年末年始営業日のお知らせ + 最近のミュージカルチケット価格推移調査 Part.4

2025年11月26日

こんにちは!ASUE株式会社広報のN村です。

もういくつ寝るとお正月……というには少し早いですが、12月が近付き、年末の空気が濃くなっております。ということで、年末年始の営業日や年内対応分のご依頼締め切りのお知らせです。

広報のN村

そして後半は最近毎年恒例のミュージカルチケット代調査です。そちらだけ読みたい奇特な方がいらっしゃいましたら、目次より飛んでいただければと思います。

休業期間について

誠に勝手ながら当社では、年末年始の営業を下記のとおりといたします。

  • 休業期間
    • 2025年12月27日(土)〜2026年1月4日(日)
  • 最終営業日
    • 2025年12月26日(金)は、正午(12:00)までの営業

休業期間中にいただいたメールは、休業期間明けの営業日以降に順次対応いたします。

ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

Webサイトの保守・管理をご契約中のお客様へ

修正のご依頼の対応可能期日

  • 2025年12月19日(金)
  • ご留意事項
    • 修正の内容・分量によっては、休業期間後の対応となる場合がございます。
    • 休暇に関する案内等、休業期間前に出す必要のある修正の場合、できるだけお早めのご依頼をお願いいたします。

Web広告運用代行をご契約中のお客様へ

出稿等のご依頼の対応可能期日

  • 2025年12月19日(金)
  • ご留意事項
    • 審査状況やご依頼内容によって、休業期間前の対応が間に合わない可能性がございます。
    • 媒体の審査スケジュールによって、対応可能日が前後する場合がございます。

広報のN村

Webサイトも広告も、休暇前に完了させる必要がある!という場合は、お早めに担当者までご連絡いただければ幸いです!

ミュージカルチケット価格推移調査

前回まで、対象劇場として日比谷にある3つの劇場I,N,Cを挙げておりましたが、この中で一番規模の大きい劇場Iが今年の3月から建て替え工事のため閉館となりました。そこで、今回は劇場M, B, A(経営学修士ではない)の3つの劇場を加えて、チケット代の推移を調査していきたいと思います。

  • 対象劇場
    • 劇場I ←3月以降一時閉館
    • 劇場N
    • 劇場C
    • 劇場M ←NEW!
    • 劇場B ←NEW!
    • 劇場A ←NEW!
  • 対象期間
    • 追加調査期間:2025年3月〜2026年2月
    • 全調査期間:2021年3月〜2026年2月(5年間)
  • 日程によって料金が違う場合、高い方の価格を採用
  • 大体1ヶ月ごとに公演が切り替わるが、中途半端に公演が切り替わる場合もあるため、○年○月公演の定義がふわっとしています

上述の通り、これまで調査してきた劇場Iは3月から閉館となったため、過去の推移のみをご紹介します。この劇場Iは、2000人弱を収容可能な大劇場で、同程度のキャパシティを持つのが今回追加で調査対象とした劇場Aです。

また、その他新たに調査対象とした劇場M,Bについては、劇場Nと同程度の1500席弱のキャパシティを持つ中規模劇場となります。

劇場Cの価格推移

Nmura_asueさんによる2511_劇場Cのチケット価格推移

座席数600程度の小規模劇場である劇場Cでは、上記の結果となりました。座席数が少なくどの席でも比較的近い距離で観られるこの劇場では、全席同価格でチケットが提供されています。

実験的な演目やキャストの作品や出演者数の少ない小規模なカンパニーによる作品が多く上演される本劇場では、中規模・大規模劇場と比較すると比較的安いチケット代で提供されていますが、前回の調査では微増+横ばいという結果となりました。

今回の調査では前回調査まで劇場Cでは導入されていなかったダイナミックプライシング(公演日によって値段が変化)が導入され、作品によっては平日の価格が-500円となっています。

海外からの輸入作品は14,000円となり、前回調査時から1,000円ほどの値上げとなっています。一方、ストレートプレイやコンサート、オリジナル作品系は12,000円台程度と多少値上げをしつつも抑えた価格帯となりました。

全集計期間の1年ごとの平均チケット価格の推移が以下の通りです。

期間平均チケット価格
期間1:2021年3月〜2022年2月11,475円
期間2:2022年3月〜2023年2月11,267円
期間3:2023年3月〜2024年2月11,758円
期間4:2024年3月〜2025年2月12,667円
期間5:2025年3月〜2026年2月13,264円

期間3→期間4が平均チケット価格が1,000円程度アップしているのに対して、期間4→期間5では平均チケット価格の値上げ幅は600円程であり、少し落ち着いた値上げとなりました。

また、2024年と2025年の比較は以下のとおりです。

Nmura_asueさんによる2511_劇場Cのチケット前年比較
広報のN村

小規模の劇場ではありますが、実験的な作品なども多いため、このくらいの価格で落ち着くのが無難だと個人的には感じています。集客できそうな作品だけ値上げしそう。

中規模劇場N・M・Bの価格推移

続いて、中規模劇場Nと今回から新たに調査を開始する劇場M、劇場Bの価格推移です。劇場M、劇場Bは2025年3月以降のミュージカルのみを調査しています。

劇場Nの価格推移

Nmura_asueさんによる2511_劇場Nのチケット価格推移

劇場Mの価格推移

Nmura_asueさんによる2511_劇場Mのチケット価格推移

劇場Bの価格推移

Nmura_asueさんによる2511_劇場Bのチケット価格推移

中規模劇場の価格推移総評

中規模〜大規模(※詳細は後述)の劇場では、以前から導入されていたダイナミックプライシングが引き続き導入されています。また、公演によって安い席種であるB席が設定されていない公演が以前よりも増えて実質的な値上げとみられます。ですが、S席の価格はあまり変わっておらず、全体的には去年とあまり変わらず横ばいという印象です。

