こんにちは!ASUE株式会社Webマーケティング課のたかはしです。
Google 広告では、実は広告経由での通話数を計測することができます。電話番号のタップ回数の計測ではなく、通話したときのみ計測されるものなので、水道やトイレの修理業者や鍵などのトラブルなど、緊急で業者を呼んで依頼したいような商材・サービスの広告に向いている機能です。
この機能は広告表示オプションのひとつである「電話番号表示オプション」を設定するとほぼ自動で設定されているので、僕が運用中の広告でも設定しているのですが、先ほど挙げたような商材・サービスの性質上向いているものがあるものの、設定していある案件での状況を見たところ成果へのインパクトはあまり感じられなかったため、備忘録として機能の紹介と感じたことを書いておきます。
目次
Calls from ads(広告経由の通話数)とは
- Google 広告で電話番号表示オプションを設定すると使用できる自動生成コンバージョン
- 電話番号表示オプションをタップして行われた通話数を計測する
- タップではなく通話(デフォルトでは60秒以上の通話)がCVとしてカウントされる
Calls from adsとは、Google 広告で電話番号表示オプションを設定すると使用できる自動生成コンバージョンであり、広告経由の通話数のことです。
電話番号表示オプションをタップし、通話した数を計測することができるため、Webサイト上でよく設定される電話番号タップの計測と違って実際に電話をした数のみを計測できます。
また、CVとしてカウントするための通話秒数はデフォルトでは60秒ですが任意の秒数が設定可能となっています。
設定方法
- 電話番号表示オプションを作成
- [コンバージョン アクション]のプルダウンで以下のどちらかを選択
- アカウント設定を使用(Calls from ads)
- Calls from ads
- [詳細設定] > [曜日と時間帯]に営業日・営業時間(電話受付時間)を設定
- [コンバージョン アクション]のプルダウンで以下のどちらかを選択
電話番号表示オプションを設定すれば、ほぼ自動でCalls from adsの設定まで可能ですが、[コンバージョン アクション]で[アカウント設定を使用(Calls from ads)]または[Calls from ads]を選択しておく必要があります。
また、利用にあたって絶対に必要な設定ではないですが、電話番号表示オプションが表示される時間に営業時間や電話での問い合わせ受付時間などを設定しておかないと休業日にも表示され、電話をかけるユーザーがいれば無駄な広告費がかかったり機会損失が起きる可能性があるため設定しておきましょう。
表示例と仕組み
電話番号表示オプションは、スマートフォンでもパソコンでも表示される可能性があります。
実際のスマートフォンでの表示は以下の通り。
電話のところをタップすると、次のようにポップアップで表示されます。
注意点としては、Calls from adsの機能を有効にしている場合、実際にかける電話番号は広告主様の電話番号ではなく、Googleが発行する「0800」から始まるトラッキング用電話番号となります。実際にはそこから広告主様へと転送される仕組みになっていますが、電話番号表示オプションで表示される電話番号とは異なる番号になるため「電話番号が違う!」と指摘される可能性もあるので利用時にはその辺りも含めて広告主様へ伝えておくのがベターです。
また、パソコンでの表示は以下の通り。
[電話で問い合わせる]をクリックすると、以下のようなポップアップが表示されます。
電話番号 + QRコードが表示されるため、スマートフォンでこちらを読み取るとそのまま発信可能です。(QRコードから発信すれば先ほど紹介した「0800」から始まる電話番号にかかりますが、その上に表示される電話番号にユーザーが直接かけた場合は、当然トラッキングはできなくなります。)
通話数の確認方法
- その1
- [分類]から[コンバージョン] > [コンバージョンアクション]をクリック
- その2
- [広告とアセット] > [アセット]を開く
- アセットの種類の中から[電話]を選択
- 設定した電話番号表示オプションごとの成果を確認できる
通話数の確認は上記の通り。キャンペーン/広告グループ/広告ごとに分類からコンバージョンアクションを確認するか、アセットから電話番号表示オプションごとに確認することが可能です。
おすすめできそうな業種
冒頭でもお話ししましたが、基本的に「電話ニーズの高い緊急案件」の広告とは相性がいいかと思います。
- 合カギ作成
- 水道やトイレ修理
- 雨漏り修理 など
また、電話相談窓口などがある場合も良いかもしれません。
少なくとも、電話ですぐに問い合わせたい業態であれば設定しておいて損はないですし、CVとしてカウントされれば最適化にも貢献できる可能性が高いです。
デメリット
一方、デメリットが2点。
- 既存顧客が電話をかけるために広告をタップする可能性
- 新規顧客獲得のための広告でも既存顧客が問い合わせ時に使用する可能性がある
- 実は最近あまり表示されない説
- 後述
屋号やサービス名で検索して自然検索結果の上部に自社の広告が掲載される場合、電話番号表示オプションも表示されていると、問い合わせのために既存顧客がクリックしてしまう可能性があります。
また、既存顧客のクリックは電話番号表示オプションに限った話ではないかもしれませんが、実は最近あまり表示されていないのでは……?という気がしているので、詳しくは次項で検証します。
電話番号表示オプションが実はなかなか表示されない説
電話番号表示オプションを設定している2つのアカウントで、表示状況を確認しました。
例1:不動産事業
表示回数 | クリック数 | クリック率 | 平均クリック単価 | |
---|---|---|---|---|
全体 | 120,000 | 34,000 | 28.8% | 175円 |
TELアセット表示時 | 4,600 | 500 | 11% | 159円 |
TELアセット表示率 | 3.9% |
例2:電気通信事業
表示回数 | クリック数 | クリック率 | 平均クリック単価 | |
---|---|---|---|---|
全体 | 61,000 | 5,400 | 8.8% | 212円 |
TELアセット表示時 | 4,400 | 340 | 7.9% | 160円 |
TELアセット表示率 | 7.2% |
どちらの事例でも、1年間のある検索キャンペーンの全体と電話番号表示オプションが表示されたときの結果を確認しました。二つとも、全体に対して電話番号表示オプションが表示された回数は10%にも満たない結果となりました。
まとめ
今回確認した業種では、前述したような「電話ニーズの高い緊急案件」という案件ではなかった ため、より電話の必要性の高い業種(電話番号のクリック率が高い など)であればより表示されていく可能性もあります。
が、基本的には電話表示オプションの掲載率はかなり低そうだなという印象でした。
ですが、設定自体は簡単に可能なのでクライアントの合意がとれており、電話問い合わせのCVを計測したいような案件であれば、設定しておくのもおすすめです。
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この記事を書いた人
たかはし
2022年7月にASUEへ復活。
春夏はJリーグ・秋冬は釣りという趣味の二毛作を楽しむ広告運用者。