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こんにちは!ASUE通信編集部です。
過去4回にわたってお送りしてきましたWebデザイナー・デザキの「CVを捕りに行く!LPデザイン道場」。
今まではLPのデザインで役立つTipsや気をつけるべきポイント、考え方などをご紹介してきましたが、本日は番外編!「やってしまった!LP・サイト制作での大失敗」をテーマにおとどけします。
フフフッと笑えつつも、今後に生かせる内容です!!!
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デザキ
前職を含め、業種やtoB・toC、ターゲットの性別や年齢層を問わずに、LPを総計100本以上制作してきた。
「見た目の美しさ」以上に「効果を出すためのデザイン」に注力している。
好きな吸血鬼はDIOとアーカードとレミリアとキスショットです。パワータイプ。
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DIOしかわからん……ちなみにアスエくん中の人はクロロック伯爵が好きです♡真っ赤に流れる血がほしい♡
ということで、デザキさんよろしくお願いします!
目次
恥を忍んで黒歴史暴露大会を始めます
ノウハウがあるのは失敗したからだよ!!!!
冒頭から声(文字?)を荒げておりますが、今回はディストピア系SFもかくやという勢いで荒れますよ、ビッグ・ブラザー!
なんてったって「LPデザイン道場」第五回のテーマは「失敗談」です。
反面教師にして同じ轍を踏まないようにして頂きたい、ホントに…、半分くらい供養だわもう!
タイトル回収も無事完遂した所で、本題へ移りましょう。
前回のEFO記事でもそうだったのですが、シリーズを通して「ソレはちょっと……」「コレならOK」と散々ツッコミを入れられたのは、過去に自分でやらかしているからです。
もちろんその時の時勢や流行、各案件の状況なども関係しているので、一度失敗した=今後一切ダメ!という事は、全くありません。時代と常識は変わっていくものです。
10年くらい前はネットで顔出しなんて考えられませんでしたからね……。
しかし「あの時、ああしとけば良かった!」という事例が確実にあるのも事実。
具体的にどういうケースで何が原因か、反省点はどこにあるかまで洗いざらい吐くわよ!
もちろん当時いた会社とクライアント様方には迷惑がかからない範囲で!
取り上げる事例はLPではありませんが、LPにも通ずる部分はあるので、そこの所は目を瞑っていただけると幸いです……。
これは大事な事なので予め言っておきます。
ASUEでやった事じゃないからね!
CASE1:「かっこよさ」を履き違えたまま独断でGO!で事故るのは必然
お客様の中にクライアント様方から「かっこよくして下さい!」と言われた事のある方はいらっしゃいませんか?
さらに「あぁ~またこのパターンね^^」と思った方はいらっしゃいませんか?
絶対いるでしょ!絶対いるでしょイイ子ぶってんじゃないわよ!!
良い悪いはさておいて、ざっくりした要望を頂いた際はちゃんと掘り下げる必要があります。
我々はプロですがエスパーではありません。同様に、クライアント様もエスパーでは無いのです。意思疎通の為の努力は大事。
しかし、世の中にはその努力を怠り、掘り下げもせずに「はいわかりました」とイイ返事だけを残した後、そのまま突っ走ってしまった人間もいるんですね~。
ハイ!!!私です!!!!
当時は、在籍していた会社内でデザイン担当が自分一人しかおらず、基本的にインハウスデザイナーとして社内の諸々をデザインしながら、出番があったらクライアント様からの依頼も対応する、というスタイルで仕事をしていたんです。
そして後者の、社外からの依頼であるチラシのデザインでね!やらかしました!
案件の概要はこんな感じです。
- クライアント:個人経営のケバブ屋
- 要望:かっこよくして欲しい
以上です。明らかに情報が足りていないですね。
本来ならばもっと掘り下げて、引き出すべき情報がたくさんあった筈なんです。
しかし社内用デザインで「細かいことを聞かなくても大体分かる」状況に慣れきってしまっており、「何とかなるっしょ!」と慢心していました。
あまりにも愚か……!
