こんにちは!ASUE株式会社の広報のN村です。
さて、昨年8月のツキイチでご紹介した「最適化されたターゲティング」。これは、CVに至りそうなユーザーへ自動でターゲティングしてくれるというディスプレイキャンペーン・ファインドキャンペーン・一部の動画キャンペーンで利用可能なターゲティングの自動化機能です。
リリースから1年ほど経ったということで、このターゲティングどうなの?という話を運用者に聞いてきました!
ということで、ここからはわたしではまともにお話しできないので、Webマーケティング課のアイバにバトンタッチしたいと思います!
よろしくお願いします。
目次
最適化されたターゲティングとはどんな機能?
「最適化されたターゲティング」機能概要
- キャンペーンの目標に基づいて、CVに至る可能性が高い関連性の高い新規ユーザーにリーチできる機能
- Google 広告の機械学習を利用して広告を表示するユーザーを拡張するターゲティング手法
- リアルタイムのCVデータを利用した機械学習からターゲティングを拡大することができる
- 利用できるキャンペーン
- ディスプレイキャンペーン
- ファインドキャンペーン
- 「販売促進」、「見込み顧客の獲得」、「ウェブサイトのトラフィック」の目標を使用している動画キャンペーン
この機能は、Google 広告の機械学習を利用して広告配信を行うことができる、ターゲティングの自動化機能の1つです。キャンペーンの目標と、実際のリアルタイムなCVデータを利用してGoogle 広告が機械学習を行い、CVに至る可能性が高い新たなユーザー群へリーチすることができます。
利用できるキャンペーンは現在3種類で、ディスプレイキャンペーン・ファインドキャンペーン・動画キャンペーン(目標が「販売促進」、「見込み顧客の獲得」、「ウェブサイトのトラフィック」の場合)です。
参考:「Google 広告 ヘルプ—最適化されたターゲティングを使用する」
https://support.google.com/google-ads/answer/10538014?hl=ja
「オーディエンス拡張」との違いは?
- 最適化されたターゲティング
- 広告配信のリアルタイムなCVデータをもとに、広告配信を拡張する
- オーディエンス拡張
- 選択したセグメントやリストをもとに、広告配信を拡張する
以前からGoogle 広告にある「オーディエンス拡張」機能。こちらも、キャンペーン目標に基づいて効率的にCVが獲得できるように関連する新規ユーザーにリーチできる機能です。
「最適化されたターゲティング」 と「オーディエンス拡張」はよく似た機能のように聞こえますが、ターゲットの拡張方法が異なります。最適化されたターゲティングではリアルタイムのCVデータをもとにGoogleがCVしそうであると判断したユーザーに広告が配信され、オーディエンス拡張では設定したリストをもとにそのリストに類似したユーザーに広告が配信されます。
例えば、運用者が手動で「ランニングシューズのセール」というカスタムセグメントと「スポーツ シューズ」の購買意向の強いセグメントの2つを設定した場合を考えてみます。
最適化されたターゲティングではCVに至ったユーザーに類似したユーザーにリーチが拡張されます。例えば、スポーツ用品・ウェアのECサイトをクリックしたユーザーや特定のランニングシューズブランドを検索したユーザーなどのデータが含まれます。オーディエンス拡張では、設定した2つのセグメントの類似セグメント(ex. 「スポーツ用品」の購買意向の強いセグメント)にターゲットが拡張されます。
つまり、最適化されたターゲティングでは(広告配信時の起点とはなるものの)選択したセグメント自体はターゲットの拡張には利用せず、別枠でターゲットを拡張していくことができるのです。
参考:「Google 広告 ヘルプ—オーディエンス拡張について」
https://support.google.com/google-ads/answer/9496986?hl=ja
ターゲティングシグナルの設定も可能
- 概要
- 「最適化されたターゲティング」をオンにしている場合でも、キーワードやオーディエンスなど、配信ターゲットを設定することが可能(ターゲティングシグナルと呼ばれる)
- 設定した場合は、その配信ターゲットを起点にターゲティングを最適化する
- 注意点
- より成果の良いトラフィックがある場合、設定したセグメントの配信が減ったり停止したりする可能性もある
「最適化されたターゲティング」をオンにしている場合も、キーワードやオーディエンスなどの配信ターゲットを設定することが可能です。設定した配信ターゲットはターゲティングシグナルと呼ばれ、「最適化されたターゲティング」の基準となります。
最終的には機械学習によって最適化されたターゲティングに対して広告が配信されていくため掲載結果のよくないセグメントは停止される可能性等もありますが、ある程度広告のターゲットが定まっている場合などはこちらを設定しておくと良い感じに配信してくれる……という機能になります。
最適化されたターゲティングのメリットと注意点
- メリット
- 想定外かつCVの可能性が高そうなユーザーへ広告を配信できる
- 新規ユーザーからのCVを獲得したいときにおすすめ!