劇場Mに関しては、劇場Iの閉館に伴って一部公演で劇場Mを借りる契約が事前に発表されており、大規模劇場である劇場Iの代替劇場としての役割も担っているのか、他の中規模劇場と比較すると高めの価格が続きました。劇場Iと比較したときの立地の悪さや、S席で視界の大半が潰れる座席が多いという座席ガチャ問題が顕著な劇場なため、これ以上は値上げをしない または他の中規模劇場と同程度に落ち着くのでは?というのが個人的な所感です。

春に3ヶ月間3公演を上演した以降はミュージカルの公演はなく劇場Mでの主催公演などが続いているため今回は対象外としており、長期的な傾向は確認できないので今後の推移が気になるところです。

劇場Nの1年ごとの平均チケット価格を見てみましょう。(※チケット代が設定されていない公演は除外して算出しています。)

期間S席の平均チケット価格A席の平均チケット価格B席の平均チケット価格
期間1:2021年3月〜2022年2月13,833円9,083円4,700円
期間2:2022年3月〜2023年2月13,500円8,286円4,600円
期間3:2023年3月〜2024年2月13,667円9,000円5,250円
期間4:2024年3月〜2025年2月15,750円10,500円5,500円
期間5:2025年3月〜2026年2月15,929円10,857円5,800円

期間4と比較すると、各席種それぞれ300円程度の平均チケット価格が上昇しています。が、劇場C同様に期間3→期間4の上昇幅と比較するとかなり緩やかな印象です。

劇場Nの2024年と2025年の比較を見ても、ほぼ同じような価格であることがわかります。

Nmura_asueさんによる2511_劇場Nのチケット前年比較
広報のN村

チケット価格の上昇に伴って、チケットを買うかどうかの判断がわたしの周囲でも厳しくなっている印象なので、即完売レベルの作品でないならこのくらいが上限なのかなーという気がしています。

売れなくて割り引かれてる作品も多いし、そのくせFCで買ったチケットよりも良い席残ってることもたまにあって、なんとも言えない気持ちになる。(そして割引を待って買い控える層が出る悪循環……)

大規模劇場Aの価格推移

続いて、大規模劇場の価格推移です。劇場Iについては閉館で2025年3月以降公演がないため、今回新しく調査対象とした劇場Aについてご紹介します。

こちらは、他の規模の劇場でも多く導入されていたダイナミックプライシングだけでなく、前方のセンターブロックなどを中心としたプレミアム席種がS席よりも高価格で設定されており、実質的にかなり値上げされた印象です。

Nmura_asueさんによる2511_劇場Aのチケット価格推移

劇場Iで上演されていた公演の中でも特に即完売必至だった作品が現状劇場Aで上演されているようです。また、超人気作品の海外キャストによる来日公演などもあり、2025年8月〜11月のチケット価格が大きく値上げされていました。この二作品については、S席だけでなくさらに上位席種が用意されており、そちらの価格は2万円を超えています。

劇場Iでの公演はすべて主催が同じですが、劇場Aでは異なる主催の公演やジャンルの微妙に異なる公演も多く単純な比較は難しいですが、劇場Iの1年ごとの平均チケット価格と、2025年3月以降の劇場Aの平均チケット価格は以下のとおりです。

期間S席の平均チケット価格A席の平均チケット価格B席の平均チケット価格
期間1:2021年3月〜2022年2月(劇場I)14,122円9,389円5,429円
期間2:2022年3月〜2023年2月(劇場I)13,958円9,375円5,250円
期間3:2023年3月〜2024年2月(劇場I)15,366円11,042円7,929円
期間4:2024年3月〜2025年2月(劇場I)17,000円11,750円7,625円
期間5:2025年3月〜2026年2月(劇場A)17,714円12,857円8,750円

劇場Cや劇場N同様、S席の期間3→期間4と比べると期間4→期間5の上昇幅は小さくなっていますが、B席では大幅な上昇が見られました。また、劇場Aの2025年10月・11月公演ではSS席21,000円が設定されているため、大幅に値上げされたと言っても差し支えないでしょう。

広報のN村

このサイズの劇場でのミュージカル公演はキャスティングや演目などで埋まる見込みが立つものをやっていくんだろうなという気がするので、今後も値上げされるかもな〜という気がしました。

その他

劇場Iや劇場Cで主催を務める企業の2026年1Qの決算資料によると、演劇部門の営業収入はほぼ横ばいの中、営業利益についてはそれぞれ前年比7%となっています。また、2Qについては営業利益は前年比では400%ですが(※これは前年の決算資料と数字が大きく違うので、おそらく大規模な公演中止が起きたため……?)、2025年1Q,3Q,4Qと比較すると減益しています。劇場Iは自前の劇場だったため、閉館に伴って劇場Mや劇場B、劇場Aといった外部の劇場を借りる機会が増え、上演にかかる経費が増大したものと考えられます。

劇場Iのリニューアルオープンまではこの傾向が続くと考えられるため、できればチケット価格のアップをしたいところではないかとも考えられます。

広報のN村

"売れる作品"の価格アップは顕著になる……かも?

まとめと所感

去年と比べると、中規模・小規模の劇場では価格の上昇幅が緩やかになった一方、大規模劇場では上位席種の導入などによる値上げが見られました。値上げが見られた作品と価格の変化が少なかった作品を比べると即日完売しそうな作品の価格設定を上げつつそれ以外の作品は極力現状維持を目指すのでは、と感じています。

広報のN村

売れる作品・売れない作品の差が顕著なので、この傾向かな〜と感じています。

初心者や若年層が観劇しやすい環境(低価格帯の席種設定など)は整えてほしいなと思います。

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