『広告運用を代行する代理店』って聞くと、みなさんは、どんなことをしてくれていると想像しますか?
広告文の改善、キーワードの精査、入札戦略の変更、バナー画像の差し替え……
成果を出すためにはもちろん全て大切ですが、それ以外のことまで考えてくれる代理店もあります。
大切なのは広告の中身だけではありません。
広告と同じくらい大切なのが、広告のリンク先「LP(ランディングページ)」です。
ということで、本日はASUEで運用している広告の事例をひとつご紹介します!
題して、「LPのABテストを繰り返したらCPAが半分になった話」です!
CPAが半分っ……!!!!!
達成できるのであれば、かなり魅力的なお話ですね。
広告の運用を行う際に意識しておかなければならないこととして、LPが上手く機能していないと、広告は成果を伸ばすことが難しくなります。
逆に言うと、LPを改善することでもっと成果を伸ばせる可能性があるんです!
たしかに、広告用のLPを改善したら、広告の成果が上がった……というお話は聞いたことあります!
でも、具体的にどうやって改善するんですか?せっかく作り変えてみても、前の方がよかったのでは!?なんてことになったりはしないんでしょうか。
もちろん「改善をする」というのは、むやみにページ内容を変えていくことではありません!
修正前と修正後のLPでそれぞれ広告配信してどちらの方が成果がいいかを計測する「A/Bテスト」を繰り返し実施しました。
………えっ!!?広告の運用代行で、そんなこともしてくれるんですか!?
ASUEでは、それがそのお客様にとって利益になることであれば、広告外のことであってもご提案しますね。最終的にはそれが広告の成果にも繋がってくるので!
ということで、早速A/Bテストとは一体何なのか……というところからご紹介したいと思います!
また何か始まってしまった……
僕は途方に暮れていた。
自社の商品を売るためにWeb広告を出稿している。
自分なりに改善を重ねて最初と比べたら少しは成果もよくなったが、目標に届かない日々が続いている。社内でも上からの追いが増えた。
僕はもう、疲れていた。
~かいぜんのしょ 序章より抜粋~
目次
A/Bテストとは?
そうして、インハウスでの広告運用につかれた僕は、「じょうむの宿屋」を訪れるのであった。
~かいぜんのしょ 第一章より抜粋~
らっしゃい、この町一番の宿屋へ!!!
コマンドを選んでください。
後藤
趣味は筋トレで、大胸筋の大きさと大円筋の硬さに自信あり。元々似ていると言われていたゴリラだが、昨年から筋トレに力を入れすぎてより一層相似度が上がっている。
もう何も…………したくない……………
最初と比べたら多少よくなっていた成果も、放置している間に競合に抜かれていったのか、気が付けば少しずつ落ちてきていた。
やっべ……
なんやかんや、金策に駆け回り、僕は蘇生した。
そうして、再びじょうむの宿屋の門戸を叩いたのである。
~かいぜんのしょ 第一章より抜粋~
リスティング広告をはじめとする"運用型広告"で大切なのは、改善を重ねることです。
広告、LP(ランディングページ)、コンバージョンしたあと利益までの流れなど、成果から状況を分析して改善を行うことがとても重要になります。
改善の中で、今回のようにランディングページ(LP)のA/Bテストを行う場面もあります。
なるほど……
ということで、今回はA/Bテストを用いて行うランディングページ(LP)の改善についてお話します!
早速、A/Bテストについて教えてください!!
