1748,000円
配信2週目5322,000円
配信3週目7015,500円

P-MAX配信開始初期は学習期間があるため、最初のCPAは高騰傾向にありましたが、2週目以降徐々に落ち着き、3週目には目標CPA近くになり、CV数も伸びました。

施策(3) 従業員規模を使ってCV値を調整

P-MAXキャンペーンで大きくCVを獲得できましたが、リードの内訳は次の通りでした。(※従業員数はフォームの入力欄より取得)

CVCPA
従業員20人未満4027,500円
従業員20人〜100人2445,000円

小規模な企業だと、ほぼ成約に至らないか、成約した場合もミニマムなプランなど単価が低いので、単価が低くなります。

そのため、配信を規模が中〜大規模な企業に寄せていきたいところですが、P-MAXキャンペーンでは配信ターゲットの細かな設定はできない仕様です。

コバヤシ

なんとかCVする企業の規模を使って調整ができないだろうか……?

ということで、使った方法がこちらの方法!

  • フォームに入力された属性情報をGTMで取得
  • フォーム送信ボタン押下時に取得データをsessionStorageに保存
  • Thanksページ表示時にsessionStorageのデータをGTMで再度取得
  • 取得したデータを元にJavascriptでCV値を分岐させてGoogle広告に渡す

※sessionStorageに保存するデータに機密情報や個人情報が含まれないようにしましょう

大まかに説明すると、フォームに入力された内容を一時的に保存し、コンバージョンした際にGTMで取得、そのデータを元にCV値を変化させてGoogle広告側に渡すという方法です。

今回のケースだと、従業員数20人未満の規模の企業からのCVではCV値を10,000円、20人以上の規模の企業からのCVはCV値を20,000円と設定しました。

Nmura_asueさんによる企業規模ごとのCVとCPAの推移

施策(4) 役職を使って分岐を予定

さらに、コンバージョンしたユーザーの属性をの分析を行うと、問い合わせを行ったユーザーの役職によっても最終的な成約率が変わっていることがわかりました。

企業規模によってコンバージョン値に変化をつけたことで、コンバージョンが決裁権のない担当者レベルのリードに寄っていっていました。

Nmura_asueさんによる担当者の役職の割合推移
コバヤシ

役職でもコンバージョン値に重みづけをすると良さそう……ということで、現在こちらも施策(3)と同様の方法でCV値を変更して、検証を現在実施中です。

まとめ

P-MAXキャンペーンは、機械学習を利用して自動でさまざまな配信面に配信してくれるキャンペーンタイプですが、自動の要素が強いため、「調子がいいけどもうちょっとこうやって調整したい……」と思っても、運用者側でできることは少ないです。

今回の方法は、少し手間はかかるものの、本来P-MAXキャンペーンで調整できない部分を機械学習へ反映させることができ、チューニングする要素を変更すればさまざまな商材に利用できるかもしれません。

広告主さま

引き続き改善よろしくお願いします!

コバヤシ

今後も頑張ってまいります!!

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