- 注意点
- 最適化されたターゲティングの詳細はわからない
└どんなユーザーに広告が配信されたかはわからない - 現在、広告グループ作成時にデフォルトで有効になっている
└オフにすることを忘れて意図しない広告配信がされてしまう場合がある
- 最適化されたターゲティングの詳細はわからない
最適化されたターゲティングでは、上述の通りオーディエンス拡張と違ってリアルタイムのCVデータをもとにしたターゲットの拡張ができます。
実際にCVしたユーザーに類似したユーザーに対して広告配信ができるため、運用者が想定していなかったCVの可能性が高いユーザーに広告を配信が可能です。つまり、クリック単価やCV単価を悪化させずにCV数を増やすことができるため、新規顧客を獲得したい!という場合に大きなメリットがあると思います。
利用上の注意点としては、最適化されたターゲティングの詳細な内訳が確認できないことと広告グループ作成時にデフォルトで有効になっている点が挙げられます。
最適化されたターゲティングの詳細な内訳が管理画面上などから確認できないため、実際にどのようなユーザーに対して配信されたかがわからず、成果が悪化した場合もどのように変化があったのか等の分析ができません。また、デフォルトで有効になっているため、気付かずに意図しない配信をしてしまう可能性もあります。リマーケティングなど、過去のWebサイト訪問者やサービスの利用者だけに配信したい広告などは設定がオフになっているかきちんと確認するようにしましょう。
最適化されたターゲティングの設定方法と成果の確認
設定方法
キャンペーン作成を進めていく際、ターゲティング設定箇所で最適化されたターゲティングのオン・オフが可能になっています。現在は、デフォルトで最適化されたターゲティングがオンになっているため、必要ない場合はチェックを外すようにしましょう。
また、この際[ターゲティングを追加]からオーディエンス セグメントやユーザー属性等を選択すると、ターゲティングシグナルとして設定できます。
既存のキャンペーンの、最適化されたターゲティングの設定状況を確認したい場合は[広告グループ]>[設定]内から確認できます。ターゲティングシグナルも追加等が可能です。
成果の確認方法
最適化されたターゲティングを使った成果を確認したい場合は、成果を確認したいキャンペーンを選択し、[オーディエンス]から確認することが可能です。
オーディエンス セグメントと、ユーザー属性それぞれの[表を表示]で表示される表内の「合計:ターゲティングの拡大と最適化されたターゲティング」の欄が成果となります。
注意点でもお話しした通り最適化されたターゲティングの中身の詳細はわからず、CV等の結果のみしか確認できないようになっています!
実際の広告運用に活用してみよう
最適化されたターゲティング設定の活用方法
- 目標を達成しつつ、関連性の高い新規顧客を獲得したい場合(最適化されたターゲティングの設定オン)
- 関連性の高い新規顧客獲得を目指しつつ、特定のオーディエンスセグメントを念頭に置いている場合(ターゲティングシグナルを併用)
- 過去の顧客に再び商品の購入・サービスの利用を促したい場合(最適化されたターゲティングの設定オフ)
キャンペーンの目標によって、最適化されたターゲティングを使うか・ターゲティングシグナルを応用するか・または最適化されたターゲティングを使用しないかは異なります。
例えば、すでに目標を達成している中で新規開拓しビジネスを拡大したい!という場合には、最適化されたターゲティングを使用するのがおすすめです。
続いて、新しいサービスや商品のキャンペーンなどの認知を高めて販売を促進したい場合には、最適化されたターゲティングに加えてサービスや商品に関連する特定のターゲット設定を追加(ターゲットシグナル)しておくことで、成果を向上できます。ターゲットシグナルをいくつか追加した場合、その中で掲載結果が低いものがあればそのシグナルを利用した最適化されたターゲティング内での掲載が停止されます。
最後に、既存の顧客のリストを用いて、既存の顧客向けに広告を配信したい場合は、最適化されたターゲティングをオフにして無効にします。
ASUEの運用事例:不動産関係のファインド広告
コンバージョン数 | コンバージョン単価 | クリック数 | 表示回数 | クリック率 | 平均クリック単価 | 費用 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
設定したセグメント | 6 | 29,846円 | 3,163 | 246,143 | 1.29% | 57円 | 179,074円 |
最適化されたターゲティング | 3 | 29,249円 | 3,326 | 340,359 | 0.98% | 26円 | 87,748円 |
不動産関連の商材をファインド広告で配信した結果がこちら。上段が自分で設定した通常のターゲティングで、下段が最適化されたターゲティングによって拡張されたターゲティング分の結果です。
設定したターゲティングほどの母数はありませんが、最適化されたターゲティングでは同程度のCPAでCVが獲得できており、CV数の拡大に寄与していることがわかります。
まとめ
最適化されたターゲティングは、正しく利用すれば成果が見込めるターゲティング方法です。
きちんと仕組みなどを理解した上で、使用できそうなキャンペーンがあればぜひお試しくださいね!
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この記事を書いた人
アイバ
2021年入社、Webマーケティング課所属。シーズン中はNBA観戦に夢中。