こんにちは!ASUE通信編集部です。
インターネットを使ってWebサイトを見るために、パソコンやスマートフォン、タブレットなどで使用するソフト「ブラウザ」。インターネットが欠かせない現代人にとっては、もう切っても切れない関係になっています。
多くの人がパソコンやスマートフォンで使用しているGoogle Chrome(わたしもChromeがメインブラウザです、親の顔より見たGoogle Chrome)や、iPhoneやMac・iPadなどのApple製品を利用中であれば標準搭載されているSafari、その他FireFox, Opera, Microsoft Edge(以下Edge), 果てはInternet Explorer(以下IE)……それぞれの方がそれぞれの状況や好みなどに応じて、様々なブラウザを活用しています。
さて、実は同じWebサイトを閲覧していても、使っているブラウザによって見え方が違う場合があります。Webサイトは主にhtmlやcssなどの言語を使ったコードで構築されていますが、ブラウザごとに対応していないコードがあったり、ブラウザごとに各コードに微妙な動きの差異があったり、古いブラウザで新しいコードへの対応のためのアップデートがされていなかったり……。さらに、PCやモバイル、タブレットなどのデバイスのサイズの違いなどによっても変わってきます。
ブラウザやデバイスなどの閲覧環境の違いからユーザー個々の持っている特性の違いなどによる「見え方」の違いにどのように対応していくか?など、自社のWebサイトでチェックしておきたい点をご紹介します!
目次
どんな環境でWebサイトを閲覧されてる?閲覧環境の確認方法
ところで、今何を使ってこのブログをご覧になっているでしょうか?仕事用のパソコンでGoogle Chromeから?それとも電車の中でスマートフォンから? 人によって様々だと思います。では、実際にどんなデバイスやブラウザでWebサイトが見られているのでしょうか?
これは「Google Analytics」を使用すれば大体の割合を確認することが可能です。
Google Analyticsを使ったユーザーの閲覧環境の確認方法
- 閲覧ブラウザの確認方法
- 利用されているデバイスやブラウザなどを知りたいWebサイトのGoogle Analyticsを開く
- 左メニューから[ユーザー] > [テクノロジー] > [ブラウザとOS]を開く
- セカンダリディメンションにオペレーティングシステムを選択すればブラウザとOSの組合せごとのユーザー数も確認できる(iPadとiPhoneなどの区別はつかない)
- 閲覧デバイスの確認方法
- 左メニューから[ユーザー] > [モバイル] > [概要]で、デスクトップPC・モバイル・タブレットのユーザー数が表示される
- セカンダリディメンションにオペレーティングシステムを設定
最新の国内でのブラウザシェアが以下の通り。
Google Chrome | Safari | Microsoft Edge | FireFox | Internet Explorer | Samsung Internet |
---|---|---|---|---|---|
54.32% | 27.36% | 9.44% | 3.78% | 1.62% | 0.92% |
参考:https://gs.statcounter.com/browser-market-share/all/japan(2022年2月/すべてのデバイス)
世界のシェアと同様にGoogle Chromeのシェアが最も高く、次いでApple系のSafari、Edge、FireFox、IEとなっています。また、デバイスの比率はWebサイトの業種などによって変わってきますが、ざっくりtoCのビジネスならモバイル(通販サイトなど)、toBのビジネスならデスクトップの比率が高くなることが多いです。
たくさんあるデバイスとブラウザ、どこまで対応する?