そうして、情報不足のまま作ったものがこちらになります。
※当時制作したものを再現しました
一見、前述の要望を満たしているように見えますが、実は掘り出していない情報の中にはこんなものがあったんです。
- お店は商店街の中に位置している
- メインの客層はファミリーやカップル、学生など
- 買い物帰りや、下校途中などに買って食べ歩く人が多い
- 身内で運営している小規模な店舗
- 経営はほぼ地域密着型
- 今ある悩みとして「一見さんが買いにくい雰囲気がある」
- チラシの用途はポスティングと店頭設置
先程のデザインで、上記の課題をクリアできるでしょうか?答えはNO!明らかにNO!
もちろん差し戻しも発生しました。そらそうよ。
本来ならばかっこよさよりも、親しみやすさ・買いやすさ・信頼感を出す事が、真っ先にやるべき事だったんです。
そして、ほぼ作り直すような修正を何度も重ね、実際にできたものがこちらです。
※当時制作したものを再現しました
どうでしょう、全く違うデザインになりましたね。
リテイク後のデザインは、本来ならメニュー詳細・トッピング詳細・生地の種類やそれぞれの価格などの情報も入ってましたが、スペースの都合で省略しています。ご了承ください。
これは「何度も修正があって嫌になる!」とプリプリする所ではありません。事前のヒアリングやデザインに着手する前の段階で、必要な情報を引き出せなかったが為に、何度も修正が入ったんです。
我々はプロですがエスパーではありません。同様に、クライアント様もエスパーでは無いのです。
CASE2:システムの事を全く理解せずにデザインしたらツッコまれまくった
「Webページとして実装するなら、デザイナーは各ブラウザの特徴やHTML・CSSの基本を押さえておく」「分からない事・確証が得られない場合は担当のコーダーさんやプログラマさんに相談する」というノウハウは、Webデザイン界隈に浸透して久しいかと思います。
当時いた会社ではSES事業がメインだったので、大半の社員さんは外部へ出向していました。
そうすると社内の状況が分かりづらいという事で、公開範囲を限定したブログを使って社内情報を共有していたんです。内部用プレスリリースみたいな感じですね。
プログラマさんやコーダーさんが加わり、そしてデザイナーとして私がアサインされたのです、が。
この時はHTMLの基礎だけチョットワカルくらいの技量で、HTMLの仕様やCSSはおろか、システム的な事がてんで分かっていなかった……。
分かっていないだけならまだしも、分からない事をちゃんと聞かなかった!
何を隠そう、このプログラマさんは当時の上長!役職持ってて忙しそうでしたし、なんだか聞くに聞けない雰囲気!ついでに言うと見た目がちょっと怖い!(※ご本人はいたって常識的な人格者です)
でもそこをちゃんと聞いておかないとね、こういう事になるんですよ。
※当時制作したものを再現しました
画像が不定形、文字数に制限がかかりそう、他ページへの流用が難しい等々、いわゆる「技術的には可能です=ホントにやろうと思ったら調整と手間と時間がかかる」と言われる出来ですね。
例え見栄えが良くても、前述の通り情報共有の為のブログなので、複数人が記事を作成する=文字数や画像はある程度融通が効くようなデザインにする必要があります。
テキストの内容や使用する画像が予め決まっているページだったり、印刷物ならこういったデザインも良いでしょう。
ですが、この時必要とした用途には沿えていないんです。今の自分が見たら甘めに採点しても15点くらいですかね。
しかし「これなら80点はカタいだろ…!」と、独断で断定して誰にも相談しなかったのが一番の問題です。
案の定ツッコミが来ました。
「この画像の切り抜きはサンプルなの?都度やるの?工数確保できる?」
「タイトルの文字数が少ないと余白が目立つようになるけど…」
「見出しのデザインはCSSだけで実装できるようにした方が、保守性が…」
「投稿する時にどういう設定を実装するイメージで…」
などなどあれこれエトセトラ……
そして、テコ入れをして出来たものがコチラになります。
※当時制作したものを再現しました
見た目にはつまらなくなったかもしれませんが、「使いやすさ」は格段に上がりました。
