こんにちは!ASUE株式会社Webマーケティング課で広告運用をやっているイトウです。
2021年7月末に、Yahoo!広告のディスプレイ広告(以下YDA)でコンテンツキーワードターゲティングが実装されました。実装されてから、数ヶ月、実際に僕が運用してみて、正しく運用すればコンバージョンを拡大できそうな配信メニューだと感じています!
まだコンテンツキーワードターゲティングを試していない方のために、本記事ではコンテンツキーワードターゲティングとリターゲティングのパフォーマンスを比較しながら結果をご紹介します!
目次
YDAのコンテンツキーワードターゲティングって何?
コンテンツキーワードターゲティングの概要
- 広告が表示される掲載面を指定するターゲティング方法の一つ
- 配信したい/除外したいWebページ・アプリなどのコンテンツをキーワードで指定して掲載面を調整できる
- 指定したキーワードと関連性の高い掲載面を記事単位で絞り込める
- 活用例
- 知育玩具の広告の場合:「幼児教育」「育児」などのキーワードを指定する
- コスメの広告の場合:「美容」「メイク」などのキーワードを指定する
- 注意事項
- 対象掲載面はYahoo! JAPANの一部サービス
- コンテンツキーワードターゲティングが可能な掲載面かつコンテンツの解析が可能な掲載面のうちキーワードとマッチした場合にのみ配信されるため、キーワードの登録数が少ない場合など配信対象を絞り込みすぎると広告の表示回数が低下する場合がある
- コンテンツキーワードリストを配信対象外に設定した場合、コンテンツキーワードターゲティングに対応していない掲載面やコンテンツの解析が不可能な掲載面には広告が表示される
- キーワードはリストで登録し、広告グループ単位で管理する
- 対象サービス(タイムラインの広告枠は対象外)
- Yahoo!ニュース
- スポーツナビ
- スポーツナビDO
- Yahoo! 映画
- Carview!
- Yahoo! テレビ
- GYAO
- Yahoo!ファイナンス
- Yahoo!不動産 おうちマガジン
コンテンツキーワードターゲティングとは、2021年7月に提供が開始されたYDAでのターゲティングの一種で、「人」ではなく「配信面」でターゲティングをするのが特徴です。ちなみに、Googleにも「コンテンツターゲット」と呼ばれる似た機能があります。配信(または除外)したいWebページやコンテンツをキーワードで指定することで、広告の配信面を調整することができます。
他のYDAと比較すると配信対象となるサービス(※上部の水色の枠内参照)は少ないですが、指定したキーワードと関連性の高い掲載面を記事単位で絞り込めるため、例えば知育玩具の広告を「幼児教育」「育児」のようなキーワードを指定して関連ページに広告を出したり、コスメの広告を「美容」などのキーワードで関連ページに広告を出すことが可能になります。
Cookieの規制なども進んでいるので、配信面を調整できるのは嬉しいですね!
注意点としては、配信先としてキーワードを指定した場合は対象サービスの配信対象面内のキーワードに関連する記事・コンテンツのみに広告が掲載されますが、除外の場合は「対象サービスの配信対象面内のキーワードに関連する記事・コンテンツ」以外の全ての場所に広告が掲載される可能性があります。なので、除外するキーワードを設定する場合は、コンテンツキーワードターゲティング対象外のサービス・配信面にも広告が配信されてしまいます。この辺の仕様をきっちり理解していないと、うっかり意図しないところに配信してしまった!や予算を思ったよりも多く使ってしまった!などの事故がおきかねないので、気をつけて運用しましょう。
参考:「Yahoo!広告ヘルプ—コンテンツキーワードターゲティング」
https://ads-help.yahoo.co.jp/yahooads/display/articledetail?lan=ja&aid=87410
実際にコンテンツキーワードターゲティングを使ってみた!配信結果をご紹介
ここからは、実際に社内で運用している事例についてご紹介したいと思います!
