できるデザイナーは知っている。「LPのかっこよさ」と「売れるかどうか」は別の話|LPデザイン道場 第一回
2020年05月12日
2024年07月10日
こんにちは!ASUE通信編集部です。
今回から、弊社Webデザイナー・デザキより「CVを捕りに行く!LPデザイン道場」と題しまして、数回に分けて「効果が出るLPの作り方」についてお話したいと思います。
デザキ
2019年にASUE株式会社へ入社したWebデザイナー。
前職を含め、業種やtoB・toC、ターゲットの性別や年齢層を問わずに、LPを総計100本以上制作してきた。
「見た目の美しさ」以上に「効果を出すためのデザイン」に注力している。
それでは、よろしくお願いします!
目次
LPのデザインは「売る」ためにある
結論から先に言ってしまうと、LPのデザインはまず「売る」事が第一です。
「売る」ためにはターゲットと商品を的確に理解し、明確に訴求する必要があります。
販売に限らず、お問い合わせや資料請求、会員登録その他もろもろ、CVポイントは何でも良いのですが、この記事では便宜上「売る」という表現で統一しています。あしからず…。
LPとは「ランディングページ」の略称であり、名前の通り「何らかの目的があって作られる」という点が共通しています。
洋服に流行り廃れがあるようにWebデザインにもトレンドがあるのですが、ことLPデザインにおいては、そのトレンドをあえて踏み外すバランス感覚も必要になります。
簡単な話ではありませんが、決して難しい話でもありません。
「WebデザインはできるけどLPのデザインは難しい」と感じるデザイナーさんも、「LPを作ったはいいけどCV率が上がらない」と嘆く担当者の方も、(ことデザインに関しては)恐らく根本的な所を見逃してしまっているのだと思います。
そういう方々がギクッとする質問は、恐らくコレです。
「それは誰のためのデザインですか?」
この質問に対してギクッとしないためのノウハウを書いて行けたらと思ってます。
お付き合い頂けると幸いです。
デザインがダサくてもCVアップはできる!
これはそこそこの期間、Webデザイナーとして過ごしてきた所感なのですが…。
正直に言うと、デザインは0を1にする力は持っていません。
ですが40を95にする力は持っています。
電動自転車のバッテリーみたいなものです。あるいは攻撃力は低いけど全体バフをかけられるゲームキャラのようなものです。
それを象徴するかのように「LPのデザインをかっこよくしても売れるとは限らない」という事実があります。
つまり「LPのかっこよさ」と「売れるかどうか」はまったく別次元のお話なんです。
ここでがっくりと肩を落とすデザイナーさんもいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、これがデザインの面白い所でもあるのです。テンション上がってきた!
過去に請け負った案件でこんな話がありました。
「現状ダサいLPなんだけどCV率は実は悪くなくて…こういう時はどうしたら…」
「わかりました、じゃあテイストはそのままに情報の整理と訴求の強調だけやりましょう!」
結局テコ入れ、リニューアルはしたのですが、大幅に変わったのはLPの内容だけです。
デザインのダサさは据え置きのまま。
結果として、このお客様のLPではCV率は1.5倍になりました。
お得意様が離れる事なくCVを増やす事に成功したのです。
もちろん「ダサければ売れる」という訳でもなく、大事なのは「ターゲット層の琴線に触れるデザインであるかどうか」です。
前述のケースではダサいLPが既にターゲットの求めるものだったため、内容にテコ入れをするだけで済みました。
下手にかっこよくフルリニューアルなどしたら、もしかしたらCV率が下がっていたかもしれません。
かっこいいデザインでも売れるとは限らない…!
かっこよくても売れないLPに何が起きているのか、おおよそは以下のようなケースです。
- ターゲットに刺さるデザインとは違うものになっている
- ブランディングを意識しすぎて訴求がおろそかになっている
- 具体的な情報が無く、どういったサービスか伝わっていない
例えば100円ショップのチラシが、高級感あふれる宝飾店のようなデザインだとどうなるでしょう?
確かにかっこよくなるかもしれませんが、100円ショップの利便性やカジュアルな雰囲気を求める層=ターゲットには響かないでしょう。
逆に一等地に建つデザイナーズマンションが、スーパーの安売りを連想させるようなデザインの中吊り広告を出していたらどうでしょうか?
