こんにちは!ASUE株式会社広報のN村です。
さて、大好評!デザイン初心者のためのバナー制作講座シリーズ。これまでは第一回「文字デザインと白黒バナー」、第二回「フルカラーでバナー制作」、第三回「リサイズに挑戦」と、架空の商品を使って実際にバナー制作に挑戦してきました。
今回は少し趣向を変えて、バナー制作…ひいてはデザイン業務には必ず必要になるあのスキルに挑戦します!
写真の切り抜きです!
写真の切り抜き?あんまりやったことないけど……
今なら被写体選択ツールとか便利な機能もあるって聞くし、まあこれまでのバナーデザインの課題より楽勝でしょ!!!そう、Photoshopならね!!!
フォッフォッフォッ……
それはどうかな……?
便利なツールにたより、高を括るN村を見て、デザキは不敵な笑いを浮かべるのであった。
最初はわたしが取り組んだ課題とフィードバックのご紹介、後半にトリミングを行うときのポイントや実際にWebデザイナー・デザキが使っている方法をご紹介します!
ポイントだけみたい!という方は、こちらからどうぞ!
目次
写真の切り抜きに挑戦!
課題の概要
- レベル別の3枚の写真をトリミングする
- Lv.1:イージー
- Lv.2:スタンダード
- Lv.3:ハード
- 切り抜き用のガイド(赤い点線)に沿って、被写体を切り抜く
- 余白は詰める
- 提出するファイルは「トリミング後の背景を透過したもの」と「背景を指定色でベタ塗りしたもの」の2種類
今回の課題は写真の切り抜きです。難易度別に3枚、Lv.1からLv.3まで(ちなみにLv.1,2は複数枚から選択可能)それぞれ挑戦しました。
そして、Photoshopの選択機能使えば簡単でしょ……と高を括ったわたしの初回提出物がこちら……。
※わかりやすいように色付きの背景を置いた画像でおとどけします。
パッと見た印象だと意外とイケてるのでは!?と思いますが(思いませんかね?)、フィードバックと修正してOKをもらった最終的な提出物がこちら!
Lv.1:普通の切り抜き
Lv.1 フィードバック概要
- 全体的に境界部分がモヤモヤしている
- 髪の隙間が白抜きできていない
- 細かい部分の白残りあり
- でこぼこしてる部分あり
Lv.2:直線部分をガタガタさせずに切り抜こう
Lv.2フィードバック概要
- 全体的に境界線がモヤっとしている
- 机やPCなどの直線部分がガタガタだったり、角の部分が丸くなっている
- 白残りがある
Lv.3:細かい髪の束を綺麗に切り抜こう
Lv.3フィードバック概要
- 束になっていないような細かい髪はモヤモヤした状態で残すよりも消してしまった方が綺麗
- 髪の隙間に白残りがある
- ベルトの穴と腕と腰の間の隙間の抜き忘れ
- チャレンジ:服の生地が透けているものなので、胴体とかぶっていない部分は抜くことが可能
最初は全体的に境界部分がモヤモヤとしてしまったり、細かい部分に背景の白が残ってしまったり、髪の隙間がきちんと抜けていなかったり……だったのが、最終的には綺麗になっています。
髪の細かいところは人によってどの程度やるか変わってくると思いますが、わたしは紆余曲折頑張って選択したところから細かい髪をどんどん消していきました。
髪の扱いについては、写真素材をどう扱うかでも変わってくるので、その時に使いやすいように整えられればOKです!
ということで、次からはお待ちかねの「きれいに切り抜くためのポイント」をご紹介します!
写真のトリミングをきれいにするためのポイントは?
トリミングのポイント
- マスクレイヤーの使い方を理解する
- トリミングした境界線を整える
ということで、詳しく解説します!
マスクレイヤーを使ってデータを壊さずに編集しよう
マスクレイヤーとは、通常のレイヤーとは別に透過処理ができるレイヤーの事です。マスクレイヤー上で黒く塗った部分が透過し、逆に白く塗ると不透明になります。Photoshopなどの画像編集ソフトに搭載されている機能で、写真のトリミング等に使えます。
Photoshop上だとこんな感じ……。
マスクレイヤーを追加したいレイヤーやグループを選択して、「レイヤー」→「レイヤーマスク」→「すべてのレイヤーを表示」で追加できます。もしくはレイヤーウィンドウ下部のアイコンからも追加できます。
背景を選択→削除でも背景部分を透過することは可能です。ですが、その場合は後から「やっぱりここを戻したい……」と思った時や修正が必要になった時に調整ができなくなってしまうため、マスクレイヤーを使用して元の写真そのものに影響が出ないように編集することが推奨されています。
マスクレイヤーを使えば、間違えて被写体まで消してしまっていた……!という場合でも、その部分をマスクレイヤー上で白く塗れば復活させられるから何かと便利ですよね。ちなみに、フリーの画像編集ソフトにも多く搭載されている機能です。
と、まあここまではPhotoshopを使ったことがある!という方であればご存知の方がほとんどだと思います。
ここから、ではどうやってマスクレイヤーを塗っていくのか?というお話をしたいと思います!