今回、3つの事例をご紹介しますが、コンテンツキーワードターゲティングのパフォーマンスを確認しやすいようにリマーケティングの結果も合わせて記載しています。
商材1:家庭用ソーラーパネル/目標CPA:20,000円
ターゲティング | クリック数 | クリック率(%) | 使用金額(円) | CPC(円) | CV | CPA(円) | CVR(%) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
コンテンツキーワードターゲティング | 6,615 | 0.12 | 37,849 | 6 | 4 | 9,462 | 0.06 |
リマーケティング | 3,633 | 0.12 | 96,311 | 27 | 8 | 12,039 | 0.22 |
リマーケティングと比較するとコンバージョン率(CVR)は0.16pt低いが、CPCはリマーケティングの20%程度となっており、CPAもリマーケティングの80%程度で着地しました。
商材2:遺品整理/目標CPA:10,000円
ターゲティング | クリック数 | クリック率(%) | 使用金額(円) | CPC(円) | CV | CPA(円) | CVR(%) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
コンテンツキーワードターゲティング | 741 | 0.06 | 9,101 | 12 | 5 | 1,820 | 0.67 |
リマーケティング | 1,118 | 0.14 | 29,529 | 26 | 3 | 9,843 | 0.27 |
CPCはリマーケティングの46%と、商材1と比較すると高めだったが、CVRはリマーケティングと比べて0.4pt高く、CPAはリマーケティングの約20%で着地しました。
商材3:不動産関連/目標CPA:15,000円
ターゲティング | クリック数 | クリック率(%) | 使用金額(円) | CPC(円) | CV | CPA(円) | CVR(%) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
コンテンツキーワードターゲティング | 1,132 | 0.04 | 40,033 | 35 | 1 | 40,033 | 0.09 |
リマーケティング | 18,118 | 0.13 | 772,694 | 43 | 68 | 11,363 | 0.36 |
CPCはリマーケティングの約80%と、商材1, 2と比較して高く出た。また、CVRもリマーケティングと比べて0.27pt低く、結果としてCPAはリマーケティングの350%で着地しました。
広告配信結果について
商材ごとに結果はバラバラですが、程度は異なるにせよコンテンツキーワードターゲティングではリマーケティングよりもCPCが安い傾向にありました。
今回、商材3ではコンテンツキーワードターゲティングでのCVRが低かったためリマーケティングよりもCPAが高い結果とはなりましたが、CPCは低かったので運用次第でCPAを安く抑えられる可能性があることがわかりました。
コンテンツキーワードターゲティングから流入したユーザーの傾向は?
続いて先ほど紹介した事例のうち、商材1についてのアクセス解析の結果もご紹介します。
まずは、広告クリック後のランディングページ内でページのどこまでスクロールしてページを閲覧したか(読了率)がこちら。
ターゲティング/読了率(%) | 10% | 20% | 30% | 40% | 50% | 60% | 70% | 80% | 90% |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
コンテンツキーワードターゲティング | 81% | 73% | 67% | 61% | 56% | 52% | 49% | 42% | 35% |
リマーケティング | 49% | 43% | 38% | 35% | 32% | 28% | 26% | 23% | 20% |
リマーケティングでは10%の時点で半分以下まで減っていますが、コンテンツキーワードターゲティングでは半分程度の人がページを半分以上見ていることがわかります。
続いてページの滞在時間はこちら。
ターゲティング/滞在率(%) | 5秒 | 30秒 | 120秒 |
---|---|---|---|
コンテンツキーワードターゲティング | 92% | 72% | 37% |
リマーケティング | 67% | 49% | 26% |
同じく、滞在時間ごとの滞在率についても、コンテンツキーワードターゲティングから流入したユーザーの方が長く滞在していることがわかります。
コンテンツキーワードターゲティングはYahoo!サービス内の記事コンテンツに配信される広告です。そのため、ある程度活字を読むモチベーションが高いユーザーが流入しやすいのでは?と推測しています。
コンテンツキーワードターゲティングの配信のコツは?
実際に僕が運用してみて、こうした方がよさそうだな……と感じている、コンテンツキーワードターゲティングでの運用のコツをご紹介します。
あくまで僕の所感ですが、実際に運用する際に参考にしてみてくださいね!
コンテンツキーワードターゲティングの配信のコツ
- 狙いたいターゲット毎にキーワードリストを作成する
- キーワードリスト毎に広告グループを分ける
→入札の強弱やターゲティングに適したクリエイティブを出し分けるため - ターゲティングボリュームが広い場合は入札を抑えて配信する
- 慎重に開始したい場合は静止画バナーで始めるのがよさそう
→レスポンシブディスプレイ広告の場合、初動が荒れやすい
まとめ
7月に実装されたコンテンツキーワードターゲティングは、運用の仕方次第でコンバージョン獲得が狙える配信メニューである……と社内で複数の案件で利用してみて感じています。
- 安いCPCで流入させることができ、結果としてCPAを抑えられた
- 活字を読むモチベーションの高いユーザーが流入し、LPを読んだ上でCVにつながっているのかも……
YDAでコンバージョンを拡大したい!まだコンテンツキーワードターゲティングを試していない!という方は、ぜひ試してみてください!
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この記事を書いた人
イトウ
2018年Webマーケティング課入社。クライアントの利益を第一に考える運用を心掛けている。愛猫のりんごちゃんは天使。