さて、デバイスの画面サイズはスマートフォン・タブレット・パソコンなど種類や機種によって様々ですし、ブラウザの種類も様々あることがわかったかと思います。
では、どの程度まで表示がきちんとできるように対応しておくべきでしょうか。
主要ブラウザは要チェック!PCはChrome・Safari・Edge・FireFox
チェックしておくと良いブラウザ・デバイス
- パソコン
- Google Chrome(Mac・Windows)
- Edge
- FireFox
- Safari(Mac)
- スマートフォン
- iPhone(Safari・Chrome)
- Android(Chrome)
まず、シェアの高いブラウザは基本的に正しく表示できるように対応しておくのが基本です。PCだと圧倒的なシェアを誇るGoogle ChromeはMac・Windowsそれぞれで確認しておくのがベストです。また、そのほかにシェア率の高いSafari・Edge・FireFoxも確認しておくのが望ましいと思います。スマートフォンはiPhoneのSafariとChrome、AndroidのChromeまで確認しておくのが望ましいかと思います。
デバイスサイズへの対応:PC・スマートフォンのサイズでの表示は最低限確認
ブラウザの違いだけじゃなく、デバイスサイズによる見え方の差にも要注意です。
表示自体が崩れていないから……といっても、PCでの表示をそのまま縮小させてスマートフォンで表示させた場合は文字が小さく読みにくいなどの問題が発生します。そのためスマートフォンへの表示は、PCとはレイアウトなどを変更して見せる必要があります。
画面幅に応じてコンテンツを縮めたりレイアウトが変化するどの画面サイズでも正常に見られるレスポンシブデザインや、PC用・タブレット用・スマートフォン用などいくつか特定の画面幅を区切ってその画面幅ごとに変化するアダプティブデザインなどを利用しましょう。レイアウトごとにデザインを用意して構築する場合はその分コストが高くなるため、1個のデザインを元に各デバイスサイズで問題なく見られるように調整することが多いです。
チェック方法
ブラウザ・デバイスの表示確認の方法
- 実機を用意して各ブラウザ(最新版)をインストールして確認
- WindowsのPC、MacのPC、iPhone、Androidを用意
- WindowsのPCではChrome・Edge・FireFoxの表示確認
- MacのPCではSafari・Chromeの表示確認
- iPhoneではSafari・Chromeの表示確認
- AndroidではChromeの表示確認
- 実機の準備が無理な場合の代替手段
- スマートフォンやタブレットはブラウザの開発タブからも確認可能
- browserstack(https://live.browserstack.com/)を使うと各デバイス・ブラウザの仮想環境で確認可能(基本は有料、各デバイス・ブラウザで1回1分ずつトライアル利用可能)
チェック方法は実機を用意して必要なブラウザを準備して行うのがベストですが、一人では難しいことも多いです。無理な場合は社内など周囲に協力をあおいだり、ブラウザの開発モードなどを使用して確認しましょう。
Google Chromeでスマートフォンでの見え方を確認する方法は以下の通り。
Google Chromeの開発モードでスマートフォンでの見え方を確認する
- 確認したいページを開いて、「Ctrl + Shift + I or F12キー(Windows)」または「Command + Option + I(Mac)」を押す
- デベロッパーツールのウインドウが開いたら、左上の2つめのアイコンをクリックする
- 確認したいデバイスを選択すると表示が変化する
実機とは微妙にズレが出る場合もあるため、あくまでも疑似的な確認方法ではありますが、最低限スマートフォンのデバイスサイズでどのように見えているかは確認しておきましょう。
IEはそろそろ対応しなくてもOK
さて、先ほどご紹介した対応が必要な主要ブラウザの中から、IEは除いています。
というのも、IEは今年6月にほぼサポート終了が発表されているためです!!(※2025年の予定から前倒しに)
初めてインターネットに触れたのはIEという方も多いですし、周囲に使ってる人がいる方もひょっとしたらいるかもしれませんが、実を言うと、IEはもうダメです。いきなりこんなこと言ってごめんね。
Microsoftの標準ブラウザがIEからEdgeに変わってから数年。IEのシェア率が高い国は少なく、上位のブラウザとして並ぶの日本はかなり少数派ですが、日本では長くIEを使っている方が多かったり、少し前まで某有名システムもIEしか使えなかったなど一部のシステムがIEしか使えない状況が続いていてIEをメインで利用せざるを得ない状況があったり、とIEを利用しているユーザーが一定数いる状態が続いていました。
ですが、IEだと、Webサイトを構築するためのhtmlやcssのコードが対応していないことも多く、同じように見せるためには追加作業が発生し、コストが多くかかるため、少し前から新しく制作するWebサイトだとIEでの閲覧を推奨しないWebサイトも増えています。
そしてこの度、日本でもIEのシェア率も減ってきて(現在1%台)某有名システムも推奨環境にEdgeを追加し、さらにサポート終了も前倒しになったことで、ほぼ確実にIEの対応が必要なくなりました……!!!