(失敗編)自動選択した範囲でレイヤーマスク→ブラシツールで調整
当初N村が頼ろうとしていた「被写体の自動選択」ですが、それを使ってLv.1を選択してみたのがこちら!
写真によって異なりますが、一発でキレイに選択できた経験は今のところありません……。
この写真は女性の服も背景も白く、境界線が上手く判別できなかったようで、袖の一部が欠けてしまいました……。
なので、ここから調整をするのですが、この時点のわたしはブラシで黒か白に塗る!!!しか調整方法を知らず、マウスを使ったフリーハンドで地道に境界を調整しておりました……。そりゃ時間もかかるし上手くもいかないぜ……。
この時点で本講座の講師役であるデザイナーのデザキから「こういう風にやると効率がいいよ!」という方法を伝授(?)してもらい、やり直しへ……
(成功編):選択&塗りつぶしとブラシツールを上手く使い分ける
基本は選択&塗りつぶしで効率化できる!
選択に使えるツールの例
- 多角形選択ツール
- ペンツール
「多角形選択ツール」はクリックした箇所を起点として、直線的に選択範囲を生成できるツールです。細かい部分も広い範囲も選択できるので、細かい調整から広くざっくりとしたトリミングに使用できます。直線的な選択しかできないツールですが、クリックするポイントを細かくすれば擬似的な曲線も作れるので、丸みのあるものの切り抜きにも利用できます。
「ペンツール」は本来パスを作るツールですが、選択範囲の生成にも使えます。「アンカーポイント」と「ハンドル」を利用することで直線だけでなく曲線も選択できるため、そこまで複雑ではない切り抜きなら一発でやれちゃうこともあるとか……。(※わたしのレベルではちまちまやった方が多分早い)
慣れてしまうとペンツールを使うのが手っ取り早いですが、取り扱いにはちょっとコツが要ります。
デザインが本業じゃなかったり学習コストが気になる場合は、選択ツールの方が直感的に扱いやすいのでオススメですよ。
ちなみに、塗りつぶしはショートカットを設定するとめちゃくちゃ早いです……便利……よく知らずに生きてたな……
選択が面倒/上手くいかない場合はブラシツールを駆使しよう
マスクレイヤー上では黒く塗った部分にマスクがかかるので、ブラシで直接黒く塗っても透過できます。ざっくり切り抜いた後の細かい調整などで重宝します。
ブラシの種類や形状を調整・カスタマイズすることでボカシを加えながらマスクをかけたり、特殊な形のトリミングもできるように……!
今回はこの「特殊な形のトリミング」をN村に挑戦してもらいました!
挑戦の模様は後ほどおとどけします。
方法はなんでもいいので、自分がきれいにやりやすい方法で!
今回わたしがデザキに教えてもらって使える!やりやすい!と思った方法をここではご紹介しましたが、業務でやる上では時短&クオリティの担保ができれば使うツールはなんでもOKです。
写真のトリミング=素材を用意するための一工程なので、特定のツールではなく時短&クオリティにこだわって、いろんな方法を駆使して自分が一番効率的に作業できるようにしていけるといいですね!
ぼかし機能を活用して切り抜きの境界線を調整しよう!
さて、一口に写真をトリミングする!と言っても、素材や被写体によって様々です。被写体内でピントの合い方が違うことも珍しくありません。
例えば、上の画像のようなちょっと奥行きのある写真だと、机の奥側は手前と比べてかなりボヤーッとしています。これをそのまま机の端に沿ってはっきりした線でトリミングすると……。
机の奥側が明らかに不自然になってしまいます。こんなふうに、被写体の境界線を何も考えずに全部同じはっきりした線でトリミングしてしまうと、遠近感がなくなったり不自然になってしまったり、輪郭が合わなくなって破綻したりという問題が起きてしまいます。
そんなときは、ピントに合わせて境界線をぼかしましょう!
