Account EngagementフォームとSalesforceを連携してカスタムオブジェクトの新規レコードを作成する方法
2026年03月17日
こんにちは、ASUE株式会社 広報のN村です。
Account Engagementからフォーム送信を行うと、Account Engagement上にプロスペクトが作成され、プロスペクトにユーザーを割り当てるとSalesforce上でリードオブジェクトの新規レコードが作成されます。
オフィシャルサイトからのお問い合わせや資料請求など、いわゆる「リード(見込み客)」に該当するユーザーに対してであれば、それで問題ないのですが、自社の採用サイトからの応募など、リード情報や顧客情報以外のデータもSalesforce上で管理している場合には、リードとしてではなく、別のカスタムオブジェクト(ここでは[応募者])にデータを登録したくなることがあります。
気になったので、「方法はありますか?」とサポートに尋ねたところ、「(フォーム送信から)そのまま新規レコード作成をする方法はありません」と、回答をもらいました(※代替案はいくつか提示されました)。
サポートからはできないって言われたんですけど、工夫次第でできそうな気がするんですよね。
試しにやらない?
やりたい!!!
ということで、Salesforce Adminのイケダと、Account Engagementの設定やフォーム周りの設定を担当しているわたしとでやってみました。
目次
全体の流れ

- Salesforce側の設定
- カスタムオブジェクトのレコード作成のためのフロー作成
- Account Engagement側の設定
- プロスペクトのカスタム項目としてレコードに入力したい項目をそれぞれ追加
- マーケティングアプリケーション拡張の作成とアクションとしてSFで作成したフローを設定
- 使用するフォームまたはフォームハンドラーに完了アクションとして作成したアクションを設定
Account Engagementのフォーム送信をトリガーに、Salesforceで指定したフローが実行され、カスタムオブジェクトの新規レコードが作成される、というのが全体の流れです。
そのために、上記のように設定を行います。
Salesforce:フローの作成

- 右上の歯車→[設定]→[クイック検索]で「フロー」と検索
- [プロセスの自動化] > [フロー]を選択
- [新規フロー]をクリック
- [最初から開始]→[次へ]→[自動起動フロー(トリガーなし)]を選択
- 作成したいカスタムオブジェクトの新規レコードを作成するためのフローを作成する
- レコードの各種項目に対して、入力可能な変数を設定
- Account Engagementからはテキスト型でデータが送られるため、必要があれば変換処理
- 設定完了後に保存→有効化
Salesforce側では、フォーム送信をトリガーにして動くフローの作成を行います。
ポイントはフロー種別として「自動起動フロー(トリガーなし)」を選択することと、レコードの各種項目にフォームの値を入力するために[入力で使用可能]にチェックを入れた変数を作成することです。

Account Engagement:マーケティングアプリケーション拡張でのアクション設定

- 右上の歯車→[設定]→[クイック検索]で「マーケティング」と検索
- [Account Engagement] > [マーケティングアプリケーションの拡張]を選択
- [新規]から作成
- 拡張名・拡張API参照名を入力
- [自動で有効化]にチェック
- 保存
- 作成したマーケティングアプリケーションの拡張を選択し、[関連]タブへ
- [アクション種別]の[新規]をクリックして作成
- アクション名・API参照名を設定
- [呼び出し可能なアクション]を選択
- 作成したフローが出てくるので、それを選択
- [呼び出し可能なアクションスキーマ][呼び出し可能なアクションパラメーター]の欄は自動で入力される
- [自動化で有効]にチェック
- [保存]
続いて、Account Engagementで「マーケティングアプリケーションの拡張」の設定を行います。この機能は、Account Engagement上でSalesforceのフローなどのアクションをオートメーション等で活用できる連携機能です。Salesforceとのより深い連携はもちろん、外部アプリなどとの連携にも活用できるそうです。

この設定により、Account EngagementからSalesforceのフローを呼び出せるようになります。
参考:「マーケティングアプリケーションの拡張機能への外部アクションの追加」
https://help.salesforce.com/s/articleView?id=mktg.pardot_external_action_add_action.htm&type=5
Account Engagement:プロスペクトのカスタム項目の追加

