アトリビューションとは?分析モデルも含めて紹介!

2023年10月04日

2024年07月10日

アトリビューションとは、英語で「原因帰属、つまりできごとの原因・要因をある事象に落とし込むこと」を意味します。例えば、カフェで店員さんに失礼な態度を取られたとします。あなたはこの場合どのように思うでしょうか。店員の性格が悪いのでしょうか。たまたま機嫌が悪かったかもしれません。もしかしたら、日本文化に馴染んでいないため、失礼な態度だと気づいていない可能性も考えられます。ものごとには無数の可能性があるのです。ここで考えることを放棄せず、できる限りの可能性を調べていくことで出来事の要因をより詳細に把握できるようになります。この考え方をマーケティングに適応したのが、「アトリビューション」という概念です。

このブログでは、アトリビューションの定義、分析方法、および重要性について詳しく解説します。

アトリビューションとは?

Web広告におけるアトリビューションとは、顧客の購入やコンバージョンに至るまでの接触ポイント(タッチポイント)のどれが購入やコンバージョンにどれだけ影響を与えたかを評価する手法を指します。簡単に言えば、ユーザーが商品を購入するまでに何回広告を見たのか、どの広告が最も効果的だったのかなどを分析するためのフレームワークのことです。最近のWebマーケティングは複雑化し、一つのコンバージョンに至るまでに多数の接触ポイント(タッチポイント)が存在するため、正確なROI(投資対効果)を計算する上でアトリビューションの分析は欠かせないものとなっています。

アトリビューションの分析方法

アトリビューションの分析には、いくつかのモデルが存在します。Webマーケティングでは、一つのコンバージョンは多数の接触ポイント(タッチポイント)を経由して達成されることが多いです。各接触ポイント(タッチポイント)がどれだけ貢献しているのかを正確に評価することで、広告のROI(投資対効果)をより正確に計測し、効果的なマーケティング戦略を策定することができます。

以下は、アトリビューションの成果配分の主なモデルを簡単に説明したものです。

最も一般的なモデルで、コンバージョンに至る直前の接触ポイント(タッチポイント)だけに100%の価値を割り当てます。多くの広告プラットフォームがデフォルトでこのモデルを採用しています。

コンバージョンに至る過程での最初の接触ポイント(タッチポイント)に100%の価値を割り当てる方法です。ブランド認知の初期段階を重視する場合に適しています。

コンバージョンに関与した全ての接触ポイント(タッチポイント)に平等に価値を分配します。これは、購入過程全体を平等に評価したい場合に利用されます。

コンバージョンに近い接触ポイント(タッチポイント)ほど高い値を割り当て、遠い接触ポイント(タッチポイント)ほど低い値を割り当てるモデルです。

最初と最後の接触ポイント(タッチポイント)に最も高い値を割り当て、中間の接触ポイント(タッチポイント)にはそれよりも低い値を割り当てる方法です。

たくさんのモデルが出てきました。どれを使ったらよいのでしょうか。という話になっていきますが、まずは複数のモデルを使ってみて数字を追っていくのが良いでしょう。あらかじめどのチャネル・タイミングでのコンバージョンが多いのかの仮説を立てておきます。そして、複数のモデルでのCVR(コンバージョン率)を比較し、検証をしていくことで次のマーケティング施策に役立つアトリビューション分析をすることができます。

アトリビューションの重要性

アトリビューション分析は、マーケティングの効果を正確に評価し、予算配分を最適化するために欠かせないプロセスです。CTR(広告のクリック数)フリークエンシーなどの比較的表面的な指標に注目しがちですが、アトリビューションを深く理解し、各タッチポイントがどれくらい貢献しているのかを分析することで、投資対効果(ROI)を正しく把握することが可能になります。

例えば、あるECサイトが複数のWeb広告キャンペーンを実施しているとします。ラストクリックモデルに基づくアトリビューションでは、最後にクリックされた広告に全ての値が与えられますが、これは消費者の購買決定プロセス全体を考慮していません。消費者が最初にブランドを認知したSNSの広告、興味を持って調べた結果表示されたリスティング広告、そして最終的にクリックしたメールマーケティングのリンク、これら全てが購入に至るまでの経路において重要な役割を果たしています。

アトリビューション分析を行うことで、このECサイトは、初期のブランド認知から最終的な購入に至るまでの各タッチポイントの効果を評価できます。例えば、接点ベースモデルを採用することで、初期のブランド認知に寄与したSNS広告、中間の興味喚起に効果的だったリスティング広告、そして購入を決定づけたメールマーケティング、それぞれに適切なクレジットを割り当てることができます。これにより、どの広告が購入プロセスのどの段階で最も効果的であるかを理解し、それぞれのタッチポイントに適切な予算を配分することが可能になります。

このようにアトリビューション分析を活用することで、企業は広告戦略をより精緻に調整し、各タッチポイントの効果を最大化することができます。これは、特に多様なWeb広告やマーケティング施策を展開している企業にとって、競争優位性を確保し、マーケティングの効率を高めるための重要な鍵となります。アトリビューション分析により、広告のパフォーマンスを全体的に把握し、ROIを高めるための戦略的な意思決定が行えるのです。

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