UX(ユーザー体験)とは?重要性、UIとの違いや計測方法まで解説!

2023年11月13日

2024年07月10日

ウェブサイトやアプリなどのサービスを展開したいとき、ユーザー側に立ってその良し悪しを考えることが重要です。この記事では、"UX"、つまりユーザー体験の世界を覗いてみましょう。UIとUXの違いや、なぜ良いUXが重要なのか、そしてどうやってそれを作り出すのかについて、わかりやすく解説しています。

UXとは

UXとは「User Experience」の略で、直訳すると「ユーザー体験」となります。これは、ウェブサイトやアプリケーションを利用する際に、ユーザーがどのように感じるかということに焦点を当てた概念です。これは単に製品がどれだけ使いやすいかだけでなく、ユーザーがどれだけ快適に感じるか、どのような感情を抱くかにも注目しています。良いUXは、ユーザーが目的を簡単かつ効率的に達成できるように設計されており、結果としてユーザーの満足度を高め、ウェブサイトやアプリへの再度訪問を促します。検索エンジンは、優れたUXを提供するサイトを好む傾向があるため、SEOにとっても不可欠です。ユーザーがサイトを離れることなく長く滞在するほど、検索ランキングは向上します。

UIとUXの違い

UI(ユーザーインターフェース)UXは密接に関連していますが、異なる概念です。UIはユーザーが直接触れるサイトの要素、つまりボタン、アイコン、色彩などのビジュアルデザインや、スピーカーやマイクなどの音声に関わる部分です。一方でUXは、これらの要素がどのように組み合わさってユーザーがプロダクトを体験するかに主眼を置いています。例えるならUIは車のハンドルやダッシュボードのようなもので、UXはその車を運転する際の感覚です。UXの質は単なるデザインの洗練にとどまらず、ユーザーがサイトをナビゲートする際の直感的な理解のしやすさや、目的を達成するためのスムーズな流れの向上によって担保されます。

ユーザビリティとUXの違い

ユーザビリティは、製品がどれだけ使いやすいか、つまり機能的な側面を考慮した概念です。これには、効率性、学習の容易さ、覚えやすさなどが含まれます。例えば、あるウェブサイトが非常に迅速に動作し、ナビゲーションが明確で、新規ユーザーでも迷わずに目的の情報にたどり着ける場合、そのサイトは高いユーザビリティを持っていると言えます。また、複雑な機能を持つソフトウェアでも、基本的な操作をすぐに学べるような直感的なUIが提供されていれば、ユーザビリティは高いと評価されます。

一方、UXはこれらの要素を含みつつも、ユーザーの感情や価値観、好みなど、より広範な変数を扱います。たとえば、オンラインショッピングサイトが高速で動作し、商品検索が簡単であることはユーザビリティの高さを示しますが、商品のレビューや評価が豊富で、購入後の満足感を高めるようなコンテンツが提供されている場合、これはUXの良さを示しています。また、美しいデザインや心地よいインタラクションがユーザーに喜びを与えるアプリケーションは、UXの観点から高く評価されます。

ユーザビリティが高いサイトは必ずしも優れたUXを提供するとは限らず、ユーザーが感じる楽しさや満足感など、感情的な反応を重視するUXの観点からは改善の余地があるかもしれません。例えば、あるEコマースサイトが非常に迅速に動作し、商品を簡単に見つけることができるが、商品の詳細情報が不足していたり、レビューが少なかったりする場合、ユーザビリティは高いものの、UXの面では改善が必要かもしれません。

UXの計測と改善

UXの計測と改善には、定量的なデータと定性的なフィードバックの両方が不可欠です。定量的なデータを収集するためには、Google Analyticsなどのサイト解析ツールを使用して、ページごとの滞在時間、離脱率、直帰率CTR(クリック率)などのメトリクスを計測します。たとえば、ECサイトで商品ページの離脱率が高い場合、ユーザーが求める情報が不足していたり、購入プロセスが複雑すぎる可能性があります。このようなデータは、問題の特定に役立ちます。

定性的なフィードバックを得るためには、ユーザーテストやアンケート、インタビューなどが有効です。例えば、新しいデザインのプロトタイプをいくつかのユーザーに試用してもらい、直感的に操作できるかどうかや、どの部分が混乱を招くかについて調べることができます。また、実際のユーザーにサイトを使ってもらい、その過程で発生する問題点を観察することも重要です。これにより、ユーザーがどのような点でつまずいているかを理解し、改善策を考案することができます。

EFO(入力フォーム最適化)を主眼に置いたUX改善策の一つとして、フォームを複数のステップに分けることが挙げられます。例えば、ユーザーが購入プロセス中に離脱する場合、長く複雑なフォームが原因である可能性があります。この問題を解決するために、フォームを短くし、ステップごとに分けることで、ユーザーが一度に多くの情報を入力することなく、段階的に情報を提供できるようにします。これにより、ユーザーはプロセスをより簡単に進めることができ、完了率が向上する可能性があります。

また、UXの改善にはA/Bテストが有効です。異なるデザインバリエーションをテストして、どちらがより良いユーザー体験を提供するかを判断します。例えば、ボタンの色や位置、フォントの大きさを変えたバージョンを用意し、どちらがより多くのコンバージョンを生むかを計測します。このようなテストを通じて、ユーザーにとって最も効果的なデザイン要素を見つけ出すことができます。

UXの改善は一度きりの作業ではありません。ユーザーのニーズや行動は時間とともに変化するため、継続的な計測と改善が必要です。ユーザーからのフィードバックを常に収集し、それを製品やサービスの改善に活かすことで、UXを徐々に高めていくことができます。

UXデザインの未来

テクノロジーの進化は、UXデザインの未来を形作る上で重要な役割を果たしています。音声UIの台頭は、ユーザーがデバイスと対話する方法を根本から変えています。例えば、スマートスピーカーや音声アシスタントを通じて、ユーザーは手を使わずに情報を取得したり、家電を操作したりすることができます。これにより、視覚障害を持つユーザーや多忙で手が塞がっているユーザーでも、技術を容易に利用できるようになります。

さらに、拡張現実(AR)仮想現実(VR)は、ユーザーがデジタル世界を体験する方法を変革しています。ARを利用することで、ユーザーはスマートフォンを通じて、実世界に重ねて情報を表示させることができます。例えば、家具の購入時に、ARを使って自宅の部屋に仮想的に家具を配置してみることが可能になりました。これにより、実際に購入する前に商品が自宅の環境にどのように馴染むかを確認でき、購入後の満足度を高めることができます。

UXデザイナーにとっての挑戦は、これらの新しい技術をただ取り入れるだけでなく、それらをユーザーの日常生活に無理なく溶け込ませることです。例えば、スマートホームデバイスの操作を簡単にするためのアプリケーションをデザインする際には、ユーザーが直感的に理解できるUIが必要です。これにより、技術が高度になるほど、ユーザーにとっての操作は簡単になり、より快適なUXが実現されます。

この先のUXデザインは、ユーザーがテクノロジーを「感じる」ことなく、その恩恵を享受できるような方向に進んでいます。デザイナーは、ユーザーの生活を豊かにするために、これらの技術をどのように自然かつ効果的に組み込むかを常に考える必要があります。ユーザーのニーズに寄り添い、それを満たすための技術の適用は、UXデザインの未来を形作る上での鍵となるでしょう。

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