広告用のLP(ランディングページ)を制作するとき、どんなページにすると効果的か分析し、ディレクター・デザイナー等の制作チームとしっかり話し合ってLPを制作しますよね。
ですが、最初から広告の効果が最大限発揮できるような訴求でLP(ランディングページ)を作れるか――というと、それは少し難しいんです。
「こうすれば買ってもらえそう!」という点を分析して広告もLPも作りますが、どんなにしっかり準備しても、それが必ずうまく行くとは限りません。
実際に広告を運用してみて分かることはとても多く、訴求内容の修正など改善を重ねていく必要が出てきます。
確かに、最初からぴったりはまることなんてないですよね。
そうなんです。
なので、LP(ランディングページ)を制作したら、実際の状況に合わせてより良く改善していくことが重要になってきます。
ですが、「より良く改善するために、新しいLP(ランディングページ)を作ろう!」だと、時間もお金もかかってしまいますよね。
さらに、ただまるっと作り替えるだけではどこがよくてどこが駄目だったのかもわかりません。
そこで利用するのがA/Bテストです!
※ここではA/BテストはLP(ランディングページ)のA/Bテストのことを指します。広告文やバナー等で実施することもあります。
もちろんまるっと別の内容のLP(ランディングページ)を使って行う場合もあるんですが、部分的に変更したLP(ランディングページ)を使えばあまり時間やコストをかけずにテストを行うことが可能です。
例えばCVやCVRに関わってきそうな部分(ファーストビューやCTA)だけを差し替えたテストでも、どちらのほうがユーザーの反応がよく、アクションしてもらえるのかを検証することが可能になります。
その方法ならしっかりどういう訴求がいいか検証できそうですね!
ちなみに、「訴求云々の問題じゃない……見にくい……内容がよくわからない……」「そもそも最低限のレベルに到達できていないかも……!?」というLP(ランディングページ)の悩みをお持ちの方は、こちらの記事もご覧くださいませ。
かくして、僕はランディングページを改善し、よりよい広告運用を行うためのダンジョン攻略を目指すことになったのだった。
~かいぜんのしょ 第一章より抜粋~
ランディングページのA/Bテストで成果があがった広告事例
今回は、大まかに次のような流れでA/Bテストと改善を行いました。
- テキストや画像を変えたLPを2種類用意して同時に広告配信
- コンバージョン数やコンバージョン単価(CPA)の数値をLP間で比較
- 数値が良いほうのLPを残す
- 3. で残したLPと、また新たに作成したLPで、再びABテストを実施
これを繰り返すと強いLP(ランディングページ)ができあがるんですね!
その通りです!改善が上手く行けば、強くてニューゲーム!って感じで進めます。
今回は、先ほどの話にもあったように、ページを開いたときに最初に目にする部分――ファーストビューのテキスト(キャッチコピーやサブコピー)と画像のみを変更し、その他の内容は変えずにテストしました。
実際の旅路を見ていきましょう!
急に画質が死んだ……
クライアントについて
今回のクライアントは、「ファミリー向け商材(サービス)」の一括見積比較サイトです。
クライアントの特徴
- 広告主様:あるサービスの一括見積比較サイト
- 成果地点(コンバージョン):一括見積のお申込み完了
- 目標CPA(コンバージョン単価):10,000円
このパーティで旅に臨みたいと思います。
かしこまりました!
パーティに ゴリラ……?
ゲームの中に入ったらゴリラになってしまった……
あ、これ後藤さんなんですね……??
A/Bテスト実施以前の施策
最初は広告文を入れ替えて、様々な訴求を試しながらターゲットユーザーのニーズを探ります!
また、同時にキーワードと検索クエリの精査を行いながら、少しでも多くのターゲットユーザーに広告が表示されるよう、改善を重ねていきました。
広告そのものに関する変更や調整ですね!
その通りです!
これらの施策を重ねて、CPA10,000円を達成することができました!!!
えええ達成はや!!!でも、わーーーーーい!!!!!
実際はこんなにさっくり達成したわけではなく、しっかり広告運用した結果ですが、今回はLP(ランディングページ)のA/Bテストが話のメインのため、便宜上さくっと進ませていただきます☆(・ω<)
大人の事情……。
これで目標達成!と言いたいところですが、この結果を上に報告したら、「可能なところまでCPAを下げていきたい」と言われてしまいました……
そうなんですね!
