こんにちは! ASUE株式会社Webマーケティング課のアイバです。
皆様はMicrosoft広告をご存知でしょうか?
Microsoft広告とは、2022年6月からMicrosoft社が提供を開始した検索連動型広告およびディスプレイ広告です。
Microsoft社といえばWindowsということでビジネス系の商品・サービスに相性がいいと言われており、Microsoft社も現在広告事業の日本拡大に注力しているため今後伸びてくる可能性がある広告媒体です。
リリースから半年以上が経ち、ASUEでもMicrosoft広告を導入したお客様も増えてきましたので、今回は始め方や運用の所感などをざっくりご紹介できればと思います。
目次
Microsoft広告の配信面
- リスティング広告
- Bingの検索結果画面(Bingの日本利用率は7%くらい)
- ディスプレイ
- outlook
- msn.com
- その他MS系のプロダクト・Webサイトなど(特定の企業へのターゲティングも可能)
- 留意点
- 他の媒体と違って配信先の90%以上がPC
Microsoft広告の始め方
1. 準備
- 必要なもの
- Microsoftアカウント(Officeソフトなどで利用するアカウントです)
- 新規アカウント開設方法
- 公式サイトの「今から始める」からアカウントを開設
Officeソフトに利用しているMicrosoftアカウントを使ってMicrosoft広告にログインし、新規アカウントを開設すればOKです。
2. アカウントの設定

- Google 広告・Facebook広告のアカウントから丸ごとインポート可能
- それぞれアカウントIDからワンクリックで連携可能
アカウントは、Google 広告やFacebook広告のアカウント設定をそのままインポートすることが可能です。
配信初期段階でMicrosoft広告だけを始めることはまずないので、このように簡単に横展開する流れで始められるのは嬉しいですね。
3. 計測タグ

- 概要
- ベースタグ(UETタグ)を全ページに設置
- CVポイントをURL指定などで管理画面上から設定
- キャンペーンごとに計測するCVポイントも選択可能
- ちょっと注意(タグの設置方法)
- GTMのIDを連携するだけで、自動的にタグが設定される
- ただしこの方法だとGTM上にワークスペースが作成され、タグ公開まで実施される
- 予期せぬ事故を防ぐために、GTM上のテンプレートを利用して手動で設置する方が安心かも?
計測タグも、他の広告と似たような形で設定できます。ベースとなるUETタグを全ページに設置し、CVポイントのURLなどを管理画面上から設定すればOKです。

一点注意点としては、UETタグの設置もアカウント設定同様にGTMのID連携で簡単に設置は可能ですが、この方法だとワークスペースの作成〜公開まで行われてしまうので、事故を防ぐためにGTMの管理画面上からテンプレートを利用して手動で設置する方が安心だと思います。
運用事例:BtoB(業務効率化システムの導入支援)の案件
- 事例概要
- ビジネスタイプ:BtoB
- 商品・サービス:業務効率化システムの導入支援サービス
- 目標CPA:1万円以内
業務効率化システムの導入支援サービスを提供しているBtoB事業の広告をMiscrosoft広告に出稿してみました。目標CPAは1万円以内です。
配信結果
インプレッション数 | クリック数 | 平均クリック単価 | コンバージョン数 | 平均コンバージョン単価 | |
---|---|---|---|---|---|
キャンペーン1 | 35,740 | 634 | 115円 | 9 | 8,140円 |
キャンペーン2 | 1,605 | 63 | 102円 | 1 | 6,469円 |
キャンペーン3 | 9,174 | 279 | 95円 | 2 | 13,299円 |
全体合計 | 104,345 | 1,811 | 74円 | 16 | 8,364円 |
運用してみて感じた特徴は、1. 平均クリック単価(CPC)が安い 2. 配信ボリュームが少ない の2点です。
特徴(1) 平均クリック単価(CPC)が安い
本案件のGoogle 広告でのCPCは200円程度ですが、Microsoft広告では100円程度と半額程度に収まっています。これは競合が現在ほとんどいないためだと考えられます。
コンバージョン率(CVR)はやや低めですが、入札やキーワードの調整で改善していけそうなので今後改善予定です。全体としてはGoogle 広告と比較してやや安いくらいのCPAで推移しているため、成果的にも問題なく配信できています。
特徴(2) 配信ボリュームが小さい
同期間で比較すると、Google 広告はクリック数約2,700、Microsoft広告は670程度で配信ボリュームは小さくなっています。Googleと比べてBingの利用者が少ないため、その分ボリュームも小さいです。
CV数は同期間中でGoogle 広告が110件、Microsoft広告が12件、CPAはほぼ同じとなっていました。
CPAの面では優秀ですが、Microsoft広告だけでCVが大幅増加するといった過度な期待はしない方がいいですね。
上記を踏まえた配信方針
GoogleやYahooと比べると利用者が少ない分、やはり配信ボリュームはとても小さいです。そのため既存媒体と同じようにCPAを抑制するために入札やキーワードを絞ったまま配信すると、全然配信されずにあまり意味のないものになってしまいます。
一方でクリック単価は現時点では安いので、既存媒体ではCPAの観点からチャレンジしにくいビッグワードや、部分一致キーワードなどで広範にアプローチする手法が取りやすいというメリットがあります。
Google広告から簡単に設定をインポートできるとはいえ、そのままの設定を引き継ぐのではなく、上記の特徴を踏まえて、より広くに配信するようなイメージくらいがちょうど良いと考えます。
その他の運用所感
入稿・UI・レポートなど、運用時に使う主な機能の大枠はほぼGoogle 広告と同じ感覚で扱えるため、運用上の学習コストが低いです。
そのため、Microsoft広告に合いそうな商品・サービスであれば、少ない労力でCV拡大に寄与する可能性があります。加えて配信フォーマットはGoogleやYahooと同様ですので、全くの新規媒体を試すよりは成果面のリスクが小さいと考えられます。
まとめ
現状、ディスプレイ広告はあまり試していないですが、リマーケティングでもコンバージョンがとれており、ポテンシャルがありそうだなと感じています。
検索広告が頭打ちになっているBtoB案件や、Google AnalyticsでBingの流入がある程度あるような案件は、比較的少ない工数でコンバージョン数の底上げにつながるのではないかと期待しております。一方でクリック単価が低いのは競合がまだ少ないという先行者利益によるものが大きいので、早いうちから試してみるほうがいいかもしれませんね。

合いそうな案件があったら、試してみるのも手かもしれません!
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この記事を書いた人

アイバ
2021年入社。もともとは上場企業で複数事業のマーケティングを担当した後、よりWeb広告の専門性を高めるためにASUEへ入社。趣味はNBA鑑賞