
この記事では、インサイドセールスの魅力とその戦略について説明していきます。フィールドセールスとはどう違うのか、どんな効果が期待できるのか、一緒に見ていきましょう。興味深いインサイドセールスの世界を、分かりやすく解説していきますよ!
目次
インサイドセールスとは
インサイドセールスとは、主に電話やWeb会議、メールなどのツールを使用して、オフィス内から顧客との商談や販売活動を行う営業・セールス手法を指します。従来のフィールドセールスが直接顧客のもとを訪問して行われるのに対し、インサイドセールスは物理的な移動を伴わず、リモートでのコミュニケーションが中心となります。この手法は、効率的なリソース活用や迅速な対応が可能となるため、多くの企業で取り入れられています。

フィールドセールスとの違い
前述の通り、フィールドセールスは、セールス担当者が直接顧客の場所を訪れ、対面での商談や製品のデモンストレーションを行う従来の手法です。これに対して、インサイドセールスは物理的な移動を必要とせず、デジタルツールを駆使して商談を進めます。このため、インサイドセールスは時間やコストの効率化が図れる一方、フィールドセールスは深い関係性の構築や詳細なニーズの把握に優れています。
企業向けのオフィス用品の販売を例にして説明します。フィールドセールスでは、営業担当者が顧客のオフィスを訪問し、オフィス用品のカタログを持参して製品の特徴を直接説明することが可能です。営業担当は、オフィスの規模や従業員のニーズを直接観察し、オフィスの環境に合わせたオフィス用品パッケージを提案することができます。たとえば、特定のオフィスのために人間工学に基づいた椅子や、特別な耐久性を持つデスクアクセサリーを推薦することができます。
一方で、インサイドセールスでは、セールス担当者はオフィスに留まり、電話やメール、Web会議ツールを使用して顧客とコミュニケーションを取ります。営業担当はオンラインカタログやデモ動画などを共有し、特定のオフィス用品の利点や機能を遠隔で説明します。顧客からの質問にはリモートで対応し、オンラインでの注文プロセスをサポートします。この方法では、多くの顧客と迅速に接触でき、移動にかかる時間やコストを削減できますが、製品の物理的な魅力を直接伝えることはできません。
カスタマーサクセスとの違い
カスタマーサクセスは、顧客が製品やサービスを最大限に活用できるようサポートする役割を指します。一方、インサイドセールスは製品やサービスの販売を目的としています。カスタマーサクセスは、既存顧客のサポートを目的とし、長期的な関係性の構築や顧客満足度の向上を目指すのに対し、インサイドセールスは短期的な売上目標達成や新規顧客獲得に焦点を当てています。
ここでは、オフィスのコーヒーサブスクサービスの提供を例にして説明します。インサイドセールスチームは、新規顧客に対してオフィスのコーヒーサービスを販売する役割を担います。インサイドセールスを行う営業は電話やメール、Web会議を通じて潜在顧客にアプローチし、コーヒーサービスの利点やコストを説明します。インサイドセールスは、顧客がコンバージョンする(目的とするアクションをとってもらう)までのプロセスを案内し、購入を促進することに焦点を当てています。一方で、カスタマーサクセスチームは、サブスクリプションに登録した顧客をサポートします。また、顧客の消費パターンを分析し、コーヒー豆の配送スケジュールを調整するなど、顧客がサービスに満足し続けるためのフォローアップを行います。
このようにカスタマーサクセスは、顧客がサービスを継続して利用し、最大限の満足を得られるようにすることに重点を置いています。一方、インサイドセールスは新規顧客の獲得と売上の増加を目指しています。両者は顧客体験の異なる段階で動き、それぞれが企業の成長に貢献しています。
2種類のインサイドセールスについて
一般に、インサイドセールスの部門は以下の2種類に分かれることがあります。
SDR(Sales Development Representative、反響型):SDR(反響型)営業は、マーケティング活動やキャンペーンからのリード(見込み顧客)情報を受け取り、見込み顧客に対して初めてのヒアリングを行い、ニーズや関心を確認します。受け取ったリード(見込み顧客)が商談に進む可能性が高いかを評価したのち、セールスチームに引き渡す役割を持ちます。
例えば、企業が発行するホワイトペーパーやeブックのダウンロード、製品デモのリクエスト、メールマーケティングへの反応など、顧客が自ら行動を起こして情報を求めた場合、SDRにフォローアップし、さらなる周知のためのヒアリングや資料提供を行います。SDRはこれらのリードを適切に評価し、購入意欲が高いと判断されたリードを営業担当者に引き継ぎます。このプロセスは、リードの質を確保し、セールスチームの効率を高めるために重要です。