では、さらにCPAを下げるための施策として、ここからの改善はLP(ランディングページ)のA/Bテストを実施してみましょう!
結果
広告の改善を繰り返し、当初の目標であったCPA10,000円を達成した。
今回、出稿をご依頼いただいたランディングページは基本的な問題がなさそうだったので、最初は広告文の改善を行っていました。
広告の運用によって、ある程度データを貯めた状態から、さらによくできないか、ということでLP(ランディングページ)の改善を考えることにしました!
コピーセンテンスのA/Bテスト
まず最初に、コピーセンテンスのA/Bテストを実施しました。
普段サイトを見るとき、そんなにメインコピーの内容を意識しているつもりはないんですが、メインコピーを変更したくらいで変化が出るんでしょうか…?
実際、あまり意識はしないですよね。
でも、ユーザーがページに入ってきて、無意識にでも最初に見ているのがファーストビュー内のメインビジュアルです。
自分が気になっているワードが最初にあるとその後の内容を読んでみようという気になったり、逆にメインビジュアルのコピーがピンとこないと、自分が思っていたのとは違う内容かも・・・と感じて肝心の内容をまったく読んでもらえないこともあるんです。
メインコピー以外だと、CTA(コンバージョンボタンなど)の文言も、ちょっとした違いでユーザーの反応に大きく変化が出てきますよ!
たしかに、これなら左の方が押してしまいそう……
さて、今回はここまで配信していた広告から、広告文や検索クエリの分析を重ねて、申し込みをしてくださるユーザーの特徴を掴んでいました。
どんな特徴だったんですか?
- そのサービスをどう選んだらいいかわからない
- 自分に合うサービスはどれなのかわからない
などの、悩みを抱えている人が多いという特徴です!
ということで、その悩みをそのままメインコピーにしてみました。
「〇〇、どう選んだらいいかわからない…そんなあなたに(仮題)」
実際に悩んでいる人が「あ、わたしのことだ……!」と感じそうですね。
そうですね。
このコピーを訴求内容にした新しいLP ”B”を作成して既存のLP "A"とのA/Bテストを開始しました。
少しずつコンバージョン数・コンバージョン単価に違いが出始めて、2週間後にA/Bテストを終了したころには、新たに作成した「B」のLPの方が成果が良くなっていました。
おおお!
改善が上手くいったんですね!
はい!
状況によってどのようなコピーがハマるか変わるので、メインコピーをこうやって変更したら絶対よくなる!という話ではないですが、例えば「広告文でこういう内容が反響があったから、LPのコピーも寄せてみよう……」と変更していくイメージです。
この後、LP "B"と、さらに新しく作ったLP "C"でテストを行いました。
さらにそれが終わったら、勝った方を残して……という感じで数回繰り返しました。
結果
数回A/Bテストを繰り返し、CV数は増加した。
CPAが10,000円→8,200円まで改善した。
メインコピーのA/Bテストを利用して、さらに強くなりました。
ということで……
メイン画像のA/Bテスト
今回はファミリー向けの商材でしたね。
元々、ペルソナとして小さなお子さんのいるご家庭を想定してランディングページを作成しており、メインビジュアルには母子の写真を利用していました。
その写真を、30代男女と小さい子どもに変更して、よりターゲット層のイメージに近いメインビジュアルを新たに作成し、A/Bテストを実施しようかな……と思うのですが……
コピーを変更したらCPAも下がって、成果もかなり良くなったし、とりあえずこれでいいっすよ!……「母と子」、と……
あっ……
やっぱり成果が良くなったことに満足してそのままにしているのはよくないんですね……
写真変えるのもそんなに重要ですか?
先にもお伝えしたように、ファーストビューは第一印象を決める大事なところなので、どういう写真がユーザーの心をつかむかは検討する価値があります。
実際、メイン画像を変えただけで「ぱっと見」で伝わる印象はかなり変わりますよね!