多角形選択ツール・ペンツールの場合
「多角形選択ツール」は、オプションバーで「ぼかし」の項目を設定できます。また、「ペンツール」の場合は選択範囲の生成時にぼかしの設定ができるウインドウが表示されます。
ピントの状況によって、どの程度のぼかしを入れると自然になるかを確認しながら作業をしましょう!
ブラシの場合
「ブラシツール」選択時にF5キーを押すとブラシパネル(ブラシを細かくカスタマイズできるウィンドウ)が開きます。ブラシの境目をぼかしたい場合は「硬さ」の値を小さくして写真に合わせましょう。
あとからぼかす方法も!ぼかしツール・ガウスぼかし
選択ツールでマスクをかけたあとにぼかしをかけることももちろん可能です。
ブラシのようにぼかしを入れられる「ぼかしツール」や、ピントが合ってない場所を選択して均一なぼかしをかけられる「ガウスぼかし」などの機能を使ってみてもいいかもしれません!
トリミングにも、境界線のぼかし方にも、いろんな方法があるんですねぇ!
自分がやりやすい・効率的に作業できるのがベストなので、ぜひ色んな方法を試して自分に合う方法を試してみてください。
今回はサラッと概要だけお伝えしましたが、How to系の記事や動画を調べてみると新たな発見もあるかも……!
おまけ:ネコチャンのふわふわ毛並みをどうトリミングする?N村が挑戦!
さて、必須の課題だったLv.1-3以外に、任意で挑戦できるLv.Ex「動物のふわふわの毛並みの切り抜き」があったので挑戦してみました!
トリミング(動物の毛を整える方)とトリミング(写真の切り抜きの方)をかけてるんですね。
違います。
ポイントは何と言ってもその毛並み!そして細かいヒゲ!あとはトリミングした後でも不自然に見えないよう調整をしていきます。
完成形がこちら!
一番のポイントである毛並みの切り抜きのために、新たにブラシを用意しました。ギザギザがついた部分を毛の流れに合わせながら、傾けたりサイズを変えたりして地道に切り抜いていきます。
ギザギザがはっきりしすぎて不自然に見える場合は、境界の内側からブラシを使って少しぼかすと、ふんわりダ○ニー仕上げ!みたいな毛並みのネコチャンに仕上がります。ネコチャンはダ○ニーでは仕上げません。
ぼかした丸に手書きで放射状に線を足すと毛玉かケサランパサランのような感じに見えませんか?そういうことです。(言葉で説明できないので察してほしい)
わんにゃんを始め動物の毛並みは色が一定ではないので、髪の毛でよく使う「境界線調整ブラシツール」も上手いこと動かないんですよね……。
ちなみにこの方法は、LPのデザインで20匹近くワンコを切り抜いた時に編み出しました。
まとめ:トリミング、奥が深かった……
いろいろなパターンのトリミングに挑戦してみて分かったのは、トリミングの奥は深い……。
幸い、わたしはしばらく業務上でネコチャンを切り抜く必要性がなさそうですが、クライアント企業のデザインを行う必要がある!という方はいろんな素材を扱う場面も増えると思うので、いろんな方法を知っておくとよさそうですね。
今までのお題と違って、考えるよりも地道な作業!という感じだったので、めちゃくちゃ疲れました……笑
が、今までなんとなくやってたことがちゃんとできるようになったので本当に良かったです!
バナー制作講座、次回は再びバナー制作に戻ります!今回のお題も活かせるかも!?
続きが気になる方はぜひ、更新をお知らせするメルマガへご登録よろしくお願いします♡
Webマーケティングに関するいろんな最新情報や気になる記事などもご紹介しています!
それでは次回の更新をおたのしみに〜!
せっかく制作したLP、成果出てますか?
- ブランディング色が強く訴求がおろそかに……
- なんのサービスかがわかりにくい
- ターゲットに刺さりにくいデザインになっている
- CVRが低い・成果に繋がっていない
本資料では、上記のやりがちな失敗を踏まえて
売れるデザインにするための効果的な方法を分かりやすく紹介!
この記事を書いた人
2016年入社。ASUE株式会社広報を担当。メールマガジン「ほぼ週刊ASUE通信」もお送りしています。ほぼ週刊なので週刊ではない。月初に公開するWebマーケティング情報をまとめたツキイチシリーズはちゃんと月刊です。
趣味はミュージカル観劇。おすすめ作品を知りたい方はN村のTwitterまでお問い合わせください。
得意なこと
文章を書きます。
ひとこと
メルマガにご登録いただけると泣いて喜ぶかもしれません。