Google レスポンシブ検索広告の見出し固定の有無でパフォーマンスはどう変わる?

2024年08月08日

こんにちは、ASUE株式会社Webマーケティング課のアイバです。

リスティング広告におけるレスポンシブ検索広告では、入稿したたくさんの見出しの中から、最適な組み合わせで見出しが選ばれ、広告としてユーザーに表示されます。

このとき、表示される見出しのうちの一つを固定できるの見出し固定機能がレスポンシブ検索広告にあります。特定の見出しを固定できる便利な機能ではありますが、効果検証をしないままいろんなキャンペーンで使っていたり、逆にどのキャンペーンでも全然使っていない……というケースもあるのではないでしょうか?

本記事では、見出し固定機能の利用の有無をいくつかのパターンでABテストをし、傾向が見えてきたのでご紹介いたします。

見出し固定の有無で比較した事例

ケース(1) クリニック集客

まずはクリニック集客の事例について。指名キーワード・一般キーワードの2パターンで比較しました。

指名キーワード

クリック率(CTR)クリック単価(CPC)コンバージョンコンバージョン率(CVR)コンバージョン単価(CPA)
見出し固定有り20.0%523円42.6%19,900円
見出し固定無し23.5%454円83.8%11,900円

CPC・CTRは固定無しのが優位。CVR・CPAもデータ数は少ないものの固定無しが優位な傾向。

一般キーワード

クリック率(CTR)クリック単価(CPC)コンバージョンコンバージョン率(CVR)コンバージョン単価(CPA)
見出し固定有り12.3%630円71.1%57,000円
見出し固定無し16.3%613円151.2%52,000円

CTRは顕著に固定無しのが優位。CPC・CVR・CPAについてもやや固定無しのが優位な傾向。

ケース(2) 教育商材

続いて、教育商材の事例です。

一般 - 顕在キーワード

クリック率(CTR)クリック単価(CPC)コンバージョンコンバージョン率(CVR)コンバージョン単価(CPA)
見出し固定有り5.2%1,070円32.9%37,000円
見出し固定無し5.6%992円62.3%42,300円

CPC、CTRは若干見出し固定無しのが優位。一方でCPA・CVRもデータは少ないですが固定有りのが優位な傾向です。

一般 - 潜在キーワード

クリック率(CTR)クリック単価(CPC)コンバージョンコンバージョン率(CVR)コンバージョン単価(CPA)
見出し固定有り3.8%251円121.2%20,800円
見出し固定無し4.2%227円130.9%25,100円

CPC、CTR、見出し固定無しのが優位。CVR・CPAは固定有りのがやや優位な傾向です。

ケース(3) システム関連

どっちの広告ショー!?こんなときどっちがいいかを試してみた【A/Bテスト事例付き】でもご紹介した事例です。

クリック率(CTR)クリック単価(CPC)コンバージョンコンバージョン率(CVR)コンバージョン単価(CPA)
見出し固定有り2.0%191円4438.2%501円
見出し固定無し2.7%172円6952.7%326円

CTR・CPC・CVR・CPAいずれも見出し固定無しのほうが優位に。

考察

全体の傾向として、CTR・CPCは固定無しの方が改善する傾向にある一方で、CVR・CPAの観点では五分五分といったところでしょうか。やはりレスポンシブ検索広告の最適化はCTRを見て行われており、広告ランクを上げることには一定期待ができそうです。また最適化にCVRは見られてはなさそうですが、CPAの観点で見ると五分五分ですので、CV拡大という観点でも固定の有無の検証は実施の価値がありそうです。

見出し固定機能のメリット

では、見出しの固定は使わない方がいいかというとそうではありません。

以下のメリットがあるため、状況や応じては利用すべきだと考えています。

  • 見出し固定機能を使うことで見出しの事故をなくせる
    • 「8/31まで60%オフ | キャンペーン中」←見出しがこの2つしか出ないと商材がわからない
    • 同じような見出しが重複して表示される
  • →変な組み合わせの見出しで広告掲載されることで、ブランドイメージが毀損される可能性もある

レスポンシブ検索広告では、入稿した最大15個の見出しの中から最大3つの見出しが選ばれて広告として掲載されます。そのとき、広告内にサービス名や内容を含めない見出しが複数あったり、同じような内容の見出しが複数ある場合、それらが組み合わされて広告が掲載される可能性があります。

変なふうに見出しが表示されてしまっていることで、商材が分かりにくかったりブランドに対して不信感をユーザーが抱く可能性があるため、注意が必要です。ブランディングの観点において厳格なレギュレーションがあったり、顧客に対して絶対に届けたいメッセージがある場合などは見出し固定の機能は活用した方がよいでしょう。

アイバ

あるいは過去の傾向から成果が出やすい組み合わせや掲載位置が明確になっている場合は、見出し固定を使うケースもありますね。

最終的には広告主さまの判断になるかと思いますが、多少違和感のある組み合わせが表示されてしまうリスクより、成果改善を最優先に考えるのであれば見出し固定を思い切って外してみる検証は大いにアリかと考えます。いずれにせよ特に理由もなく固定する(or 固定しない)のはもったいないので数字をちゃんと見て検証する姿勢が一番大事ですね。

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