画像を編集する為に、後々誰かの時間を奪う事もありませんし、見出しやタイトルの文字数といった些事を気にして共有が遅れる事もありません。
……という塩梅に、件の上長にフィードバックをいただきまして。
結果的にその方の時間を多く使わせてしまい、ひたすら申し訳ない気持ちで縮こまってしまいました。
そんな心理状態で提案なんてできよう筈も無く、ミスの頻度も爆上がり、かなりの迷惑をかける事に……。
あの時、予めちゃんと話を聞いて相談していれば、こんな事にはならなかったであろうと悔やまれます。
CASE3:捨て案に時間を使いすぎて粗利DOWN
「テイスト違いで2~3案くらい出してほしいな!」というのは、世のデザイナーさんなら一度はかけられた言葉だと思います。
CASE1の「かっこよくしてください」の次の次くらいには言われていると思います。
今なら「何案出しても採用されるのは1案だけなんですから、まずは最適な1案を出してから、ブラッシュアップに努めませんか?という訳で詳しい話を聞かせてください」と、良い意味での図太さを発揮できるんですが、いかんせん当時は若かった……。
職歴も経験も浅かったので変に萎縮してしまい、この一言が言えないでいたんですね。
提案というのは無策に何案もポンポン出す事ではなく、クライアント様や扱っている商品、それらのマーケティング戦略に則した最適解を提示する事です。少なくとも、私はそう思っています。
スレンダーな方にぽっちゃりさん向けコーディネートを提案しても仕方ありません。
その「最適解」を出す為に、案件に関わる情報が必要なんです。この記事のCASE1で取り上げた内容にも通じますね。
客層や利用シーン、目指す所を理解していなかったから、何度も大きな修正が必要になったんです。
そもそもですね、私は「捨て案」という、さも当然ように横行している考え方が気に食わないんです。半分は感情的な私情によるものですが、もう半分はちゃんとした理由があります。
見出しで大体察しがついた方もいらっしゃると思いますが、ことWeb制作においては使った時間=費用として計算される場面が多々あります。
そう!捨て案に時間を使いすぎたら、粗利は減ります!
実に単純明快ですね。
もっと単純にしましょう。1案件につき使わないデザイン案を2つも3つも作っている時間があったら、別の案件で利益を立てる事ができるんです。
それを実現する為にやるべき事は「事前に情報を精査する」、これだけです。
お金と時間をムダにしない為にも、まずは「最適解の1案」を探す所から始めましょう。
CASE4:営業さんの言葉に疑問も持たず、ボツ案を量産する
これはCASE3の続きみたいなものなんですが、とあるコーポレートサイトを改修する案件が舞い込んだ時の話……。
ディレクターさん各位のスケジュールがどうしても確保できなかった為、営業担当の方が制作の指揮を執る事になりました。
「わぁ…嫌な予感がする……」と思った方、ご明察です。4,000デザキポイントを差し上げましょう。
まずは要望と概要を聞きつつ、先方のサイトや各種資料を確認しながら、テイストの確認がてらトップページのデザインを行ったのです、が。
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いいですね!これなら通りますよ!
~2営業日くらい後~
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すいませんボツになりました…あと3案欲しいそうです……
これを5往復くらいした結果、最終的に失注になりました。WOW!
それもそのはず、件の担当さんはWeb制作に必要な知識を一切持っておらず、かといって各担当者に相談するでもなく、フィードバックも全て主観で行われていたのでした。
後から聞いた話によると、先方から具体的な指示も頂いていたらしいのですが、何故かその方の所でシャットアウトされていたとの事……。理由は未だに分かりません。
全部で20パターン近くデザインを作ったのですが、結局全てボツになり、失注したので売上も立たず利益も一切ありません。
むしろマイナスです。というか取引先情報をまとめたファイルから、そのクライアント様の情報が消えました。
書いてて改めて思ったんですが、なんだこのバッドエンドのロイヤルストレートフラッシュ……!
