
こんにちは、ASUE株式会社のたかはしです。
Microsoft広告は、ターゲットや商材によっては上手く活用すれば大きく獲得拡大が見込める広告媒体だと思っています。
今回は、僕が担当しているクライアントでMicrosoft広告の動的検索広告(DSA)を活用したら超マイナーなロングテールクエリでの獲得を多くすることができたので、そちらの事例をご紹介したいと思います。
目次
事例:ビジネスマッチングサイト
- 商材
- toB商材
- ビジネスマッチングサイト
- 業者を提供サービスや地域などでかなり細かく絞り込むことが可能
- 動的検索広告の設定条件
- 業者の絞り込み時の細かいページ(ex.愛知県の業者一覧ページなど)を含んだ各種ページ(膨大)
- コンバージョンポイント
- 仮会員登録完了
今回の商材はtoB向けのビジネスマッチングサイトです。
サイトの特徴としては、地域や提供サービスなどの条件でかなり細かく絞り込んで業者を探すことが可能となっています。さらに、その絞り込み検索の個別の結果ページのURLも含めて、膨大な量のページが動的検索広告のリンク先ページとして設定されています。コンバージョンポイントは仮会員登録完了としています。
動的検索広告と通常の検索広告との比較
インプレッション数 | クリック数 | クリック率 | クリック単価 | CV数 | CV率 | CPA | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
DSA | 450万 | 30,000 | 0.7% | 65円 | 180 | 0.56% | 12,000円 |
通常検索1 | 28万 | 890 | 0.3% | 250円 | 17 | 1.9% | 13,000円 |
通常検索2 | 11万 | 430 | 0.4% | 390円 | 14 | 3.2% | 12,000円 |
- 通常の検索広告
- クリック単価(CPC)を上げても配信ボリュームは上がらない
- コンバージョン率(CV率 = CVR)はいいが、CPCが高いためCPAが下がらない
- 商材の特性上メインとなるKWが検索されにくくボリュームが伸びにくい
- 動的検索広告(DSA)
- CPCが安い(通常の検索広告の4分の1以下)
- CVRは低めだが、CPCが低いのでCPAは維持
- 配信ボリュームが伸びる!!!
- 通常検索広告では拾えなかったマイナークエリが大活躍!!!
ある期間の動的検索広告のキャンペーンと、通常検索広告のキャンペーン2つの配信結果を比較すると、上記の表の通りになりました。
通常の検索広告キャンペーンと動的検索広告(DSA)では、まずクリック単価が大きく違います。動的検索広告(DSA)は通常の検索広告の4分の1以下のため、コンバージョン率は低いですがCPAは通常検索広告と同じ水準で獲得できています。
また、インプレッション数では動的検索広告が大きく、配信ボリュームが伸びていることがわかります。今回の商材(toBサービス)は商材のメインとなるようなキーワードがそもそも検索されにくく配信ボリュームが伸びにくいです。ですが、動的検索広告(DSA)では、通常検索広告では拾えなかったようなマイナークエリで広告が配信され、配信ボリュームも大きく伸びていました。
今回の動的検索広告(DSA)配信の特徴
超ロングテールなマイナークエリが発掘できている
検索語句 | コンバージョン数 | クリック数 | インプレッション数 |
---|---|---|---|
〇〇業者 | 2 | 1 | 1 |
マイナー語句1 | 2 | 1 | 1 |
マイナー語句2 | 2 | 2 | 5 |
マイナー語句3 | 2 | 4 | 5 |
〇〇メーカー | 2 | 3 | 1 |
〇〇 協力会社 | 1 | 7 | 9 |
マイナー語句4 | 1 | 1 | 1 |
︙
︙
ビックワード単体(職業名) | 1 | 8 | 17 |
︙
︙
実際の具体的な検索語句はぼかしており、「〇〇」にはそれぞれ関連する具体的な提供サービス名などが入ります。上記のように「インプレッション数1・クリック数1」のような検索語句でもそれぞれコンバージョンが獲得できていることがわかりました。
いい意味でクエリが散らかっており、検索キーワードとしては補足しにくいようなクエリも多かったです。さらに、逆に超ビッグワードの単ワードなどでも獲得が確認できました。

Bing / Microsoft広告の学習能力はGoogleに匹敵するのでは……!?と感じました。
対象となるリンク先ページが膨大
- 業者の絞り込み時の細かいページ(ex.愛知県の業者一覧ページなど)を含んだ各種ページ(膨大)が対象
- 多種多様な提供サービスの絞り込み検索結果ページが対象になっていることで、多様なロングテールクエリを拾えるのでは?
今回の事例では、広告のリンク先ページの対象が各絞り込み(地域や提供サービスなど)の結果ページまで含んだ膨大な量のページが対象となっていました。これが一因となって、上述のような多様なロングテールクエリが拾えるようになったのでは?と考えています。
Microsoft広告の動的検索広告の運用所感

現状nの数が少ないので、主観ありありの運用所感です。
- Microsoft広告の学習能力が相当高い説:拾うクエリと成果から感じたこと
- 超ビッグワード単体のクエリでインプレッション数たった17をコンバージョンに繋げている
- 機械学習のレスポンスはやや遅い
- 新規開始、入札戦略変更、予算大幅変更でいちいち広告が出なくなる
- 特に動的検索広告は開始からインプレッションまで1〜2週間かかる場合あり
個人的な主観を大きく含んだ運用所感ですが、感じたこととしては「Microsoft広告の学習能力は相当高いのでは?」と「機械学習のレスポンスはやや遅い」の二点です。
機械学習のレスポンスの遅さは、諸々の設定変更で広告が出なくなったり動的検索広告だと配信開始からインプレッションまで1〜2週間ほどかかってしまったりとデメリットですが、一方今回のように超ビッグワード単体のクエリを少ないインプレッション数でコンバージョンに繋げるなど、ここぞというところで広告を掲載→コンバージョンに繋げてくれたので、機械学習の能力がとても高いのでは?と感じています。
Microsoft広告の動的検索広告に向いてそうな商材
- パソコンでMicrosoft Edgeを使うユーザーが多そうな商材
- BtoB商材
- 対象年齢が高めの商材サービス
- サービスサイトのページ数が多い商材
- どんなクエリで検索してどんなページが刺さるかわからない
- ランディングページ以外にこのようなページがあれば試す価値ありかも……?
- Microsoftの通常検索広告で配信ボリュームが伸びない案件
- 動的検索広告で突拍子もないクエリと出会える可能性があるかも?

こちらも今回の事例から感じた所感ですが、上記にあてはまるような商材であれば検証してみる価値はあるかもしれません。
まとめ
Microsoft広告の動的検索広告で、超ロングテールクエリを拾って獲得に繋げられるかも……!?というお話でした。
合いそうな商材でまだMicrosoft広告の動的検索広告を試していない場合は、ぜひ検証してみてください。ASUEでももちろん相談に乗れるので、お問い合わせいただけますと幸いです。

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この記事を書いた人

たかはし
2022年7月にASUEへ復活。
春夏はJリーグ・秋冬は釣りという趣味の二毛作を楽しむ広告運用者。