ちなみに、わたしがこれまで裏切りを感じた瞬間の一つは、「親のPCのデフォルトブラウザがIEだったとき」です。
IEのこと、親の仇のように恨んできたのに……!親と通じていたなんて……!
そんなに……?
参考:「IE11がついに2022年6月15日で終了へ 日本でのシェアは?」
https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2105/21/news053.html
その他:サイトによっては要注意!
- ダークモード
- ダークモードに対応しているサイトの場合は、ダークモード・ライトモード両方の表示を要チェック
- 文字の見え方・画像やボタンの見え方など要注意
- 印刷
- 印刷して利用されるようなページ(ex. レシピページ)がある場合は要望を出しておくのがベター
- それぞれ、ブラウザの開発ツールなどから確認可能
ブラウザ・デバイス以外にも、サイトによっては注意する必要がある表示があります。
例えば、ダークモードへの対応をお願いしている場合は、ダークモードでの実際の見え方も確認して見えにくい文字や画像、押しにくいボタンなどがないかを確認する必要があります。また、レシピページなどの印刷して利用される可能性が高いページがある場合は、Webサイトの要件を決定する時点で要望を伝えておく必要があります。
Google Chromeでは、以下の方法で対応状況を確認できます。
Google Chromeの開発モードでダークモードや印刷での見え方を確認する
- 確認したいページを開いて、「Ctrl + Shift + I or F12キー(Windows)」または「Command + Option + I(Mac)」を押す
- デベロッパーツールのウインドウが開いたら、右上のアイコン[…]をクリック > その他のツール > レンダリング
- ウィンドウの下部に「レンダリング」タブが開くので、そこから設定変更
- ダークモードの確認は「CSS メディア特性 prefers-color-schemeをエミュレートする」
- 印刷の確認は「CSS メディアタイプをエミュレート」
ブラウザやデバイス、ダークモード・印刷などでの見え方への対応は制作会社によってデフォルトでの対応が決まっているため、デフォルトの対応範囲をあらかじめ確認して必要あれば最初に要望を出しておくとスムーズです。
ブラウザ・デバイスだけじゃない、人によって違う見え方
- 色覚異常やかすみ目などへの対応
- 視力の低い人や色覚に異常がある人、かすみ目がある人など人によって見え方が違うことも多い
- 例えば、明度が近い色同士を重ねていると、色覚異常のある方には文字が読みにくいなどの問題が生じる
- Google Chromeのデベロッパーツール > 右上のアイコン[…] > その他のツール > レンダリング からレンダリングタブを開いて、[色覚異常をエミュレート]から確認しておくと良い
- 目が見えない方への対応
- 画像にaltタグを入れる(画像の周囲に画像の内容を説明する文言がある場合はなくてもOK):Webページの音声読み上げ機能などを利用した際に、画像の内容を説明するのに使用
- Altタグの対応状況をチェックできる拡張機能などがあると確認しやすい
└例)Alt & Meta viewer:https://chrome.google.com/webstore/detail/alt-meta-viewer/jjcjblcbnjhgjlnclhficglfjedhpjhl
- ……など(他にもいろいろあるよ!)
デバイス・ブラウザなどの閲覧環境以外に、閲覧しているユーザーによる見え方の違いを考慮することも大切です。このように、どんな人であってもWebサイト上で必要な情報まできちんと辿り着けること・アクセスしやすさのことを「 Webアクセシビリティ」といい、現在は対応義務等があるわけではありませんが、今後はWebサイトを運営する事業者に対して対応義務が生じる可能性もあるため、できるところから対応を進めておけると◎です。
参考:「ウェブアクセシビリティ基盤委員会—アクセシビリティとは」
https://waic.jp/knowledge/accessibility/
参考:「ウェブアクセシビリティ基盤委員会—ガイドライン」
https://waic.jp/guideline/
まとめ
ユーザー個々の閲覧環境や実際に見ているユーザーによって、Webサイトの見え方は大きく変わってくる場合があります。
主なデバイスやブラウザでの表示にしっかり対応しつつ、アクセシビリティへの対応などもできるところから進めていけるといいですね!
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この記事を書いた人
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