念のため明言しておきますが、職種に関係なく「相談も無くフィードバックも不正確だった」のがポイントです。
こんな事になったら、相手が凄腕有名デザイナーであっても「なんで……?」と思わずにはいられません。
愚痴を言うだけなら簡単です。実際、当時は言ってましたからね。
しかし、振り返ってみると自分に全く非が無いとも言えません。
自分で前に出て行っても良かったですし、他のディレクターさんや同僚に助けを求めても、件の営業さんに「コレコレこういう事だからフィードバックは正確かつ客観的に~…」と伝えても良かった。
もうボツ案往復を3回くらい終えた後、ほぼ思考停止の言われた事しかやらないゾンビと化してしまっていたんです。あれはひどかった……。
そうなる前にできる事もあった筈なんですが、相手の過失にばかり目が行ってしまい「自分がやるべき事」が見えなくなってしまっていたんですね。
これはマジで反省しています……。
反省していますが、それはそれとして[不適切な発言の為修正]は[修正済]で[修正済][修正済][修正済]!!
誰しも失敗はするが、その後どうするかが分岐点
いかがでしたでしょうか、失敗談。
私は古傷をセルフで抉ってしまい、息も絶え絶えです。これを書いてる現在、リアルガチに頭が痛いのですがきっと妖怪の仕業でしょう。
そういう事にしといてくださいお願いします。
各ケースの終わりにまとめとして反省点を入れているのですが、実は全て「デザインをする前準備」でのつまづきなんですよ。
実作業の失敗は、よっっっっぽどの事が無い限りはCtrl+Zでリカバーできますからね。
しかし前提が間違っているのなら話が変わってきます。
そしてデザイナーでなくとも職種を問わずとも、同じような原因でつまづいてしまった経験をした方は多いのではないでしょうか。
「デザイナー」というと特殊なスキルを使った、華やかな仕事というイメージを抱く人も多かろうとは思いますが、実は皆さんと同じように、依頼元からの話を聞きながら他のメンバーと連携しつつ、コツコツと仕事をこなしているんです。
「失敗は成功のもと」と言いますが、ただ失敗を繰り返すだけでは成長できず、自己肯定感は低迷するばかりです。そうすると積極性も失われてしまい、建設的な提案などできようはずもなく、せっかく技術を持っているのに「ただ作業する人」になってしまいます。
これは、会社にとっても当人にとっても非常にもったいない状況です。不幸と言っても差し支えないでしょう。
ポテンシャルを発揮できていない、更に言うと生産性が下がっている状態をそのままにしているんですから、文字通りにもったいない!
大事なのはLPに限らずWebに留まらず、失敗した事実を振り返り、きちんと向き合い、原因を突き止めて対策を考え、改善する事です。
そうして失敗した物事を昇華して初めて「成功のもと」やノウハウ、知見、経験といったものが生まれるんです。
私がやらかした黒歴史を反面教師にして、皆さんが何か気付きを得たり苦難を乗り越える糧にして頂けたら、これほど嬉しい事はありません。
当記事はその為に書いたも同然なので!
俺の屍を越えて行け……強くなるんだぞ……。
こんな失敗をしない為にも!
ぜひASUEにご相談ください
・何もわからないまま作ったLPで全然成果が出ない…
・いったい何から着手したら良いか分からない!
とお悩みの方、ASUEでLPの制作・改善をしませんか?
せっかく制作したLP、成果出てますか?
- ブランディング色が強く訴求がおろそかに……
- なんのサービスかがわかりにくい
- ターゲットに刺さりにくいデザインになっている
- CVRが低い・成果に繋がっていない
本資料では、上記のやりがちな失敗を踏まえて
売れるデザインにするための効果的な方法を分かりやすく紹介!
この記事を書いた人
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デザキ
2021年7月末退職。これまで業種やターゲット層を問わず、100本以上のLPを制作してきたWebデザイナー。「見た目の美しさ」以上に「効果を出すためのデザイン」に注力している。今後のご活躍をお祈りしております。バナー制作講座の開催ありがとうございました!