フォームで送信される内容を受け取るために、Account Engagement上にカスタム項目を作成しておきます。Salesforce側と同期する必要はありません。
Account Engagement:フォームの完了アクション設定

- [完了アクション] > [アクション]で[外部アクションを実行]を選択
- [外部アクション]にマーケティングアプリケーションの拡張で追加したアクション名が表示されるので、選択
- フローで設定した各入力変数に対してプロスペクトの項目のうち、どの項目を挿入するかを指定
この設定により、フォーム送信時にSalesforceのフローが実行され、カスタムオブジェクトの新規レコードが作成されます。
ここは設定自体は難しくはないですが、地味に面倒ポイントです。
特に、フローを後から修正すると、プロスペクト項目とのマッピングを再設定する必要があるため、最初にフローをしっかり設計してから設定を進めるのがオススメです。
試しに作ったフォームで5回くらいやり直す羽目になり、ヒーヒー言いましたw
注意点
- 利用可能なAccount Engagementのプラン(Growth Editionでは利用不可)
- Plus Edition
- Advanced Edition
- Premium Edition
- 外部アクションの実行制限
- 1日につき最大100,000件の実行が可能(タイムゾーンはビジネスユニットに基づき0時リセット)
- 制限を超えるような高頻度の実行が予想されるアクションには用いない
今回の方法では、仕様上の注意点が主に二つあります。まず、Account EngagementのプランはPlus Edition以上じゃないと外部アクションの利用ができません。
また、外部アクションの実行数には1日あたり10万件の制限があるため、高頻度で発生する処理に使うと、上限に達しエラーになる可能性があるため、用途には注意が必要です。
参考:「外部アクションの使用に関する考慮事項」
https://help.salesforce.com/s/articleView?id=mktg.pardot_external_actions_considerations.htm&type=5
まとめ
今回ご紹介した方法を使えば、Account Engagementのフォーム送信をきっかけに、Salesforce上でリードを作成せずに、任意のカスタムオブジェクトにデータを登録することが可能になります。これにより、採用やイベント受付など、リード管理とは異なる用途でもSalesforceを柔軟に活用できるようになります。
運用の自由度が上がる一方で、フローの設計やプロスペクト項目とのマッピング、実行制限など、いくつかのポイントには十分注意が必要です。そのため、実装前には要件を整理し、処理件数や運用プランとの整合性をしっかり確認することをおすすめします。
- フォーム送信時にSalesforceのカスタムオブジェクトにレコードを登録する仕組みは構築可能
- Salesforceでは自動起動フロー(トリガーなし)を作成し、外部から呼び出せるように設計
- Account Engagement側では、
- マーケティングアプリケーション拡張と外部アクションの設定
- およびフォームの完了アクションの設定が必要
- 利用プランはPlus Edition以上が必要で、1日あたり10万件の実行制限があり
- フローの修正時はマッピングの再設定が必要となるため、事前にフローを固めてからの実装が望ましい
Account EngagementやSalesforceなどのMAツール・CRMツールは機能が多岐に渡るものが多く、工夫次第でいろんな機能を実装することが可能です。ですが、活用するツールの深い知識も必要となり、なかなか自分でやるのは難しいものだと思いますが、今回の取り組みがヒントになればうれしいです!
ASUE株式会社ではSalesforce認定資格を持つ社員が在籍し、Salesforce/Account Engagementを中心としたCRM/MAによる業務改善に取り組んでいます。支援も可能ですので、SalesforceやAccount Engagementを契約しているのに上手く使いこなせていない・課題解決につながっていないとお悩みの場合はぜひご相談いただけますと幸いです!
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この記事を書いた人
2016年入社。ASUE株式会社広報を担当。メールマガジン「ほぼ週刊ASUE通信」もお送りしています。ほぼ週刊なので週刊ではない。月初に公開するWebマーケティング情報をまとめたツキイチシリーズはちゃんと月刊です。
趣味はミュージカル観劇。おすすめ作品を知りたい方はN村のTwitterまでお問い合わせください。パーソナルカラーはイエベ春。
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