このように、SDRは顧客からの問い合わせやウェブサイトのフォームからのリード(見込み顧客)、セミナーやウェビナーへの参加者など、既に何らかの関心を示しているリード(見込み顧客)を対象とします。このように顧客による能動的なアクションを元に行うマーケティング手法はインバウンドマーケティングとも呼ばれます。
BDR(Business Development Representative、新規開拓型):BDR(新規開拓型)営業は、新規のビジネスチャンスや機会を探し出し、開拓する役割を持ちます。まだ企業の製品やサービスに関心を示していない可能性のあるターゲットを対象とし、新規のリード(見込み顧客)を獲得することを目的とします。このような能動的な手法はアウトバウンドとも呼ばれます。
BDR(新規開拓型)は、ターゲットリストの作成、電話営業、SNSを通じたアプローチなど、さまざまな手法を用いて新規リードを生成します。BDRは、まだ企業の製品やサービスについて知らない、あるいは関心を持っていない見込み顧客に対して、価値提案を行い、関心を引き出すことが求められます。成功した場合、これらの新規リードはセールスファネルに入り、商談に発展する可能性があります。
SDRとBDRの役割は異なりますが、両者は共にインサイドセールスの重要な構成要素であり、企業の成長と収益性の向上に寄与します。SDRはインバウンドマーケティングの成果を最大化し、BDRはアウトバウンド戦略を通じて新たな市場を開拓します。それぞれの役割が適切に機能することで、企業は既存顧客の維持とリード獲得のバランスを取りながら、市場での地位を強化することができます。
インサイドセールスを効率化するための手法
以下の手法は、インサイドセールスを効率化する際によく用いられます。
CRMツールの活用: 顧客関係管理(CRM)ツールを使用して、リード(見込み顧客)や既存顧客の情報を一元管理します。これにより、商談の履歴、顧客の購入履歴、コミュニケーションの記録などを効率的に追跡・管理することができます。
Web会議ツールを使用したデモンストレーション: ZoomやMicrosoft TeamsなどのWeb会議ツールを使用して、製品やサービスのデモンストレーションをリモートで行います。
ターゲットリストの作成とセグメンテーション: ポテンシャルな顧客を特定し、ターゲットリストを作成します。さらに、業界、役職、地域などの属性に基づいてセグメンテーションを行い、パーソナライズされたアプローチを実施します。
リードスコアリング: 顧客の行動や情報に基づいて定量化し、リード(見込み顧客)の質や購買意欲を評価します。高いスコアを持つリード(見込み顧客)は優先的にアプローチを行います。
メールマーケティング: 既存顧客やリード(見込み顧客)に対して情報提供やフォローアップを目的としたメールを送信します。自動化ツールを使用して、タイムリーなフォローアップや情報提供を効率的に行うことができます。
ソーシャルセリング: LinkedInやTwitterなどのSNSを使用して、リード(見込み顧客)との関係を構築し、深めます。SNS上での情報共有やコミュニケーションを通じて、信頼関係を築き上げることができます。
これらの手法を組み合わせることで、効果的にリード(見込み顧客)を育成し、商談を進めることができます。常に顧客のニーズや興味を中心に考え、適切なタイミングで適切なコンテンツや情報を提供することが重要です!
インサイドセールスの注意点
インサイドセールスでは、顧客との直接的な接触がないため、特に注意すべき点があります。まず、電話やメール、Web会議などのコミュニケーションツールを通じて、クリアで分かりやすい話し方が必要です。言葉のニュアンスや非言語的なコミュニケーションが伝わりにくいため、誤解を避けるためにも、言葉選びや説明の仕方には細心の注意を払う必要があります。
また、顧客の関心やニーズを深く理解するためには、アナリティクスツールを積極的に活用し、資料請求や過去の行動履歴から顧客の関心を読み解くことが重要です。そして、長期的な顧客関係の構築に向けて、一貫性と継続性を保つことが重要です。定期的なフォローアップや、個人の趣味嗜好に合わせた情報提供は、信頼関係を築く上で役立ちます。最後に、メールやWeb会議などの技術的な側面にも注意を払う必要があります。誤字脱字やオンラインミーティングでのトラブルは、プロフェッショナルなイメージを損なう可能性がありますので、事前の準備とチェックは欠かせません。インサイドセールスの成功は、これらの要素が組み合わさって初めて成り立つため、各点をバランス良く考慮することが重要です。
売り上げを増やすためのWeb広告成功事例集
- CVは付くものの成約に繋がらない
- 今の代理店に不満がある
- 専任担当者がおらず知見・時間が無い
- そもそも広告で成果が出ない
上記のようなお悩みを持った方へ
すぐに役立つASUEの広告改善事例を紹介します!
この記事を書いた人

田中祐晴
旧Twitterリスティング広告・SNS広告の運用歴3年以上
BtoBのリード獲得をメインとした領域の運用型広告コンサルを担当。
成約までを考えた広告設計・改善で伴走支援いたします。