
広告を見てからすぐ行動に移す(=コンバージョンをする)ことってあまりないですよね。特に高額商材になればなるほど消費側の選択は慎重になるはずです。となると、Web広告の効果測定って実際かなり難しいのでは?
この疑問を解消するため、「ビュースルーコンバージョン」という指標は生まれました。
このブログでは、ビュースルーコンバージョンとクリックスルーコンバージョンの違い、CVR(コンバージョン率)との関係、そしてビュースルーコンバージョンの計測方法と活用方法について詳しく掘り下げます。ビュースルーコンバージョンのデータを活用し、より効果的な広告戦略を策定しましょう。
目次
ビュースルーコンバージョンとは?
ビュースルーコンバージョンは、広告の「クリック」ではなく、広告を「閲覧」しただけのユーザーが後に行うアクションを計測する指標です。一方、単なる「コンバージョン」とは、ユーザーが広告をクリックし、その後に何らかのアクション(例: 購入や問い合わせ)を行った結果として捉えられるものです。
クリックスルーコンバージョンとの違い
クリックスルーコンバージョンは、広告をクリックしたユーザーのアクションのみを計測するものです。つまり、直接的なアクションへの影響を示す指標と言えます。一方で、ビュースルーコンバージョンは、広告を閲覧したがクリックしなかったユーザーが後日どのような行動を取ったかを示すものです。これは広告のブランドやメッセージが間接的にユーザーの行動に与える影響を捉えるための指標として非常に有用です。
ビュースルーコンバージョンとCVR
ビュースルーコンバージョンとCVR(コンバージョン率)は、共にWebマーケティングの成果を計測する上で欠かせない指標です。例えば、ビュースルーコンバージョンが高いがCVRが低い場合、これは広告がブランド認知や興味の喚起には効果的な一方、直接的な行動促進には至っていないことを意味する可能性があります。逆に、CVRが高いがビュースルーコンバージョンが低い場合は、広告が即時の行動を促すには効果的ですが、長期的なブランドの印象にはあまり貢献していないことを示唆しているかもしれません。
このため、ビュースルーコンバージョンとCVRのバランスを取ることは、広告キャンペーンの全体的な戦略を考える上で重要です。両方の指標を同時に計測し、それぞれの強みを理解することで、より効果的な広告配信とマーケティング戦略を策定することができます。
ビュースルーコンバージョンの計測方法
一般によく使われる、Google、Youtube、Yahoo!、Facebookでのそれぞれのタグ設置の流れをご紹介します!
Google広告
Google広告では、コンバージョン計測タグを使用してビュースルーコンバージョンを計測します。まず、Google 広告内で新しいコンバージョンアクションを作成し、指示に従ってウェブサイトの適切な位置にタグを設置します。広告が表示された後にユーザーがコンバージョンを完了する場合、それがビュースルーコンバージョンとして記録されます。Google広告のダッシュボード内で詳細なレポートを確認することができます。
ビュースルーコンバージョンの計測期間は、デフォルトで30日となっています。これは、広告が表示されてから30日以内にユーザーがコンバージョンを達成した場合にビュースルーコンバージョンとしてカウントされることを意味します。ただし、この期間は広告主がカスタマイズすることができます。
YouTube広告
YouTubeの広告はGoogle広告と統合されているため、Google広告のコンバージョン計測タグを使用します。ユーザーがYouTubeの広告動画を閲覧し、後にアクションを取る場合、それはGoogle広告のレポート内でビュースルーコンバージョンとして計測されます。
YouTubeはGoogleの一部であるため、Google広告のビュースルーコンバージョンの定義が適用されます。つまり、デフォルトの計測期間は30日となっています。
Yahoo!広告
Yahooの広告プラットフォームでは、専用のコンバージョンタグをウェブサイトに設置します。Yahoo! JAPAN広告管理ツールからコンバージョンタグを取得し、ウェブサイトに組み込みます。表示広告がユーザーに閲覧され、その後コンバージョンが発生した場合、ビュースルーコンバージョンとして集計されます。
Yahoo広告では、ビュースルーコンバージョンの計測期間のデフォルト設定は1日です。これは、広告が表示されてから1日以内にユーザーがコンバージョンを達成した場合にビュースルーコンバージョンとしてカウントされることを意味します。広告主はこの期間を変更することができます。
Meta広告(旧Facebook広告)
Facebookでは、「Facebook Pixel」というツールを使用してコンバージョンを計測します。Facebook広告マネージャーからPixelコードを取得し、ウェブサイトのヘッダーに設置します。ユーザーがFacebook上の広告を閲覧し、後にウェブサイトでコンバージョンアクションを取ると、ビュースルーコンバージョンとして計上されます。
Meta広告(旧Facebook広告)では、ビュースルーコンバージョンの計測期間はデフォルトで1日となっています。これは、広告が表示されてから1日以内にユーザーがコンバージョンを達成した場合にビュースルーコンバージョンとしてカウントされることを意味します。広告主はこの期間を変更することができます。
ビュースルーコンバージョンの活用
ビュースルーコンバージョンは、広告の間接的な効果を計測し、その影響力を深く理解するための非常に有効なツールです。従来のクリックスルーコンバージョンの指標では捉えきれない、広告がユーザーの意識に与える微妙な変化や長期的な影響を正確に把握することが可能になります。この指標は、特にブランド認知の向上を目指すキャンペーンや、既にある程度の関心を示したユーザーを対象にしたリマーケティング戦略において、その価値を発揮します。
広告がユーザーの購買決定プロセスにどのように作用しているかを全体的に理解するためには、ビュースルーコンバージョンの計測が不可欠です。ユーザーが広告を見た後、どの程度の時間を経て、どのような経路で最終的な購入やアクションに至るのか、その道筋を明らかにすることで、マーケティング施策の効果をより正確に評価し、改善点を見つけ出すことができます。また、ビュースルーコンバージョンのデータを活用することで、広告のクリエイティブや配信戦略を最適化し、ターゲット層に対するメッセージの精度を高めることが可能になります。
さらに、ビュースルーコンバージョンは、マルチチャネル戦略(たくさんの媒体でマーケティングを行うこと)の効果を計測する際にも極めて有効です。ユーザーがオンラインのさまざまな接点を通じてブランドと関わる現代において、単一のチャネルだけではなく、複数のチャネルを横断して広告がどのように影響を与えているかを理解することは、マーケティングの成功に直結します。ビュースルーコンバージョンを計測することで、広告がユーザーに与える影響の全貌を捉え、より上質な顧客エンゲージメントを獲得するための洞察を得ることができるのです。
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この記事を書いた人

田中祐晴
旧Twitterリスティング広告・SNS広告の運用歴3年以上
BtoBのリード獲得をメインとした領域の運用型広告コンサルを担当。
成約までを考えた広告設計・改善で伴走支援いたします。