ユーザーの声を活かそう! ユーザーインタビューからバナーを改善→成果アップした事例

2024年05月28日

2024年07月10日

こんにちは!ASUE株式会社Webマーケティング課のヨシハルです。

ASUEでは、広告運用中の顧客様向けに分析を元にバナーのデザインや訴求を改善していくバナー改善プランをご提供しています。

今回は、このバナー改善のために広告主様側にて商材を利用しているユーザーへユーザーインタビューを実施していただき、それを元に改善を行いましたので、そちらの事例をご紹介します。

ユーザーインタビューとは

定性分析方法の一つで、実際にサービスや商品を利用しているユーザーやターゲット層と対話し、サービスや商品の課題やニーズを見つける方法です。

大まかな手順は以下の通り。

  • 1.目的を設定
    • 現状の課題と何を解決したいかのゴールを定める
    • ユーザーインタビューで検証することを決める
    • ユーザーインタビューで得た結果や内容を何に活用するかを決める
  • 2.ユーザーインタビューの対象者の決定
    • 対象者となりうる要件を決める:目的のために話を聞くべき相手がどのような人かを考える
      • 年齢・性別・居住地などの属性情報
      • 「◯◯をしたことがある人」など具体的な条件  など
    • ユーザーインタビュー対象者へ依頼
      • ユーザーインタビューを実施できるサービス
      • 自社の顧客
      • 事前実施したアンケートの回答者
      • 調査会社を利用  など
  • 3.インタビュー内容の設計
    • 目的を念頭にどのような質問で聞きたい内容を引き出せるかを検討
    • ユーザーインタビューには大きく3つの形式があるのでどの形式にするかも検討:
      • 構造化インタビュー
        • 予めすべての質問を用意し、その質問の回答だけを得る方式
        • アンケートでも代替可能
      • 半構造化インタビュー
        • 用意した質問と、回答内容から深掘りする質問をしていく方式
      • 非構造化インタビュー
        • 事前に質問を用意せずテーマに沿って自由に対話する方式
    • 当日の進行がスムーズになるように時間配分等もまとめておく
  • 4.インタビューの実施
    • オンライン または オフラインでの実施
    • 録音やメモの準備もしておく
  • 5.分析
    • インタビュー内容をまとめ、情報整理をする
    • 気づいたことや発見などもまとめておく  など

ユーザーインタビューは、現在どのような課題があってそれをどのように解決したいか、検証したいことは何か、ユーザーインタビューで得た結果をどのように活用するのか、などの目的をしっかりと定めて行う必要があります。

対象者の選定や実施方法にはいくつかパターンがあるので、目的や社内の状況、商材・サービスの内容などからどのように進めていくか検討して実施しましょう。

ユーザーインタビューからバナーを改善した事例

今回の事例は、50〜60代向けの求人情報サイトです。

  • 事例概要
    • ターゲット
      • 50代〜60代の役職定年層の男女で、業界の専門知識を持っている
      • セカンドキャリアの形成を目指しており、定年後にも業務委託等での就労を目指している
    • 媒体:Meta広告
    • CVポイント:Webサイトの会員登録
    • 目標CPA:16,000円

インタビュー内容

職種・業態・年齢別に実際のサービス利用者に対して、まず以下のような元々配信していたバナーの一覧を見てもらいました。(※こちらは実際のバナーではありません)

その後、バナーに対して以下のような感想をあげてもらい、訴求に対する意見を求めました。

  • バナーを見て「自分ごと化」ができるか?
  • クリックするか?
  • 率直に感じたこと  など

インタビューからわかったこと

  • テキストについて
    • 細かいテキストは見ない
    • 文字が小さい、多い
  • コピーの内容について
    • 広告主さま側が使用していた文言(専門用語)が伝わっていない → 代替文言の提案あり
    • その他のコピー内容もあまり響いていない模様 → シンプルな訴求が良い
  • その他デザインについて
    • 写真を使われると年齢をリアルに感じてしまうからイラストなのが良い

インタビューでは以上のような意見が見られました。

こちらを元に、バナーを制作していきます。

改善後のバナー

  • 変更ポイント
    • 「研究開発」を意味する「R&D」は人材業界などでは普通に使われているが、求職者にはつたわりにくい
      • 研究開発・品質管理・生産管理・商品開発 などの文言を使用
    • 分野
      • 電子機器・輸送機器等だとわかりにくいので、自動車・家電製品等の文言に変更
    • ターゲット世代
      • 50代・60代であることを大きく明示する

数種類のデザインで制作してあった元のバナーを、ユーザーインタビューを元に上記のように修正しました。

広告配信結果

インプレッションクリック数CTRCPMCPCCVCVRCPA
新バナー34,0002990.88%3,700円420円144.6%9,140円
従来バナー19,0001100.58%3,900円672円33.0%22,400円

新バナーと従来バナーの配信結果がこちら。新バナーに配信が寄っていき、クリック率やクリック単価、CVRなど新バナーの方が良い結果となりました。

まとめ

今回、ユーザーインタビューによって今まで効果的な訴求や要素だと思っていたものが実際の利用者には重要視されていなかったことがわかり、広告主様側にとってもASUEにとっても実りのある結果となりました。

ユーザーインタビューを行うには、広告主側・代理店側どちらが主導するにしてもそれなりのリソースやコストがかかってしまうので、中小規模の代理店だとなかなか提案しにくい施策かもしれません。

ですが、今回のように(先方が実施してくれたおかげで)エンドユーザーの意見を聞けたことで重要な訴求ポイントやターゲットに響く表現はなんなのか?をしっかりと知ることができ、ユーザーインタビューの重要性を深く感じることができました。クライアントや商材・サービスの利用者の協力がないと難しい部分ではありますが、きちんと実施できればメリットもたくさんあります。

エンドユーザーの意見をしっかりと聴くことができる施策であるユーザーインタビュー、積極的に取り入れるようにしていきたいですね!

ヨシハル

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