狙っている高所得層にはちょっとした疑念を植え付けてしまうかもしれません。
奇を衒ってそういった訴求をしている可能性も否めませんが、確固たる勝ち筋が無いとターゲットの求めるイメージに上手くハマる事なくダダ滑りしてしまう、悲しい未来が待ち受けている事でしょう…。
更にこういう話もあります。
とあるビッグな不動産系のブランディング担当者さんとお話させていただく機会があった際に聞いたのですが、「シニア向けのWebデザインをかっこいいものにリニューアルしたら、詐欺ではないかと勘ぐられてしまった。結果的に成約率が下がってしまったので、元に戻した」と。
これは中々興味深い話です。
シニア向けのWebデザインというと、アクセシビリティの観点から「文字は大きく」「はっきりと見やすい色で」といったワードが散見されますが、そこは基本中の基本でしかありません。
「シニア層が不自由なく見られるデザイン」と「シニア層が好ましいと思うデザイン」は全く違います。
デザインのTPOとはこういった事なのです。
ターゲットと商品、両方の特性を理解して、的確にデザインに反映させていないと「売れる」デザインを作るのは難しいでしょう。
じゃあ「売れるデザイン」って何?まずはターゲットの事を考えよう。
それでは「良い」「売れる」LPデザインとは何なのでしょうか?
一番に考えるのは商品の事…、ではなく。
ターゲットの事です。
LPを作るにあたって、まずやるべきはターゲット層に確実に刺さる情報を見極める事です。
そして、それを分かりやすく伝える手法としての「デザイン」に重きを置いてこそ、はじめて「売れるデザイン」が完成するのです。
その点をおろそかにしてしまうと、取れるはずのCVを逃してしまいます。
訴求点をハッキリと伝えられず見た目だけこだわったLPを、私は心中で密かに「ラインストーンでキラキラにデコった美しい金槌」と同じだと考えています。
装飾品や雑貨として求められている分には何の問題も無いでしょう。そんなパンチの効いたモチーフの小物があったら私も欲しいです。
しかし工具として使う事を考えると、もっと追求すべき点が他にもあるのでは?とも考えてしまいます。
ターゲットについて「20代の男性で~」「40代の女性で~」というような、ふんわりした設定はしていても細かい所まで詰められていない場合が多々あります。
もちろんデータを見て推測するのもアリですが、データでは見えない部分についても考えを巡らせてみるのも「売れるデザイン」を作る第一歩です。
あなたの思う「こういう人向けの商品・サービス」という指標を、より具体的にしてみてください。
- ターゲットはこの商品を買う時にどんな悩み・課題を解決したいのか
- ターゲットがこの商品を買うとどんな良い事があるのか
- ターゲットが商品を買うのはどんなシチュエーションなのか
- 普段はどういう生活をしているのか
- どんな気分で買うのか
- どのくらいの予算感でいるのか
- 買った後のサポートは
などなど、考える事はたくさんあります。
いまいちターゲット像が掴めない、もしくはターゲット設定をしたけれど上手く数字が取れない場合は既存顧客にアンケートを取ってみるのもひとつの手です。
ターゲットを第一に考えた訴求と、それに見合ったデザインが「売れるLP」の鉄則条件になります。
ターゲットのためになるLP=成果を上げる第一歩
ターゲットの事を考え、商品を買う理由やプロセスに注目すると「何が求められているのか」が見えるようになります。
そこに自分の商品やサービスの特性を、上手く刺さるように訴求すれば伸び悩んでいたCVにも動きが出てくるはずです。
ターゲットに刺さる訴求をすればCV率が上がり、求める成果を出す第一歩を踏む事ができるのです。
こうして纏めてしまうとシンプル・簡単に聞こえるかもしれませんが、これが「売れるLP」を作る大原則です。
デザインだけではなく、訴求方法や広告の運用でも同じなのですが、まずはターゲットの事を考えないと成果を出す難易度は一気にハネ上がる事でしょう。
「それは誰のためのデザインですか?」
自分だけが嬉しいデザインからは、そろそろ卒業しませんか。
せっかく制作したLP、成果出てますか?
- ブランディング色が強く訴求がおろそかに……
- なんのサービスかがわかりにくい
- ターゲットに刺さりにくいデザインになっている
- CVRが低い・成果に繋がっていない
本資料では、上記のやりがちな失敗を踏まえて
売れるデザインにするための効果的な方法を分かりやすく紹介!
この記事を書いた人
デザキ
2021年7月末退職。これまで業種やターゲット層を問わず、100本以上のLPを制作してきたWebデザイナー。「見た目の美しさ」以上に「効果を出すためのデザイン」に注力している。今後のご活躍をお祈りしております。バナー制作講座の開催ありがとうございました!