なるほど……
ということで、A/Bテストを実施しましょう!
……棺の中には何が?
君のような勘のいい勇者は………(以下略)
結果
写真を変更してのA/Bテストを数回繰り返し、CPAが4,800円まで低下した。
今回は人の写真を変更しましたが、例えば化粧品や食品等であれば写真を人にする方がいいか商品の写真にする方がいいかをA/Bテストで確認することも可能です。
※ちなみに、同じファミリー向けの商材だから同じような写真のがいい!というわけではないので、実際にテストをして検証しましょう。
なんかごめんな。
結果まとめ
今回実施したA/Bテストでは、次のような結果を得ることができました!
結果
メインビジュアル内のメインコピー/写真を変更してのA/Bテストを数回繰り返し、CPAが約10,000円⇒約5,000円まで低下し、半減させることに成功。
当初の目標からさらに半分になりました!!!
すごい!ありがとうございます!
こうして、僕たちの広告改善の旅は終わったかに見えた。
しかし、まだこの物語は終わっていないのだ。
刻一刻と変化する市場、新たな競合、高まる目標……僕たちは、これからも"かいぜんのたび"を続けていく。~かいぜんのしょ エピローグより抜粋~
一方その頃、パーティーの一員として改善を行ったASUEの後藤は……
王冠の代わりにバナナを手に入れていたのであった。
まとめ
サイト(LP)を作るとき、最初から完全にユーザーが求めている最高の状態を作り上げることは、なかなか難しいものです。
そのため、成果を上げていくには、今回のように改善を重ねる必要がありますが、LPは作ったらそのまま手を施されないケースが多々あります!
今回のABテスト事例では、ただLPの内容を変えてテストしたのではなく、広告で得た情報に合わせてLPの内容を修正していったことでCPAを目標から更に半分にするという成果を出すことができました。
最初にお伝えした通り、広告運用で最大限の成果を出すためには、LPをあわせて改善することがとても重要です。
広告運用を行う際には、広告だけ改善する、や、広告とサイトそれぞれ別々で改善している、ではなく、LPと広告を連携させてセットで考えることを忘れないようにしましょう!
今回はテキスト・画像を変更しただけですが、フォームの位置を変更したりコンテンツの順番入れ替えやコンテンツを増減した場合など、様々なA/Bテストが可能です。
また、いろいろなパーツを何パターンか用意して、それぞれの組み合わせをテストする「多変量テスト」という方法もあります!
例えばCTAのテキストAとB と、ボタンの色aとb を組み合わせて4パターン同時にテストが可能になる。
いろんな方法で、広告運用者さんは改善を考えてくれているんですね……!
広告で成果を最大限にあげるためには、広告の運用チームと広告のリンク先サイト(LP)を管理しているチームとが、連携してお互いの情報を共有、改善しあえる環境がとても重要です。
広告代理店では広告だけしか見てくれない、サイトは制作会社が別で管理していて特に互いの連携はしていない、なんて状況だと、施策や改善の範囲が限定され、大きな成果の改善は見込みづらくなってしまいます。
ASUEでは、LP制作も行っている改善ノウハウから、広告運用改善はもちろん、このようなリンク先のLPのことまで、総合的にご提案を差し上げることが可能です!
Web広告だけでなく、合わせてLPにも力を入れていきたい・改善したい企業様はぜひ一度ASUEにご相談ください!
せっかく制作したLP、成果出てますか?
- ブランディング色が強く訴求がおろそかに……
- なんのサービスかがわかりにくい
- ターゲットに刺さりにくいデザインになっている
- CVRが低い・成果に繋がっていない
本資料では、上記のやりがちな失敗を踏まえて
売れるデザインにするための効果的な方法を分かりやすく紹介!
この記事を書いた人
後藤
ASUEの営業責任者。実数という根拠に基づいた提案をポリシーにしています。検索エンジンで「チャラ常務」と検索すると自分のことを紹介するページが出てきます。